電子書籍の書評ランキング

 
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コミック

ジャングル大帝 【電子コミック】

ジャングル大帝 著者 ページ数 クチコミ評判
手塚治虫 173ページ ★★★★★

アニメ版とは違う原作のジャングル大帝

一般的には、「ジャングル大帝」は原作よりもアニメを見た人の方が多いと思われます。原作を読むと、アニメではお馴染みのマンドリル「マンディ」が原作にはいないことに驚くかもしれません。しかし、見どころはもっと根源的な違いにあります。アニメでは勧善懲悪的な二元論が展開されていますが原作では必ずしもそうではありません。アニメでは一貫して「自然」を守ろうとする者と、脅かそうとする存在の対立が描かれており、レオの子どもたちがあらたなジャングルを守る存在となりレオと妻のライアがそれを見守るというラストとなっています。 しかし、原作ではライアは病死し、レオは冬山でヒゲオヤジを救うために自らの命を捨て、ヒゲオヤジは泣きながらレオの肉を食べて生き延びます。この悲惨とも言える結末は、原作とアニメの端的な違いを物語ります。原作においても自然を守る大切さは語られているものの、自然の摂理とは他者の命を奪って自分が生きること。この理からは、例えジャングルの王者の主人公であっても逃れられないという相対的な視点を示しています。>もっとみる

BASTARD!! 【電子コミック】

BASTARD!! 著者 ページ数 クチコミ評判
萩原一至 197ページ ★★★★☆

美しきハイファンタージBASTARD!!

BASTARD!! -暗黒の破壊神-は萩原一至の作品で、1988年~週刊少年ジャンプで連載が始まりその後週刊少年ジャンプ増刷号やウルトラジャンプで現在も連載が続いているダークファンタジーマンガです。その世界観はファンタージ成果の王道ともいえる作品で、初期にはテーブルトークRPGの影響を色濃く受けているところが散見されます。 バスタードは週刊誌の連載とは思えぬほどの作画クオリティで、その美しさに目を見張るものがあり、作者の単行本へのこだわりが相当に感じられるので、単行本で一気に読むのがお勧めです。 あらすじはというと、ダーク・シュナイダーという非道な魔法使いが自分の都合で戦い、結果人類を守るために闘っているという当時からのジャンプの王道主人公とは様相をたがえます。のちに味方になっていくもと配下であったライバル達と戦いながらも、最終的にともに巨悪を倒していくという内容ですが、最大の見どころはその魔法の派手さで、初期はモンスター一体を倒したり、城を破壊するという魔法が、現在では宇宙レベルでの戦いの中での魔法を使っており、その魔法のインフレーションはある意味目を見張ります。また魔法名には洋楽のメタルバンド名が頻繁に使われており、そちらに詳しい人はクスリとくることでしょう。>もっとみる

XXXHOLiC (コミック)【電子書籍】

×××HOLiC 著者 ページ数 クチコミ評判
CLAMP 182ページ ★★★★☆

美しく妖しきCLAMP作品

2003年~2011年まで週刊ヤングマガジン別冊少年マガジンで連載され、TVアニメ化もされたCLAMPの人気作品です。また「ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-」や「BLOOD-C」といった人気作品ともリンクしている作品でファンはどれも見逃せません。 ×××HOLiCの見どころは登場人物たちの面白おかしい日常のなかに潜む、少しホラーめいた怖さです。主人公の四月一日(ワタヌキ)君尋は、壱原侑子が店主をしている願いが叶う店で働くことになります。願いが叶う店らしくそこを訪れる客は皆、それが人間であっても、或いはアヤカシをはじめとする人間ではないものたちであっても、様々な願いの成就を求めてやってきます。しかし、願いを叶えるためには対価が必要です。それは普通のお店のように、お金で交換ということではありません。客人の願いによって対価も様々です。 願いを叶えるための対価は、願うことの大きさに応じて重くなります。大変な願いを叶えるためには、大切なものを対価にしなければいけない。逆に言えば、どんなに悪いとされることでも相応の対価を払えば叶ってしまうのが、このお店の特徴でもあります。客人の中には、そういた良くない人間も少なくないのです。>もっとみる

SUGARシュガー 【電子コミック】

シュガー 著者 ページ数 クチコミ評判
新井英樹 211ページ ★★★★

夢をもって東京に出る少年の物語

この「シュガー」というマンガは、新井英樹の作品で2001年~2004年までヤングマガジンアッパーズなどで連載されていたボクシングマンガです。あらすじは北海道の小さな町に住む人気者のヤンチャ少年・石川凛が、あることをきっかけにボクシングに関心をもち、この世界に入るといった夢のある作品です。はじめ板前になるために郷里の北海道から東京に出るということになっていたのですが、これは明確な目的ではなかったようです。 東京に行くことを決めた主人公の凛は、母と祖父母に育てられましたが、16歳で東京を目指します。運動神経もよい彼は、高校を中退して旅立つことになるのですが、この若さゆえの行動力は、今ではあまり見られなくなったもので、わくわくとした気持を与えてくれるものです。>もっとみる

メタモルフォーゼ 【電子コミック】

メタモルフォーゼ 著者 ページ数 クチコミ評判
手塚治虫 237ページ ★★★★★

手塚治虫の当時の背景が読み取れる作品

メタモルフォーゼという作品は、手塚治虫が1976年から1977年にかけて発表した短編7作をまとめた短篇集です。その名の通り、変身をテーマとした短編の集合体となっています。それは、身体的な変身だけでなく、精神的な変身もテーマとして取り上げられています。丁度これらの作品が書かれた時期は、手塚治虫の第二次黄金期であったので、それぞれの作品は非常に高いクオリティを保っています。 この作品は、殺人的なスケジュール、締め切りに追われていた当時の手塚治虫が書いていたことも有り、本人の中ではこれ以上に書きたいと考えていたとされています。実際この作品を読んでいるとさらにこのような作品を読みたいと感じるかもしれません。 変身がテーマでありながらも、手塚作品の基本である命の尊厳、生命の神秘を物語の根源に置いており、手塚治虫独特のエッセンスを感じることが出来る作品ばかりとなっています。>もっとみる

キャプテンKen 【電子コミック】

キャプテンKen 著者 ページ数 クチコミ評判
手塚治虫 238ページ ★★★

キャプテン・ケンの正体は誰なのか?

『キャプテンKen』は、手塚治虫が手掛けた漫画作品です。1960年から翌1961年まで、「週刊少年サンデー」に連載されました。 作中の21世紀初頭、人類は火星への植民を達成し、先住民である火星人を奴隷としていました。それから約200年後の23世紀、アメリカ西部開拓時代を思わせる火星社会で物語の幕が開きます。 主人公である「星野マモル」は、ヒロイン「水上ケン」ともう一人の主人公「キャプテン・ケン」と巡り合い、彼らとの関わり合いの中で、それまで抱いていた火星人に対する差別感情を揺らがされていきます。その一方、キャプテンは水上ケンと瓜二つの顔を持ち、地球人と火星人との衝突を回避すべく奔走を重ねます。果たしてキャプテンの正体は水上ケンなのか、違うとしたら一体何者なのか、そして窮地に身を投じる動機とは何なのか。正統派主人公マモルと、大きな謎を孕むキャラであるキャプテン、二人の主人公の活躍が本作の見所といえます。>もっとみる

鉄腕アトム 【電子コミック】

手塚治虫の鉄腕アトム(電子コミック) 著者 ページ数 クチコミ評判
手塚治虫 215ページ ★★★★★

大人になってから見ると印象の変わる作品

手塚治虫は数多くの名作を残しましたが、氏の代表作といっても過言ではないのがこの『鉄腕アトム』です。本作は1952年から1968年まで『少年』にて連載された作品です。手塚作品は、アニメには表現されていない「陰」の部分を持ったものが数多く存在します。「ジャングル大帝」では、生物は他の生き物を食べて生きるという「業」をレオ自身が体現しました。「海のトリトン」の原作「青いトリトン」では、異種間では理解しあえない面も厳然として存在することが示されました。 では原作では描かれ、アニメからは垣間見ることができない陰の面とはいったいどういった面でしょうか。よく言われるのは、ロボットの存在に仮託された人種差別問題です。人種差別は一見根拠の無い優越意識に由来していると思われがちですが、それは裏を返せば恐怖によるものです。自分が取って代わられるかもしれないという恐怖を打ち消すには優越意識にすがるしかありません。>もっとみる

天より高く  【電子コミック】

天より高く 著者 ページ数 クチコミ評判
宮下あきら 226ページ ★★★★☆

異色の宮下作品

『天より高く』は『魁!!男塾』などのヒット作で知られる宮下あきら氏の作品で、1995年から2002年まで、週刊プレイボーイ誌上に連載されました。 主人公は魔界の大魔王の息子・ソラ。兄のヨミと後継者争いを続けていましたが、大魔王から「下界で、自分を納得させられるような大和撫子を見つけてくること」を後継者指名の条件として出されます。ソラは下界で動物の言葉が分かる能力を武器に、大魔王の後継者となるべく大和撫子探しに奔走します。人間界では女性専用のラブホテルを経営したり、オリンピックに出場したり、西遊記の孫悟空として活躍したりと、ハチャメチャな活躍をしていきます。>もっとみる

はいからさんが通る 第1回講談社漫画賞少女部門受賞 【電子コミック】

はいからさんが通る 著者 ページ数 クチコミ評判
大和和紀 214ページ ★★★★★

作者のこだわりがうかがえる大正ロマン

週刊少女フレンドで1977年から1979年に連載された「はいからさんが通る」は主人公玉緒が、大正デモクラシー~シベリア出兵~関東大震災と激動の大正時代を生き抜いていく物語です。主人公がモテモテという設定は、少女マンガの王道とも言えるでしょう。 こマンガの見どころは、人物ひとりひとりがとても魅力的なところです。主役だけでなく、お手伝いさんといった脇役のキャラクターも丁寧に描かれています。ストーリーも、時代の価値観の転換、変貌もきちんと描かれています。また、和歌や歌舞伎などの伝統芸能、外国からの文化であるオペラなも盛り込んであり、内容の深い印象を受けます。>もっとみる

銭ゲバ 【電子コミック】

銭ゲバ 著者 ページ数 クチコミ評判
ジョージ秋山 230ページ ★★★☆

下種人間極まれり!ドラマ化もされたジョージ秋山の名作銭ゲバ

  銭ゲバは1970年から1971年にかけて週刊少年サンデーで連載されていたというから驚きの作品です。主人公の蒲郡風太郎がなぜお金にこだわるようになったのかといった、背景から物語は始まるのですが、多くの漫画の場合だらだらと飽きられがちなものですが、この銭ゲバは違います。なぜお金に汚くこだわるようになったのかというのがさらっと入ってきます。1970年の作品ですので絵などは幾分古い感じがするかもしれませんが、無駄な線が少なくその分読みやすくはっきり言って子供向けではなく大人向けの漫画です。>もっとみる