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#863 初めて会った人にも。

あなたのひと言アドバイスが好き。
あなたと、洋食レストラン。
新しくできたお店。
お店のスペースの割には、空いている。
料理は、美味しい。
店長らしき人も、シェフも、まだサービスになれていない感じ。
せっかくなのに、もったいない。
一番、イキイキしているのは、アルバイトの女の子。
お会計をする時、聞いた。
「シーザーサラダは、大きくなかったですか」
珍しい。
こういう時たいてい
「お味はいかがでしたか」
と、聞いてしまう。
そう聞かれると、
「美味しかったです」
としか、答えられない。
「サラダは、たっぷりが好きだから、大盛りがあってもいいね」
と、あなたは、微笑みながら言った。
その言い方が、優しい。
彼女は、メモを取り出した。
「早速、シェフに伝えます」
彼女が、このお店を支えていくことになるのを、感じた。
「オムライスは、ハーフサイズがあると、いろいろ頼めていいね」
「なるほど」
と彼女は、あなたの目を真剣に見つめている。
「カップルで来て、できるだけ、いろんな種類を味わいたいからね」
たしかに、ハーフサイズがあると、各自が2種類ずつ頼めて、2人だと、4種類味わえることになって、楽しい。
彼女の目が、キラキラしている。
「カキフライは、1個から頼めると、いいね」
京都では、そういうお店が多い。
「そうすると、お店に通う頻度が、増えるね」
あなたは、初めて入ったお店の人にも、私に対してするのと同じくらい優しい。
彼女は、きっと。
あなただから、聞いたにちがいない。
彼女の見る目は、正しい。



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