#176 あなたのどこでもいいから

あなたの夢を見るのが、好き。
夢にあなたが出てくると、うれしい。
ああ、いい夢だったなと、ベッドの中で幸せな気持ちになる。
その時、あなたの腕の中にいるのが、もっと好き。
今、こうしてるみたいに。
夢で、あなたを見て、目が覚めたら、すぐ隣にあなたがいる。
さっき見た夢は、なんだっけ。
いい夢。
そう、私はあなたとカフェにいた。
向かい同士に座っていた。
ちょっと、遠いなって感じていた。
私の両側には、壁があった。
だから、あなたが隣に座れなかったのね。
そんな変な形なのに、変だと感じないのが夢。
あなたは、私の気持ちをわかってくれた。
私のほうに、手を伸ばしてくれた。
そして、私と手をつないでくれた。
私はあなたの手の甲の香りをかいだ。
あなたの匂いがした。
私の好きな匂い。
さっきまで、お習字をしてたのね。
墨の香りがする。
私は、あなたの指をぺろりと舐めた。
あなたといると、あなたの身体を舐めたくなる。
どこでもいい。
あなたの身体なら、どこでも舐めたくなる。
初めて会った時から、あなたの身体のどこでもいいから、舐めたくなっていた。
私は、あなたの指を味わっていた。
目が覚めると、あなたの腕の中にいた。
と、いうところで、目が覚めた。
私は、夢から覚めた夢を見ていた。
私は、あなたの太股の間に、顔を埋めたまま、眠ってしまっていた。



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