電子書籍の書評ランキング

 
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受賞作品

茉莉花(サンパギータ) 日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作品 【電子書籍】

茉莉花(サンパギータ) 著者 ページ数 クチコミ評判
川中大樹 387ページ ★★★★★

人間味あふれるやくざが魅力の日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作品

『茉莉花(サンパギータ)』は、川中大樹の作品で日本ミステリー文学賞で新人賞を受賞した作品です。主人公は横浜の暴力団の組長ですが、彼の率いる暴力団は裏情報の取引によって生計を立ててはいるものの、義理や人情に溢れる清く正しいやくざであるという点が、一般的なやくざの描写とは異なった、この作品特有の設定となっています。主人公を始め、主人公の家族もやくざ仲間も、「やさしくていい人」という設定が徹底されているため、読者は登場人物たちに好感を持ちつつ物語を読み進めることができます。 この物語の見どころは、日本とフィリピンという二つの異なる国で起こった互いに全く関係のなさそうな事件が、実際は裏で複雑に絡み合っているという点です。主人公は、幼馴染でゲーム屋を営んでいた友人武雄が突然何者かに殺害された事件を長年追っていました。そしてひょんなことから、自宅にホームステイしているフィリピン人のシェリーが両親を火事で亡くした事件を知り、その事件の中に自分の追っている事件との共通点を見つけ出すのです。>もっとみる

はいからさんが通る 第1回講談社漫画賞少女部門受賞 【電子コミック】

はいからさんが通る 著者 ページ数 クチコミ評判
大和和紀 214ページ ★★★★★

作者のこだわりがうかがえる大正ロマン

週刊少女フレンドで1977年から1979年に連載された「はいからさんが通る」は主人公玉緒が、大正デモクラシー~シベリア出兵~関東大震災と激動の大正時代を生き抜いていく物語です。主人公がモテモテという設定は、少女マンガの王道とも言えるでしょう。 こマンガの見どころは、人物ひとりひとりがとても魅力的なところです。主役だけでなく、お手伝いさんといった脇役のキャラクターも丁寧に描かれています。ストーリーも、時代の価値観の転換、変貌もきちんと描かれています。また、和歌や歌舞伎などの伝統芸能、外国からの文化であるオペラなも盛り込んであり、内容の深い印象を受けます。>もっとみる

おちゃらけ王 第17回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞受賞作【電子書籍】

おちゃらけ王 著者 ページ数 クチコミ評判
朽葉屋周太郎 332ページ ★★★

第17回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞受賞作品

「おちゃらけ王」は、メディアワークス文庫より出版されている、朽葉屋周太郎著作の一般小説です。2010年第17回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞受賞作品となります。 この作品は、かつては無類の馬鹿者だったけれど、今や怠惰な大学生に成り果てていた主人公・名雪小次郎。そんな彼の前に、幼少からの腐れ縁である「魔王」が現れ、用心棒を頼みたいと言い放ちます。多くの人間からお金を借りている魔王は、借金取りたての債鬼から逃げ回らなければならないのだと言います。そして、まんまの魔王の策略に嵌められてしまった小次郎と、魔王との2人の逃亡劇が始まります。>もっとみる

氷菓 ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞【電子書籍】

氷菓 著者 ページ数 クチコミ評判
米澤穂信(著)上杉久代(イラスト)清水厚 (写真) 217ページ ★★★☆

第5回角川学園小説大賞 ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞

この作品を読み始めたときは、省エネ主義の主人公折木奉太郎が古典部に入るきっかけとなった姉の供恵の手紙がちょっと押し付けがましいように思い、ストーリー導入部分でとっつきにくさ感じたのですが、物語が動き出すとすぐに引き込まれてしまいました。 この作品の見どころは、今ここの謎解きをしているように見せて、33年前の事件といつの間にかリンクしていくというストーリーテリングの妙だと思います。でもそれだけでなく、古典部部長である千反田える主体の謎解きと平行して奉太郎のストーリーが同時進行していくところも魅力です。奉太郎の性格や思考回路、言葉などはとても理屈っぽく感じられ、現代の高校生らしくないと感じてしまうとろもありましたが、奉太郎が「灰色」の、人との関係にコミットしていかない性分だからこそ、姉は強引にでも古典部への入部を勧めたのだな、と納得できました。>もっとみる