電子書籍の書評ランキング

 

マニアック・カルト漫画/打ち切り漫画

翔んで埼玉

51R56o0zOQL._SX328_BO1,204,203,200_ 著者 ページ数 クチコミ評判
魔夜峰央 192 ★★★★★

再脚光を浴びる伝説の埼玉disマンガ

 舞台は架空の日本。埼玉県は、とにかく局地的に時代遅れの田舎で、近年まで明かりはランプや蝋燭。電気も通ったばかりで、テレビを見るために村の庄屋に人が集まるような、一昔前の日本の様相であった。そして、東京に行くには通行手形を持って関所を越えなければならず、例え東京に行けたとしても激しい差別の対象となり、都民の利用する施設に行けば、「埼玉狩り」と称して、警備員から追い出される始末である。それでも埼玉県民は東京都に憧れ、死ぬまでに一度でも東京見物ができるなら、それは夢のような出来事として語られるのであった。女コミック系ギャグ漫画の金字塔、「パタリロ!」の魔夜峰央著。連載当時、自身が住んでいた埼玉を強烈に揶揄した異彩の革命ストーリー。>もっとみる

恐怖実験室 【電子コミック】

恐怖実験室 著者 ページ数 クチコミ評判
御茶漬海苔 190ページ ★★★

好奇心を抑えきれない実験室

恐怖実験室は、御茶漬海苔(おちゃづけのり)の作品で、1994年から1996年にかけてホラー漫画誌「サスペリア」にて連載されていたホラー漫画です。作風としてはスプラッター色が極めて強く、確実に読み手を選ぶ作品であることは間違いありません。本作を読んで気分を害されても自己責任でお願いします。 この作品のタイトル名といい、表紙の怪しさ具合といい、どんな作品なのか好奇心旺盛な方は、中身が気になって仕方ないのではないでしょうか。私もかつてそんな一人でした。ちなみに御茶漬海苔の作品は、本作は言うに及ばず他作品においても表紙の気合いの入れっぷりと作中の絵とでは、かなりのギャップがあります。御茶漬海苔は、絵が抜群に上手いとはいえないかもしれません、しかしながら、この絵柄でここまで恐怖と陰惨さを表現できる腕は、逆にマンガ家としての見せ方・表現力は相当なものなのではないでしょうか。>もっとみる

地獄の子守唄 【電子コミック】

地獄の子守唄 著者 ページ数 クチコミ評判
地獄の子守唄 229ページ ★★★★☆

漫画史上屈指の最悪な読後感

『地獄の子守唄』は、「日野日出志」の代表作の1つで、表題作「地獄の子守唄(少年画報1970年)」の他「胎児異変 わたしの赤ちゃん(週刊少年キング1973年)」・「恐怖列車(少年アクション1976年)」・「蔵六の奇病(少年画報1970年)」の4つの短編漫画が併録された電子書籍版のコミックスです。 表題作「地獄の子守唄」は、漫画史上屈指の読後感が悪い作品としても有名です。どのように悪いかは、ここではあえてネタバレせず、是非ご自身の目で確かめていただきたいと思います。前置きも周到で作者である日野日出志は「これから、狂気と異常にみちた恐るべき告白をする」旨を伝え、「気の弱い人や病人はこれから話す物語を見るべきでない」と念を押しています。 さらに「わたしはもちろんのこと編集部も責任を負わないからそのつもりで!!」と最終警告をしたうえで日野日出志は告白を始めます。わたしは狂っているのだろうかと発作が起こると自損行為を行う現在のわたしから幼少期の思い出に話が移行します。幼少期の思い出として生きたまま動物を火あぶりにしたり、犬の臓器を取り出し持ち帰り宝物として隠し持つなど確実に危ない、猟奇趣味全開の人間性を告白します。 『地獄の子守唄』は、「日野日出志」の代表作の1つで、表題作「地獄の子守唄(少年画報1970年)」の他「胎児異変 わたしの赤ちゃん週刊少年キング1973年)」・「恐怖列車少年アクション1976年)」・「蔵六の奇病(少年画報1970年)」の4つの短編漫画が併録された電子書籍版のコミックスが発売されています。 まず表題作「地獄の子守唄」は、漫画史上屈指の読後感が悪い作品としても有名です。どのように悪いかは、是非ご自身の目で確かめていただきたいです。前置きも周到で作者である日野日出志は「これから、狂気と異常にみちた恐るべき告白をする」旨を伝え、「気の弱い人や病人はこれから話す物語を見るべきでない」と念を押しています。 さらに「わたしはもちろんのこと編集部も責任を負わないからそのつもりで!!」と最終警告をしたうえで日野日出志は告白を始めます。わたしは狂っているのだろうかと発作が起こると自損行為を行う現在のわたしから幼少期の思い出に話が移行します。幼少期の思い出として生きたまま動物を火あぶりにしたり、犬の臓器を取り出し持ち帰り宝物として隠し持つなど確実に危ない、猟奇趣味全開の人間性を告白します。>もっとみる

怪奇タクシー 【電子コミック】

怪奇タクシー 著者 ページ数 クチコミ評判
森野達弥 190ページ ★★★★☆

車がキーとなる妖怪漫画

『怪奇タクシー』は、『森野達弥』のマンガ作品でまさに知る人ぞ知る作品と言えるでしょう。それもそのはず本作「怪奇タクシー」は1999年~2001年にかけて『CAR MAGAZINE JAC』という車マンガのみ掲載した雑誌において連載されていた作品ですので、車にさして興味がない方にとっては、本作を知る切っ掛けが中々なかった作品ではないでしょうか。 上下巻で発売された単行本は、抜粋という形で各話が収録されています。掲載されてない話があるのは残念ですが、それでも連載終了から10年以上たった今日、本作を読むことができるのは嬉しい限りで、貴重な体験です。 まず絵柄を見てもらえればわかることですが「おや、どこかで見たことがある絵だぞ」と多くの方が思うのではないでしょうか。それもそのはず、本作を描き上げた森野達弥は、水木しげるのお弟子さんであったので、その流れを組んでいる絵柄も納得です。>もっとみる

聖マッスル 【電子コミック】

聖マッスル 著者 ページ数 クチコミ評判
ふくしま政美 (画)/宮崎惇 (著) 723ページ ★★★★

キング・オブ・カルトここに見参!!

聖マッスルは、カルト漫画の貴公子こと『ふくしま政美(画)』と原作「宮崎惇」のコンビによる漫画作品。本作は1976年から1977年まで『週刊少年マガジン』で連載された少年漫画です。本来実績ない作家の場合、連載する前に数回の読み切りを行うのがそれまでの週刊少年マガジンの慣例でしたが、破格の扱いでいきなり本誌連載を勝ち取ります。 ふくしま政美の書き込みにも力が入り、カラーページの人間城(人間の体で作られた城)など、陰鬱さと迫力「ふくしま政美」の確かな画力が伝わります。その後、場面が変わり一面の花畑に横たわる全裸の男が一人。 男は目覚めると花畑の中でいきなりポージング(ボーディビルで筋肉を見せる決めポーズ)を決め複数のポージングを終えると、唐突に「おれは・・・何者なんだ?名まえは?」と本作の表紙絵のようなポーズを決めながら暴れ狂います。そして残念なことに作品が打ち切られる最後まで、自分が何者で名まえは、なんなのかわからないまま終了してしまいます。>もっとみる

サルハンター 【電子コミック】

サルハンター 著者 ページ数 クチコミ評判
ツギ野ツギ雄(ツギノツギオ) 256ページ ★★★★

ツギノツギオ版猿の惑星

サルハンター』は、『ツギ野ツギ雄(ツギノツギオ)』のマンガ作品で1995年から1996年にかけて『ヤングサンデー増刊 大漫王』や『週刊ヤングサンデー』などで連載されていた独特な作品。 本作「サルハンター」は、大衆の支持は得ることはできない作品かもしれません。しかし、ある一部の層には「熱狂的な支持」を得る作品ではないでしょうか。そう、本作は「もう大衆的な作品では満足できない」通な人々が読みたくなるような、つまり「カルト漫画」に分類される作品です。 まず本作のタイトルと60年代のアメリカ映画を連想させるような表紙に惹かれジャケット買いならぬ、表紙買いをする人も多いのではないでしょうか?。しかし、残念!中をみるとちょっと表紙の雰囲気とは違います。お世辞にも絵が上手なマンガ家と呼ぶことはできないコマが続きます。しかし、この絵からは想像もできないような、「異常で異様な没入感」を本作は生み出しているのです。>もっとみる

超劇画 聖徳太子 【電子コミック】

超劇画 聖徳太子 著者 ページ数 クチコミ評判
ふくしま政美 (画)/滝沢解 (原作) 527ページ ★★★★★

作者失踪にて打ち切りのカルト漫画

『超劇画 聖徳太子』は、ふくしま政美(画)/滝沢解(原作)の劇画漫画。1977年より『週刊漫画サンデー』にて連載をしていましたが、17話終了後に作者のふくしま政美が失踪したため「未完」で打ち切りになりました。これだけでも「いわく」ありげな作品に思えます。またこの本の何がすごいかと言えば、作品の目次に失踪したため未完ですと注意書きがしょっぱなから書かれていることです。これだけでカルト的な作品好きには、ワクワクが止まらないことでしょう。 本作の題材は、タイトルにある通り聖徳太子なのですが、聖徳太子の生涯を綴った伝記的な作品ではありません。蘇我氏に実権を奪われ一族を滅ぼされたことに怒り、あの世から復讐に戻った聖徳太子が主人公です。聖徳太子と言えば、やはり賢いイメージが強いですが、この太子は『ギャグ漫画日和』に出てくるような太子ともまた別物です。殴る蹴る、相手の頭を木端微塵に粉砕する世紀末に君臨するヒャッハーなバイオレンス作品として仕上がっています。>もっとみる

預言者ピッピ 【電子コミック】

預言者ピッピ 著者 ページ数 クチコミ評判
地下沢中也 96ページ ★★★★☆

北京で一匹の蝶がはばたくと、翌月ニューヨークで暴風が発生する

『預言者ピッピ』は、『パパと踊ろう』などの代表作を持つ『地下沢中也』の作品で、1999年の4月に発売された『COMIC CUE』Vol.6から連載されている作品です。残念ながらCOMIC CUEは2003年のVol.300以降、実質休刊状態で預言者ピッピの連載誌が無くなってしまいましたが、2巻に収録されている最終話がそうであるように描き下ろしで物語は継続されているようなので続巻の刊行が待ち遠しい作品です。 本作は、科学の粋を結集して作られたデータ分析予測システムのピッピ(アンドロイド型)が、大規模地震から多くの人を救うために、あらゆるデータを与えられ、それらを解析し地震の予測を行い人々を救うといったエピソードが核となり勧められていきます。 本作の見どころとしては、カオス理論にあるといえるでしょう。有名なたとえ話で「北京で一匹の蝶がはばたくと翌月ニューヨークで暴風が発生する」といったもので、ささいなものが影響してとある結果が起こるというモノ。このカオス理論が膨大なデータの元解析されてて行くとどうなっていくのか・・・が本作の物語の核心で、そんな世界観を見せてくれるSFマンガです。>もっとみる

男坂 【電子コミック】 

男坂 著者 ページ数 クチコミ評判
車田正美 192ページ ★★★

伝説の最終回から30年越しの連載再開!!

『男坂』は、車田正美の作品で、1984年から1985年まで『週刊少年ジャンプ』にて連載されたマンガ作品で単行本全三巻が刊行されました(2014年10月に30年ぶりに続巻発売)。 「男坂」は、ケンカで世界一になる希望を持った菊川仁義の生きざまを描いた物語です。見どころはこの漫画のテーマである硬派を少年誌ならではの行き過ぎ感で読者を引きこむところです。例えば、主人公菊川仁義は人生の中でケンカに負けたことがないとう自負がありましたが、西日本最大の勢力を誇る武島軍団のドン武島将にケンカで敗れることで、自分の弱さを知り、九十九里の鬼山に住む喧嘩鬼にケンカを教えてもらおうとします。喧嘩鬼は「このガケからとんでみろ、この世で、もし、お前が何かをするために生まれてきた人間ならば死ぬまい・・」と言います。 そして、菊川仁義は「オレにはやりたいことがまだいっぱいのこっているんだ・・、オレは何かをするために生まれた人間だァ」と叫び、崖から飛び降ります。崖にあった木の枝がクッションの代わりになり、重傷を負いながらも、うまく生きのびたことで、喧嘩鬼に108つのケンカの心得を教えてもらいます。>もっとみる

芋虫 【電子コミック】

芋虫 著者 ページ数 クチコミ評判
丸尾 末広 (著)/ 江戸川 乱歩 (原作) 134ページ ★★★★☆

ページ開けば地獄絵図、「丸尾」が描く芋虫

『芋虫』は、丸尾末広の作品(江戸川乱歩原作)のマンガ作品です。2009年月刊コミックビームにて掲載された作品に加筆修正を行い単行本化されました。 「カルト的人気作品」という言葉の定義をを考えたとき、「広く大衆の支持は得ることはできないが、一部の熱烈な支持者がいる作品」と捉えることができる。こういった解釈はそれほどずれたものではないだろう。ではカルト的人気漫画を家を挙げよと尋ねられた場合、まず誰の名を挙げるべきなのだろうか。もし、その問いを求められれば、私は迷わず本作「芋虫」の作者でもある『丸尾末広』の名を挙げます。 丸尾末広、彼の作品を知っている人にとっては、偉大な漫画家であり絵師であり尊敬の念を抱いている人が多いのではないだろうか。一方で、その作風に激しい嫌悪感を抱く方々もいることでしょう。>もっとみる



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