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本屋B&Bスタッフ木村綾子の本の向こうに待つキミと

第6回 すべては原宿からはじまった

いまの私をかたちづくっているものについて考えてみたとき、どうしようもなく気づいてしまうことがある。それは、すべてはあの日、原宿からはじまった。ということ。 1999年の春。大学進学を機に、東京へ出てきた。東京へ出てくるとすぐに、原宿へ遊びに出かけた。田舎から上京した人間にとってみれば、まっとうなコースである。...(2016年11月15日) >もっとみる

第5回 白に軌跡を残すということ

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プロのスノーボーダーであり写真家でもある遠藤励さんが、『inner focus:日本人初のスノーボーダーズ・ライフスタイル写真集』を発売された。 写真集は、人の手が入らない山岳域を意味するバックカントリーの世界と、雪や自然と向き合う意味、そして、滑りを追求する人...(2016年11月01日) >もっとみる

第4回 本のなかに流れる時間をそのままに

友人に仕事を依頼するには覚悟が必要だ。けれど、その覚悟を持ってでも一緒に仕事をしたいと強く思ってしまうような作品を、友人が作ったとする。それほど嬉しいこともない。 今回取り上げるのは、そんな覚悟を私に与えてくれた友人と、一冊の本と企画の話。...(2016年10月18日) >もっとみる

第3回 とどかない、に手を伸ばす

まだ学生だったころ、ひそかに憧れていた人がいた。 彼はひとつ年上の先輩で、輪の中にいてもいつもどこかひとり切り取られたような雰囲気をまとっていて、それなのに、ふいに目が合うと目尻に数本シワを寄せて笑い返してくれるような、そんな人だった。 登下校でもときどき一緒になった。...(2016年10月04日) >もっとみる

第2回 香りの記憶をわかちあった先で

香りから蘇る記憶は、どうしてこんなにも鮮明なのだろう。 それなのに、その記憶について説明できる十分な言葉があるかと考えてみると、たちまち心もとなくなってしまう。 たとえば香水の銘柄や、花や果実の名前、すでに香りを表現するものとしてある言葉を使って、香りの記憶をかたちにしようとし...(2016年09月20日) >もっとみる

第1回 本と人とをつなぐということ

本が好きで、読みつづけている。 好きで読みつづけていたら、いつからかそれだけでは足りなくなって、文章や言葉で人に紹介したくなったり、自分でも書いてみたくなったり、本と人とが出会う場所―—本屋につよく惹かれるようになったりしていた。...(2016年09月06日) >もっとみる