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#941 不思議が、普通になる。

あなたの不思議が好き。
あなたとホテルのレストラン。
新しくできたホテル。
デザートの後、あなたが立ち上がった。
お会計は。
あなたのことだから、知らないうちに、済ませている。
あら?
さっき来た入り口は、こっちだったかな。
初めてのお店なので、方向がまったくわからなくなった。
入り口と、出口が違うお店もある。
オシャレなお店には多い。
こういう時は。
とにかく、あなたについていけばいい。
あなたが、1枚のドアを開けた。
やっぱり。
来た時には、こんなドアは、なかった。
中に入ると。
そこは、まるで宇宙船のようなスペースだった。
あなたは、食事の後、宇宙旅行に連れて行ってくれる。
あなたのすることは、どこまでもファンタジー。
それなのに、リアリティーがある。
他のゲストは、誰もいなかった。
偶然か、それともこれも仕掛けか。
バーカウンターに、スタッフもいない。
あなたは、勝手にバーカウンターに入った。
そして、勝手に、エスプレッソマシーンを操作した。
あまりに自然。
知らない人が見たら、スタッフだと思って、オーダーするに違いない。
カフェラテが、私の前に届いた。
ラテアートが、描かれていた。
私の横顔のラテアートだった。
写真だとしたら、いつ撮ったの。
それよりも、どうやって。
考え始めると、きりがない。
あなたといると、不思議が不思議でなくなる。
あなたは、さらに、扉を開いた。
また、そこに、隠し部屋が現れた。



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