電子書籍の書評ランキング

 

コミック1950,s以前

ロストワールド 【電子コミック】

ロストワールド 著者 ページ数 クチコミ評判
手塚治虫 252ページ ★★★★★

第二次大戦中および戦後間もない時期に描かれたSF大作

ロストワールドは、1948年に発売された手塚治虫のSF大作です。続く1949年に発表された『メトロポリス』、1951年に発売された『来るべき世界』と合わせて、手塚治虫の初期SF三部作と呼ばれています。 本作は、手塚治虫がアマチュア時代から描き続けていたもので、商品化される前の作品が手塚治虫の友人たちの間で読まれていたのは有名な話です。 ストーリーは、太古の昔に地球より分離す宇宙の彼方へ飛び去ったとされる『遊星ママンゴ』が500万年ぶりに地球に接近するところから始まります。地球と同じ大気の組成成分を持つママンゴに絡む利権を巡って、少年科学者と彼を助ける大人やロボット、敵対する秘密結社の工作員、自身の特ダネのことしか考えない新聞記者達の間に知恵と力をふり絞った戦いが繰り広げられます。>もっとみる

冒険狂時代 【電子コミック】

冒険狂時代 著者 ページ数 クチコミ評判
手塚治虫 ページ ★★★

ドタバタ劇もなんのその1950年代の冒険活劇

『冒険狂時代』は、手塚治虫の作品で1951年から1953年にかけて『少年少女 冒險王(冒険王)』にて連載された冒険活劇です。江戸時代の少年剣士で主人公の「嵐タコの助」は幕府の命を受け、密書を届けにアメリカはワシントンまで船で旅をしています。船には、様々な外国人が乗っています。ところが、密書を届ける以前に船は嵐に遭遇します。竜巻に巻き込まれ、タコの助らが吹き飛ばされた先は・・・。 「冒険狂時代」の見どころは、交通機関の発達していない時代、外国に行くには船で何ヶ月、何年と掛かっていた頃、少年剣士は日本の国を代表して、勇敢にも1人で海を渡って異国へ行くというところで、途中、珍事件の数々に巻き込まれたり、宝の地図を手に入れたり、はては外人部隊に参加したりと世界を股にかける冒険活劇です。>もっとみる

漫画生物学 第3回小学館漫画賞受賞 【電子コミック】

漫画生物学 著者 ページ数 クチコミ評判
手塚治虫 189ページ ★★★★

鉄腕アトムの大ヒットの裏で描かれた学習漫画

漫画生物学は、手塚治虫の作品で1956年に描かれた学習漫画です。歴史の教科書で真面目に勉強したとしたら、こんなに面白くスムーズに頭に入らないことでしょう。早速、作品の冒頭でも生物学の授業風景で学生達の大半が居眠りをしているのも現実的で笑えます。 「漫画生物学」は生物には興味あるけど、歴史はつまらないという子供から、今更人類の年表なんて見る暇もないけど、どういう順番だっけという大人までノンストップで楽しく読み続けられます。作品の見どころは、人類と生物と地球そして、天文にいたるまで教科書にも載っていないことが斬新に納得できて、1つ1つのエピソードに見ていく人類の軌跡に目からウロコ的感覚すら覚えます。>もっとみる

0マン 【電子コミック】

0マン 著者 ページ数 クチコミ評判
手塚治虫 220ページ ★★★
<0マンあらすじ/作品紹介> 0マンは手塚治虫の作品で1959年から1960年にかけて『週刊少年サンデー』で連載されたSF漫画です。舞台は日本も参加した近未来の戦争のさなか、インドの奥地で一人の日本兵が尻尾の生えた赤ん坊を拾って連れ帰るところからはじまります。尻尾の生えた赤ん坊にはリッキーと名付けられ、日本で人間の男の子として育てられて小学生になっていました。 また、同じころ科学者の田手上博士は「雪男調査団」を率いてヒマラヤから「0マン」という生物を二体、日本に連れ帰りますリッキーは偶然にもこの二人と出会い、二人が実の両親で自らが「0マン」ということを知ります。その後、両親と共にヒマラヤの地下にある0マンの国へと向かいますが、父親とはぐれてしまい母は無断出国を理由に罪人とされてしまいます。>もっとみる

スポーツマン金太郎 【電子コミック】

スポーツマン金太郎 著者 ページ数 クチコミ評判
寺田ヒロオ 331ページ ★★★

トキワ壮の兄貴分が描く正統派児童漫画の名作

『スポーツマン金太郎』は、週刊少年サンデーの創刊号1959年に連載されていた作品で、のちに小学館の学習雑誌などに掲載された児童向け漫画作品。第1回講談社児童まんが賞も受賞しました。 本作の作者はテラさんこと寺田ヒロオは、藤子不二雄A、藤子・F・不二雄や赤塚不二夫ら若い漫画家たちと交流を深め、漫画界の発展に貢献してきたトキワ荘のリーダー的存在です。平成4年に永眠しましたが、晩年は不遇の時を過ごした実力ある作者でもあります。寺田ヒロオはまんが道などにも登場し有名漫画家ではあるのですが、その作品がコミックスなどでなかなか読むことができす、幻の作品作家との声も多く、今回の電子書籍化に関してはファンにとってまた1950年代以前のクラシカルな漫画のファンにとっては嬉しい1冊ではないでしょうか。>もっとみる

双子の騎士 【電子コミック】

双子の騎士 著者 ページ数 クチコミ評判
手塚治虫 248ページ ★★★★★

意外と知られていないリボンの騎士の続編

女の子達を魅了した華麗な衣装、男装の王女の物語、リボンの騎士のサファイア姫はその後どうなったのでしょう。その続きがこの「双子の騎士」です。サファイア姫とフランツ王子の間に男の子と女の子の双子のが誕生します。本作はもちろん手塚治虫の作品で1958年から1959年まで『なかよし』で連載されました。 王子「デージィ」王女「ビオレッタ」の双子のうちどちらかが王位継承者になるのか、お馴染みの天使「チンク」の矢で決めてもらいます。王位継承者はデージィ王子に決まりましたが、それを阻むダリヤ夫人はデージィ王子をさらって森に棄ててしまいます。見どころは、国じゅうの王子の王位継承を喜ぶの民の手前、王女ビオレッタを王子として皆の前に立たせることになったサファイアは、男装をしなければならなかった辛い経験を、再び娘にさせることになってしまったと嘆き悲しみます。>もっとみる

リボンの騎士 【電子コミック】

リボンの騎士 著者 ページ数 クチコミ評判
手塚治虫 234ページ ★★★★☆

ストーリ少女マンガの先駆的作品

リボンの騎士手塚治虫の代表作の1つでTVアニメ化もされた有名作品。1953年に「少女クラブ」後に「なかよし」などでも連載された少女マンガです。 物語の構図は単純で、勧善懲悪「悪役の悪だくみによってお城を追われた王位継承者サファイアが、数々の困難を乗り越えてまた祖国に返り咲き、幸せになる」お話です。絵柄もこの時期の手塚治虫作品のとおり、丸っこくてかわいらしく、このおとぎ話的な世界観に見事にマッチしています。 しかし、それだけでは終わらないのがこの物語の設定。なんと、主人公サファイアは男の心と女の心を二つ持ったトランスジェンダーなのです。心を入れ替えたりするだけで男になったり女になったりと、体の変化はどうなっているんだと思わざるを得ないのですが、恐らくもともと女の子として生まれる予定だったのを考えると、体は女性だったのでしょう。 彼であり彼女である「リボンの騎士」が、その二つの心を便利につかったりそのせいで変な悪魔に目をつけられて余計にひどい目にあったりと、この設定のおかげで見どころが倍増されています。>もっとみる

ジャングル大帝 【電子コミック】

ジャングル大帝 著者 ページ数 クチコミ評判
手塚治虫 173ページ ★★★★★

アニメ版とは違う原作のジャングル大帝

一般的には、「ジャングル大帝」は原作よりもアニメを見た人の方が多いと思われます。原作を読むと、アニメではお馴染みのマンドリル「マンディ」が原作にはいないことに驚くかもしれません。しかし、見どころはもっと根源的な違いにあります。アニメでは勧善懲悪的な二元論が展開されていますが原作では必ずしもそうではありません。アニメでは一貫して「自然」を守ろうとする者と、脅かそうとする存在の対立が描かれており、レオの子どもたちがあらたなジャングルを守る存在となりレオと妻のライアがそれを見守るというラストとなっています。 しかし、原作ではライアは病死し、レオは冬山でヒゲオヤジを救うために自らの命を捨て、ヒゲオヤジは泣きながらレオの肉を食べて生き延びます。この悲惨とも言える結末は、原作とアニメの端的な違いを物語ります。原作においても自然を守る大切さは語られているものの、自然の摂理とは他者の命を奪って自分が生きること。この理からは、例えジャングルの王者の主人公であっても逃れられないという相対的な視点を示しています。>もっとみる

鉄腕アトム 【電子コミック】

手塚治虫の鉄腕アトム(電子コミック) 著者 ページ数 クチコミ評判
手塚治虫 215ページ ★★★★★

大人になってから見ると印象の変わる作品

手塚治虫は数多くの名作を残しましたが、氏の代表作といっても過言ではないのがこの『鉄腕アトム』です。本作は1952年から1968年まで『少年』にて連載された作品です。手塚作品は、アニメには表現されていない「陰」の部分を持ったものが数多く存在します。「ジャングル大帝」では、生物は他の生き物を食べて生きるという「業」をレオ自身が体現しました。「海のトリトン」の原作「青いトリトン」では、異種間では理解しあえない面も厳然として存在することが示されました。 では原作では描かれ、アニメからは垣間見ることができない陰の面とはいったいどういった面でしょうか。よく言われるのは、ロボットの存在に仮託された人種差別問題です。人種差別は一見根拠の無い優越意識に由来していると思われがちですが、それは裏を返せば恐怖によるものです。自分が取って代わられるかもしれないという恐怖を打ち消すには優越意識にすがるしかありません。>もっとみる



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