#956 最高の、愛撫。
あなたのいじりが好き。
あなたの教室の続き。
あなたは、
「いじらないでください」
と言った生徒に、
「はい、わかりました」
と言った。
あなたが、
「はい、わかりました」
と言う時、かすかに悲しそうな微笑みをする。
「いじらないでください」という生徒は、あなたはそれ以上、いじらない。
ほめてもらいに来ている。
ほめてもらえる場所が、他にない。
避難場所として、来ている。
ところが。
避難場所として、来ている人は、生きていける場所が、どんどん狭くなる。
いじることで、失敗を失敗談に変える。
失敗の解釈を変えて、失敗を乗り越えさせていく。
失敗から目をそむけているうちは、失敗を乗り越えられていない。
失敗した自分と乗り越えた自分は、別人。
自分のことではないので、一緒に笑える。
あなたの、悲しそうな微笑みは、「乗り越えることを、諦めたか」という悲しみ。
「せっかく、失敗したのに、自分で放棄したか」という悲しみ。
あなたは、どこでも生きていけるようにする。
居場所を与えるだけではない。
居場所を与えつつ、どこでも生きて生けるように育てる。
「いじらないでください」から、「いじってください」に意識が変わるのを、待っている。
根気強く。
いじられる幸せに気づいた時、その人は、成長し始めている。
よかった。
私は、あなたに、いじられるのが、好き。
いじってもらえることに、愛情を感じる。
いじりは、最高の愛撫。