美しきハイファンタージBASTARD!!
BASTARD!! -暗黒の破壊神-は萩原一至の作品で、1988年~週刊少年ジャンプで連載が始まりその後週刊少年ジャンプ増刷号やウルトラジャンプで現在も連載が続いているダークファンタジーマンガです。その世界観はファンタージ成果の王道ともいえる作品で、初期にはテーブルトークRPGの影響を色濃く受けているところが散見されます。
バスタードは週刊誌の連載とは思えぬほどの作画クオリティで、その美しさに目を見張るものがあり、作者の単行本へのこだわりが相当に感じられるので、単行本で一気に読むのがお勧めです。
あらすじはというと、ダーク・シュナイダーという非道な魔法使いが自分の都合で戦い、結果人類を守るために闘っているという当時からのジャンプの王道主人公とは様相をたがえます。のちに味方になっていくもと配下であったライバル達と戦いながらも、最終的にともに巨悪を倒していくという内容ですが、最大の見どころはその魔法の派手さで、初期はモンスター一体を倒したり、城を破壊するという魔法が、現在では宇宙レベルでの戦いの中での魔法を使っており、その魔法のインフレーションはある意味目を見張ります。また魔法名には洋楽のメタルバンド名が頻繁に使われており、そちらに詳しい人はクスリとくることでしょう。
またハードな内容の世界ですが、脇を固めるニンジャマスター・ガラや暗黒の僧侶アビゲイル、そして突発的に湧くダイ・アモンなど笑いも提供してくれます。ここでは詳しい内容は割愛しますがお色気もかなりのものです!
物語初期はオークやゴブリンなど、ファンタジーに多く登場するような敵だったのが、最終的に天使、悪魔と対峙することになり、どこまで派手な魔法が出てくるのかを想像するのも、こういう作品が好きな人の楽しみの一つでしょう。また連載誌では別名だったモンスター「鈴木土下座ェ門」という浮いた名前のモンスターが出てきますが、気になる方は顛末を是非みてください。