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#895 何があっても、受け止めてくれる。

あなたの中華の回転テーブルの回し方が好き。
あなたと、老舗の中華レストラン。
今日は、7名で、回転テーブルを囲む。
あなたが、オーダー係。
「今日は、初めての人が多いから、ちょっとずつ、いろいろを試してもらいましょう」
お店の人は、笑顔で受け入れてくれる。
「ちょっとずつ、いろいろ」が、楽しい。
お店の代表メニューの春巻きは、1皿12切。
7名で、どうわける。
あなたは、迷わず、
「1皿」
餃子は、1皿6個。
あなたは、迷わず、
「2皿」
春巻きと餃子で、おかわりしたい人が、できるようにしてくれる。
大皿料理は、あなたが取る量は、7分の1より少ない。
案の定、多めに取る人もいる。
ラストから2番目の人が、少なくならないようにしてあげている。
ターンテーブルは、時計回り。
あなたが回すと、ダンスのように、美しい。
最初に、ゆっくり。
「これから、回しますよ」と、合図をしているよう。
そして、スムーズに回した後、ラストも優しい。
ゆっくり減速する。
まるで、ふんわり、受け止めるように。
あなたは、右の手で回し、左の手で、受け止めている。
だから、ダンス。
お茶室の襖を開けるタイミングと同じ。
私が大皿から料理を取っている時、
「あっ」
一人の人が、いきなり逆回転した。
次の瞬間、テーブルが止まった。
無事だった。
止めてくれたのは、さっと気づいたあなただった。
止め方まで、優しかった。
あなたは、何事もなかったかのように、微笑んでいた。



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