#881 妄想の、共有。
あなたとの妄想の共有が好き。
あなたの会話は、いつも素敵な想像から始まる。
知識の話ではない。
知識を話すこともない。
知識を聞くこともない。
だから、安心。
だから、楽しい。
音楽が流れてきた。
「この曲のタイトルは、なんだっけ」
なんて、考えなくていい。
「この曲の作者は、誰だっけ」
なんて、考えなくていい。
その音楽から想像することを、あなたは話してくれる。
もはや、想像ではない。
想像の域を遥かに超えた、妄想。
理由も、根拠も、要らない。
わいてきた。
だから、それでいい。
私の幸せは。
あなたの妄想を、共有できること。
妄想は、本来、きわめて個人的なこと。
そんな個人的なことを、共有できるなんて。
セクシー。
あなたの独りでしている秘密の悦楽を、見せてもらっているみたい。
妄想と、共有は、本当は矛盾してるのに。
妄想は、一人でしかできないものだと思っていたのに。
私の妄想も、あなたが共有してくれる。
自分の妄想を、見てもらえる幸せ。
一緒に、感じている幸せ。
妄想は、密かに一人でするのも、楽しい。
あなたと、妄想を共有しているのも、楽しい。
密かな、共有だから。