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#185 勉強欲と、性欲と

あなたの、勉強している姿が好き。
シャワーを浴びて、出てきた。
あなたが、デスクで勉強していた。
そこは、神々しい空気で包まれていた。
今、どこにいるのか、わからないくらいだった。
あなたの周りだけが、独立した宇宙だった。
素敵とか、かっこいい、とかいう言葉では表現できない。
なんだろう、これって。
排除しているわけでもない。
あなたが、何かを発していた。
私は、神々しいものを感じながら、同時に、性欲も感じていた。
私は、自分の性欲が強くなっていることに気づいた。
あなたに出会ってからだった。
こんなに性欲が強くなっていいのかな、と心配になるくらいだった。
もうひとつ、強くなった欲望がある。
勉強欲だ。
あなたに出会って、勉強欲の扉が、開いてしまった。
したくて、したくて、しょうがないという感じだった。
あなたと、高校3年生に出会っていれば、東大に行っていたに違いない。
性欲と、勉強欲。
まったく真逆のようだけど、同時に湧いてくる。
勉強すればするほど、性欲が湧いてくる。
性欲が湧けば湧くほど、勉強したくなる。
勉強欲と性欲は、脳の中では、きっと近い場所にあるに違いない。
ふと、あなたが振り返った。
にっこり、微笑んだ。
妖精を包み込むような光の粉が、飛び散って、舞い上がっている。
私の欲望の蓋が、はじけ飛んでいた。
勉強欲と、性欲が、同時に噴き出した。



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