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ワセダ三畳青春記【電子書籍】

ワセダ三畳青春記【電子書籍】

著者 ページ数 クチコミ評判
高野秀行 293 ★★★★☆

若かりしノンフィクション作家の波乱に満ちた日常

 ノンフィクション作家として、辺境を訪れ、数々の探検をしてきた高野秀行氏。彼が22歳から33歳までの約11年間を過ごした、三畳一間のアパート「野々村荘」で巻き起こる愉快な出来事を綴ったのがこの青春記である。
 風変わりな住人達、大家のおばちゃん、そして探検部員達と繰り広げられる日常は、著者が体験する探検に引けを取らないほど波乱に満ちていた!?
 学生時代の気ままな自由と、そこから抜け出すときに感じる言いようのない寂しさに、何度も心動かされる一冊。

みんなの感想

◆著者の腕にかかれば日常の一コマが喜劇になる

 多くの人にとって、若かりし頃のドタバタというのは、後で振り返ると滑稽な思い出となるものだ。普通の人でさえそう感じるのであるから、好奇心旺盛である著者の体験は面白くないわけがない。そうした期待通りの作品であった。何度も吹き出したり、じわじわ笑いが込み上げてきたりと、心の底から楽しませてもらった。エピソード自体も痛快であるが、鋭い人間観察によって秀逸な表現力で語られる記録であるからこそ、ここまで読者をひきつけるのだと思う。自分の学生時代とは全く違う生活が描かれているはずなのに、読了後は当事者のように懐かしい気持ちになるほど著者の世界観に浸ってしまった。社会人となって、自由を忘れてしまった人たちに特におすすめしたい。

◆自分が置かれている環境を楽しもう!と思わせてくれる一冊

 クセのある登場人物ばかりですが、それぞれ色んな意味で魅力的です。それは、高野さんが愛情たっぷりにそれぞれのキャラクターを描写していることによるものでしょう。自分と関わる人の奇行を淡々と語りつつ、その状況になじんでしまっている高野さんご自身が、誰よりも一番シュールで面白いです(笑)
 「今」を全力で楽しまなければ!という気持ちが強くなり、ニュースを見て未来に不安を抱く気持ちが軽くなりました。将来は大家のおばちゃんのように、些細なことは気にせず、情が深くておおらかな人間になりたいと思っています。人間の魅力と、楽しさを貪欲に追い求めることの大切さを教えてくれる一冊です。




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