ストーリー序盤から大盛り上がりの傑作ライトノベル
「BLACK BLOOD BROTHERS」は、「吸血鬼」という昔ながらの題材を現代に蘇らせるという魅力的な世界観が楽しめるライトノベル。内容は、全く正反対の性格の吸血鬼の兄弟が、吸血鬼の楽園「特区」を目指すというストーリー。最初から飛ばしまくりの展開にどんどん話は盛り上がり、最後には重大な種明かしがあります。
誰でも面白い作品を読んだ後は「続編が楽しみ」と興奮さめやらぬ状態になると思いますがこの作品も「まだまだいける」と次作に期待してしまう作品です。前17巻のシリーズものですが伏線がしっかりはられ、物語にグイグイ引き込まれて行きます。
本作の作者「あざの耕平」のファンということで本書を手にとった人も、本作品のストーリー自体の面白さに圧巻された人も多いはず。しかもカバーイラストが魔術師オーフェンなどで有名な草河遊也が担当していてその世界観をさらに膨らませてくれています。
全体的に構成が秀逸でコミカルな場面とシリアスなシーンがバランスよく組合わされ、読み手を飽きさせません。特にスピード感のある戦闘シーンの描写には引き込まれます。またキャラクター設定もしっかりしていて、主人公の ジローやコタロウの会話のやりとりの面白さにハマります。
本作「BLACK BLOOD BROTHERS」は、メディアミックス展開も盛んで2006年には独立系UHF局を中心にTVアニメ化もされています。