電子書籍の書評ランキング

 
» page top

映像化文芸小説原作

『火星の人』【電子書籍】

8159Xw9lNmL._SL1500_ 著者 ページ数 クチコミ評判
アンディ ウィアー (著)、小野田和子 (翻訳) 592ページ ★★★★☆

映画『オデッセイ』の原作 一人火星に生き残った主人公は地球に帰還できるのか!?

ポジティブな人間はいる。しかし、ここまでポジティブすぎる人間は前代未聞なのではないだろうか。 主人公は植物学、機械工学を専門とする宇宙飛行士である。NASAのプロジェクトにより火星に調査に行ったものの、アクシデントにより負傷し仲間とはぐれ、挙げ句の果てには一人、火星に取り残されてしまう。通信手段もなくまさに絶体絶命、という状態からストーリーは始まる。限られた資源と時間の中で、彼は生き延びるために必要な物を確保する戦いに一人挑んでいく。 震災や戦争における突然死の6割は心臓に由来するという。その原因は飢餓や病気、負傷ではなく精神的なストレスだ。ストレスが急速に動脈硬化を引き起こし、死に至る。火星という究極のストレス状態のなかで、彼のポジティブ思考が生み出していく生き残るためのアイディアとは?>もっとみる

神々の山嶺【電子書籍】

A1bc2wjSwhL._SL1500_ 著者 ページ数 クチコミ評判
夢枕 獏 1,071ページ ★★★★★

映像化不可能な小説No.1がついに映画化

『神々の山嶺』は、1997年に刊行された夢枕獏の作品で、第11回平成10年度柴田錬三郎賞を受賞。多彩な作風で読者を魅了する夢枕漠が壮大なスケールで描く、山に命を懸けた男たちの生きざまに息を呑む山岳叙事詩。 1993年6月、登山家でカメラマンの深町誠はネパールのカトマンドゥにいた。2ヶ月前の4月に仲間たちと共にエベレスト登頂にチャレンジするも、登頂は断念、その上、滑落による2名の死亡者を出して、下山する事になってしまったのだ。 他の写真の撮影があるため、帰国する仲間を見送った深町だったが、あまり仕事に手がつかず、あてどなくカトマンドゥを歩いていた。>もっとみる

下町ロケット2 ガウディ計画【電子書籍】

shitamachi2 著者 ページ数 クチコミ評判
池井戸 潤 371ページ ★★★★★

下町の町工場が次に挑むのは新型人工弁

『下町ロケット2 ガウディ計画』は、第145回(平成23年度上半期)直木賞を受賞した『下町ロケット』の続編です。テレビドラマ版『下町ロケット』(TBS系列)のスタートにあわせ、2015年10月3日から朝日新聞で連載され、11月5日に単行本化されました。本作は、帝国重工と共同でロケットエンジンのバルブシステムを開発し、倒産の危機を乗り越えてから3年後の佃製作所が舞台となっています。>もっとみる

下町ロケット【電子書籍】

sita 著者 ページ数 クチコミ評判
池井戸 潤 496ページ ★★★★★

第145回直木賞受賞作品がついに地上波で放送

『下町ロケット』は、第145回(平成23年度上半期)直木賞を受賞した作品です。2015年10月より、TBS系列で阿部寛・主演のテレビドラマ版も放送されています。 宇宙科学開発機構でロケットエンジンの開発に携わっていた主人公の佃航平は、父の死をきっかけに研究者の道を諦め、実家の町工場・佃製作所の後を継ぎます。>もっとみる

小野寺の弟・小野寺の姉 【電子書籍】

小野寺の弟・小野寺の姉 著者 ページ数 クチコミ評判
西田征史 123ページ ★★★★☆

2014年10月公開の映画原作小説

「小野寺の弟・小野寺の姉」は、脚本家であり演出家でもあり、幅広くヒット作品を生み出してきた『西田征史』の初の小説作品です。2014年10月25日には、同名タイトルの映画化作品が公開(主演:向井理・片桐はいり)。 「小野寺の弟・小野寺の姉」は、東京の片隅の木造一軒家に2人で暮らす弟の小野寺進と姉のより子の、ほのぼのとした日常を描いた作品です。それぞれ失恋の痛みをひきずりながらも、冴えないけれどささやかな幸せを大切にしながら暮らす進とより子。40歳になっても彼氏もいない姉のより子は、母親のように家事をこなして、30歳を過ぎた弟の進は、そんなより子に幸せになってもらいたいと心の中ではいつも願っています。>もっとみる

柘榴坂の仇討 【電子書籍】

柘榴坂の仇討 著者 ページ数 クチコミ評判
浅田次郎 27ページ ★★★☆

2014年映画化された短編小説

『柘榴坂の仇討』は浅田次郎の短編小説で、2014年9月に中井貴一主演で公開された同名映画の原作時代小説です。本作は30ページ足らずの本当に短い作品で五郎治殿御始末に収録されている一作品です。映画化に伴いこの『柘榴坂の仇討』を抜粋した形で電子書籍化され¥100という破格の料金で読めることになりました。 まず柘榴坂の仇討の映画化に際しては、雪の静けさが印象的な作品だけれどもよくこれだけ短い小説を映画化したものだと驚きました。登場人物も主人公と妻・秋元と妻・佐橋くらいなもの。細かく言っても主人公の父、俥引きの同僚、若い酌婦くらいなもので、どのようにふくらまして映画化したのか興味はそそられます。 本作の軸となるのは、彦根藩主であり時の幕府の大老である井伊直弼が暗殺された桜田門外の変になります。主人公である志村金吾は剣の腕と、その通っていた道場の背景から井伊直弼の近習となりますが、桜田門外の変の折、自分は手傷を負うことなく助かってしまいます。父母は息子の責を負うため自ら自害し、その結果「志村金吾」は命を取り留めるものの仇討をせよと藩からの命が下ります。志村金吾は幕末から明治政府が樹立しても仇討を諦めるふうはありません。すでに仇討の命を出した彦根藩も1871年の廃藩置県によりなくなっています。>もっとみる

悪童日記 【電子書籍】

悪童日記 著者 ページ数 クチコミ評判
アゴタ・クリストフ(著)/堀茂樹 (訳) 301ページ ★★★★☆

アゴタ・クリストフが描く傑作小説第一弾

『悪童日記』は、幼少期を第二次大戦の戦禍ですごし、政治体制が社会主義となった母国ハンガリーから西側に亡命したアゴタ・クリストフの処女小説で1986年に刊行された三部作の第一弾にあたる小説。2014年10月3日から日本でも映画が公開されている旬な作品。 悪童日記のストーリー展開は独特だ。それは、本作は主人公である「ぼくら」の視点で描かれた日記(作文)形式で物語が進むからだ。この作品の主人公「ぼくら」は幼い双子の兄弟で戦争が激化し大都市から田舎の祖母の元に疎開するところから物語は始まる。 徹底的に曖昧な描写を排除し作文を綴る『ぼくら』。彼らはお互いの日記について「良」か「不可」を採点し、曖昧な感情表現があるものは不可とし廃棄、そしてそのお題について書きなおさなければならい。>もっとみる

影武者徳川家康 【電子書籍】

影武者徳川家康 著者 ページ数 クチコミ評判
隆慶一郎 639ページ ★★★★☆

仮想歴史を楽しめる「影武者徳川家康」

影武者徳川家康は、『隆慶一郎』作の時代小説でIFものに分類されるであろう作品です。1986年から1988年まで静岡新聞で連載され、後に北斗の拳で有名な原哲夫の手により週刊少年ジャンプで漫画化もされ、さらにはTVドラマ化もされています。 徳川家康といえば、最終的には戦国の世の覇者となり征夷大将軍になりましたが、覇業の中途では何度も死を覚悟するほどのピンチに陥っています。よく知られているのは、三方ヶ原の戦いで武田信玄との合戦で大敗し、小便を漏らしながら城に逃げ帰ったというものと、明智光秀に攻め込まれて織田信長が本能寺で自刃した時、滞在していた大阪から脱出するために悪戦苦闘した伊賀越えなどの話です。 小説『影武者徳川家康』は、史実上は、何度も死地に追いやられてもしぶとく生き残る家康ですが、関ヶ原の合戦で家康は討たれ影武者が代わりに戦い、その後は徳川家康と入れ替わり活躍したという話です。>もっとみる

0.5ミリ 【電子書籍】

0.5ミリ 著者 ページ数 クチコミ評判
安藤桃子 318ページ ★★★

強烈な追体験の社会派作品

『0.5ミリ』は、 安藤桃子の小説デビュー作です。2014年11月には、本作を原作とする同名映画が公開されされ主役には、実妹の安藤サクラを迎えました。 『0.5ミリ』の見どころは、何と言っても追体験してしまうような強烈なリアリティです。全体的には、テレビや新聞などのニュースで馴染みのある「高齢社会の問題」を取り上げた社会派の作品です。 主人公は介護ヘルパーの仕事をしているのですが、ただのヘルパーさんではありません。いうなれば、おしかけ介護ヘルパーさんです。とても人間くさい主人公で、トラブルを抱えた老人の弱みにつけ込んでしまいます。もちろん主人公としては、やりきれない理由からそうした行動にでるわけですが、その思い切りのよさに笑ってしまいます。おしかけヘルパーになってからは、その型破りな行動が痛快でたまりません。さらに、そこから見えてくる濃い老人たちの世界の数々が圧巻です。>もっとみる

苦役列車 第144回芥川賞受賞作品【電子書籍】

西村賢太の苦役列車(電子書籍) 著者 ページ数 クチコミ評判
西村賢太 147ページ ★★★☆

2010年下半期第144回芥川賞受賞の私小説

中編小説「苦役列車」は、2010年に文芸誌「新潮」に発表された作家西村賢太の小説作品です。2010年下半期の第144回芥川龍之介賞を受賞し、授賞式で「風俗に行こうと思ってた」と言う発言も話題を集めました。 「友ナシ、金ナシ、女ナシ。この愛すべき、ろくでナシ」と言うキャッチコピーで2012年には映画化されていますが、映画も日本アカデミー賞やキネ旬ベストテンなど、数々の賞を受賞しています。 昭和後期の日本を舞台に、19歳だった主人公北町貫多の劣等感と怒りに満ちた日々が綴られています。作者の西村賢太自身、波瀾万丈な人生を送っている私小説家で、主人公の貫多に自分の経験が反映されています。 苦役列車と言うタイトルから連想させる通り、主人公の人生は苦難に満ちたもので、単純労働で日銭を稼ぐ毎日を過ごしています。>もっとみる