電子書籍の書評ランキング

 
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映像化文芸小説原作

グイン・サーガ  日本SF大賞特別賞受賞作品 星雲賞受賞作品 【電子書籍】

グイン・サーガ豹頭の仮面 著者 ページ数 クチコミ評判
栗本薫 285ページ ★★★★

圧倒的な大河ロマン

グイン・サーガは、栗本薫による作品で、まさにサーガの名に恥じぬ大河小説です。国の勃興、国と国の争い、人々の営みなど見どころが満載です。平成21年に日本SF大賞特別賞を受賞し翌年の平成22年には星雲賞の日本長編部門を受賞しました。グイン・サーガ本編である正伝130巻、外伝21巻(1作だけ上下巻があるため22冊)が発表される壮大なファンタジー小説です。残念ながら筆者が亡くなられたため未完となってしまいました。 まずこの小説は歴史小説であると頭に入れて読んでいくと、また違った面白さを味わえる作品です。文化と魔術の国であり、青い血を守りつづける王国神聖パロ、ユラニア、モンゴール、クムからなるゴーラ、武の国であるケイロニア、この3つの国に起こる様々な歴史が描かれてあります。登場人物の数もかなりの人数にのぼります。 主人公はグインと呼ばれる豹頭の男であり、記憶をなくしています。その彼が自分探しをつづけていくうちに、様々な人々との出会いをくり返していくのが話の本流ですが、グインから離れた場所の話も多くあるため世界観の広がりはすさまじいものがあります。>もっとみる

陽気なギャングが地球を回す 【電子書籍】

陽気なギャングが地球を回す 著者 ページ数 クチコミ評判
伊坂幸太郎 394ページ ★★★★

一般層まで名を知らしめるきっかけになった伊坂の出世作

「伊坂幸太郎×銀行強盗」もうこれだけで面白そうだ。 この作家の作品を読み終える度にいつも思う。この作家のセンスは努力で身につくものじゃなく先天的なモノだな、と。作品から透けて見える作家のモノの考え方や趣味嗜好は決して万人が好きになるそれではないはずだが、事実、この作家の作品は幅広い支持者を集めている。 この「陽気なギャングが地球を回す」は一言で言うと銀行強盗が主題のクライム・ノベルである。珍しくはない題材だが、この作者の手にかかれば上質なエンターテイメントになる。>もっとみる

竜馬がゆく 【電子書籍】

竜馬がゆく 著者 ページ数 クチコミ評判
司馬遼太郎 446ページ ★★★★★

世の坂本竜馬像を作り上げた脅威作

文庫本で全8巻という大長編の作品でありながら、坂本竜馬という一人の人物を魅力的に描かれており最初から最後まで飽きずに読み切る事が出来る作品です。坂本竜馬が見廻り組に暗殺される史実を知っているが上に、8巻目に到達するとこれで死んでしまうのか・・・ともっと続きを読みたいと思わせる作品です。 また「竜馬がゆく」を読んでいただければ、司馬遼太郎の代表作といわれる由縁が存分に理解できる作品です。「竜馬がゆく」の見どころは、司馬遼太郎が描く歴史小説の坂本竜馬という人物の魅力です。そもそもの話をすれば、今日語られる坂本竜馬像というのはこの司馬遼太郎の「竜馬がゆく」が造ったものなのです。 司馬遼太郎の作品というと一種独特な体裁をとっています。必ず閑話というか豆知識が作中にはいることです。へぇなるほどを思わせるトリビアが豊富なので>もっとみる

利休にたずねよ 直木賞受賞作品【電子書籍】

利休にたずねよ 著者 ページ数 クチコミ評判
山本兼一 540ページ ★★★★
市川海老蔵主演で映画化もされ国内外で高評価を得た「利休にたずねよ」ですが、原作の本はまた一段とその風情、わびさびの心をゆすぶられる作品です。見どころは数多くあり、利休が若き日に恋した異国の女とのたった数日の恋にあると思う人もいれば、弟子との思いの交錯にあると思う人もいるでしょう。 しかし、中でも最初から一貫して語られる、天下人豊臣秀吉との微妙な距離、心の機微、その二人が接することにより利休という人物がどのような人物だったのか、そして秀吉という人物がどんな人物だったのかリアルに体感できるエピソードが何よりも引き込まれるポイントです。天才的・絶対的な美的感覚をもって秀吉を凌駕し見下す利休を許せない、しかもいかに金を積み美しいものを取り寄せ技巧を尽くしても利休の境地を超えることも再現することもできない、その憤りから利休や利休の弟子たちの首をその権力を持って刈り取っていく秀吉の人間臭さ、天下人であるがゆえの執拗さ狭量さが生々しくも印象的です。>もっとみる

新世界より 日本SF大賞受賞作品【電子書籍】

新世界より 著者 ページ数 クチコミ評判
貴志祐介 488ページ ★★★★

奇妙さにも魅入られる日本SF大賞受賞作品

貴志祐介著「新世界より」は、第29回日本SF大賞を受賞した傑作長編作品です。ホラーやミステリーで定評のある著者の、SF長編作品ということで、ちりばめられた謎や世界観に引き込まれます。また同作は別冊少年マガジンにてマンガ化され、またTV朝日系列でTVアニメにもなった話題作です。 物語の舞台は千年後の未来世界の日本で、主人公の早季が暮らす緑が豊かな町は、注連縄によって結界がはられ、穢れから守られています。この時代の人類は、呪力と呼ばれる超能力を使えるようになっているため、学校では、それを制御するための訓練が行われています。>もっとみる

悪の教典 本屋大賞2011年7位 山田風太郎賞受賞作 【電子書籍】

悪の教典 著者 ページ数 クチコミ評判
貴志祐介 467ページ ★★★☆

映画にもなった衝撃作

32歳の高校教師、蓮実聖司。さわやかで端麗な容姿を持ち、生徒の心をつかむ話術にも長けている彼は、生徒やPTAから絶大なる信頼と支持を得ていた。しかし、その裏の顔は良心など全く持たないサイコパスだった。 貴志祐介作「悪の教典」は、学園を舞台としたサイコ・ホラー小説です。第1回山田風太郎賞受賞作、第144回直木三十五賞候補作、第32回吉川英治文学新人賞候補作、2011年本屋大賞ノミネート作と業界の評価の高い作品です。ボリュームたっぷりの大長編ですが、一見善人そのものの蓮実聖司の内面が少しずつあかされる前半部分から、クラスの生徒全員を巻き込む大惨事になるクライマックスまで一気に読ませる構成となっています。蓮実聖司は邪魔になる人物は容赦なく殺してしまう殺人鬼の内面を持っていて、人を傷つけたり心をもてあそぶことに快感を見いだしてるふしすらあります。その実情を細かく描くことによって、読者が「この人、ちょっとおかしい、いや、凄くおかしい。」と分からせていく前半部分がスリリングです。>もっとみる

武士の献立 【電子書籍】

武士の献立 著者 ページ数 クチコミ評判
大石直紀 162ページ ★★★★☆

映画化もされた歴史小説

武士の家計簿に続き映画化された「武士の献立」は、大石直紀の作品です。武士の家計簿が歴史学者である磯田道史氏のノンフィクションのドキュメンタリー的な要素の強い著書を原作としていましたが、こちらは歴史の中にある加賀藩に使えた御料理人を題材として描かれた物語です。 主要登場人物である加賀藩御料理人の舟木伝内とその息子である舟木安信、そして料理の腕を見込まれて嫁となった舟木春は実在した人物であり、舟木伝内と安信の共著である「料理無言抄」や「ちから草」といったレシピ本が、現存しています。身分こそ足軽に近いもので、「包丁侍」と揶揄されていました。>もっとみる

万能鑑定士Qの事件簿シリーズ(Qシリーズ)【電子書籍】

万能鑑定士Qの事件簿 著者 ページ数 クチコミ評判
松岡圭祐 275ページ ★★★★☆

人の死なないミステリー

『万能鑑定士Qの事件簿シリーズ』は松岡圭祐さんの小説です。角川文庫から発売されており、第一部の『万能鑑定士Qの事件簿シリーズ』が全12巻と『万能鑑定士Qの推理劇シリーズ』全4巻があります。また短編集として『万能鑑定士Qの短編集』、姉妹編に『特等添乗員αの難事件』などもあります。「面白くて知恵がつく、人の死なないミステリ」のキャッチフレーズの通り、この作品では人が死にません。ですから、殺人事件などが苦手でミステリが楽しめないという方でも楽しめる作品となっています。主人公である凜田莉子が高度な「ロジカル・シンキング」を駆使して、店に持ち込まれる様々な依頼品を鑑定し・・・・・>もっとみる

蹴りたい背中 芥川賞受賞作品【電子書籍】

蹴りたい背中 著者 ページ数 クチコミ評判
綿矢りさ 140ページ ★★★★
『蹴りたい背中』作者である綿谷さんは19歳11ヵ月、『蛇にピアス』の金原さんは20歳5か月とそれまでの最年少記録であった丸山健二さんの23歳を大きく塗り替えたこともあり話題となりました。物語は人付き合いを嫌う主人公の少女・ハツと同級生の少年・にな川との交流が描かれています。恋愛感情というには何かが足りないけれど、微妙な感情を抱いていく過程が描写されています。タイトルでもある『蹴りたい背中』はにな川少年の背中のことで、実際に作中でハツはにな川の背中を蹴り飛ばしていました。この作品は中編小説に分類され、ページ数はわずか140ページしかありません。ですが、作者が年若いこともあるためか・・・・・>もっとみる

ルーズヴェルト・ゲーム 【電子書籍】

ルーズヴェルト・ゲーム 著者 ページ数 クチコミ評判
池井戸潤 512ページ ★★★☆
企業の生存競争に絡めて野球部についてのドラマも描かれているのが大きな特徴です。青島製作所という企業が相次ぐ業績不振により、倒産の危機が迫って来ています。同時に青島製作所の象徴といってもよい、野球部も今は大きな成果を残せず惨敗続き。新たに社長に就任した細川と幹部面々。野球部は業績不振の影響を受け廃部寸前にまで追い込まれます。そしてライバル企業であるミツワ電器は青島製作所を何とか手に入れようとしてあの手この手を使って青島製作所を追い込んでいきます。細川達はルーズヴェルト・ゲームのように激しい猛攻の末・・・・・>もっとみる