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『まんがでわかる 営業部はバカなのか』(第2回)

まんがでわかる 営業部はバカなのか

『まんがでわかる 営業部はバカなのか』(第2回)

2018年10月25日

『営業力100本ノック』(日本経済新聞出版社)などの著者である北澤孝太郎さんが、新著『まんがでわかる 営業部はバカなのか』(ゴマブックス)を10月31日に発売されます。
本書は、営業職のビジネスマンだけでなく、個人事業主としてビジネスをされているかたがどういう方略で自分の製品・商品を売り込めばよいのかを説いています。
 
本コラムでは、本書の第3章「『手間』と『時間』は惜しむな!」を全8回にわたってご紹介いたします。
 

■『まんがでわかる 営業部はバカなのか』の試し読みはこちらから

 

優等生タイプのアプローチ術②

 

■顧客を教育する

 
「顧客を教育する(顧客教育)」とは、次に顧客が取り組むべき課題に、顧客を動機付けるために、営業側から課題に関連する知識を与えることをいいます。
 
優等生タイプは、
 
 「今、営業部では、〇〇という問題に直面しているようですよ」 と、先方の製造部の責任者に課題を伝えます。社内で部署間の意思疎通ができていないことは珍しくありません。そのような「パイプのつまり」みたいなものを率先して取り除くように動きます。いわば、コンサルタントのような役割を自ら買って出るのです。
どこから着手すればいいかを考える方法や、解決手段自体を授けることもあります。本来、このような問題は社内で議論したうえで他社に相談するものですが、優等生タイプはその問題を先取りし、情報や問題意識の共有を促します。
 
また、優等生タイプは、取引先のいろいろな人と顔見知りになります。そして、営業先が製造部だとしても、営業部、企画部、管理部へも頻繁に顔を出し、各部署の課題収集に余念がありません。あるときは、営業部長から課題を引き出し、それをもとに製造部を動かし、ひいては企画部まで巻き込んで課題を解決するなんてこともあります。
 
このようにして、次々と課題を発見し、解決策を関係部署に教え、働きかける――という課題の再生産を行いながら、既存顧客との関係を深めていきます。
 

■周囲をうまく巻き込む

 
 優等生タイプは、一つひとつの納品にもとてもこだわります。すべての納品において顧客の期待を超えないと、せっかくつくり上げた課題の再生産と顧客教育というサイクルにヒビが入ることをよく知っています。そのため、自社内の人間を上手に巻き込み、請求書や納品書の処理も抜かりなく行います。いわゆる「営業」以外の細部まで、すべてにおいて手を抜いてはいけないことの大切さをよくわかっています。
 
 最後の仕上げに、自分の業務に関わった多くの人に感謝が伝わるように、社内評価が高くなる可能性を追求します。その結果、賞や社内報での賛辞は、この優等生タイプの仕事に関わった人によって占められるということになります。そして、さらに信頼を得て、よりクオリティの高い仕事につなげていくのです。
 
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■著者プロフィール

北澤孝太郎(きたざわ・こうたろう)
東京工業大学大学院 特任教授(MBA科目 営業戦略 組織担当)
レジェンダコーポレーション 取締役
1962年京都市生まれ。
1985年神戸大学経営学部卒業後、株式会社リクルート入社。20年に渡り、通信、採用・教育、大学やスクール広報などの分野で常に営業の最前線で活躍。採用・教育事業の大手営業責任者、大学やスクール広報事業の中部関西地区責任者を担当後、2005年日本テレコム(現ソフトバンク)の執行役員法人営業本部長に転身し、音声事業本部長などを歴任。その後、モバイルコンビニ株式会社社長、丸善株式会社執行役員、フライシュマン・ヒラード・ジャパン バイスプレジデントなどを経て、現職。営業リーダー(組織長や部長、役員)教育の第一人者として、数多くの研修や講演の経験を持つ。
 
現在、東京工業大学大学院 環境・社会理工学院の特任教授として、大学・大学院で日本初であり、現在も唯一の営業の授業を担当している。
 
著作に、『営業部はバカなのか』(新潮新書)、『優れた営業リーダーの教科書』(東洋経済新報社)、『人材が育つ営業現場の共通点』(PHP研究所)、『営業力100本ノック』(日本経済新聞出版社)などベストセラー作品が多数ある。
 

■著書紹介

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<内容紹介>
ビジネスパーソン必読!! 新潮新書にてベストセラーとなった話題作「営業部はバカなのか」が、ついに待望のまんが化!
 
「頭が古い! 」「汗臭い! 」「なんだか偉そう」……どうしてそんなに営業部は嫌われるのか!?
思わず目からウロコの営業戦略を提唱する現代の「営業解体新書」をわかりやすく解説した、楽しく身につく至高のビジネス書が誕生!!
 
リクルートや日本テレコム(現ソフトバンク)などで、営業のスペシャリストとして長く凄腕をふるった著者だからこそ語れるビジネスの作法・営業論の数々! それをまんがで読みやすく、各章ごとのポイントを図解などを用いてまとめるなど、わかりやすく仕上げました!!
 
さらに、多くの企業研修で教材として扱われ、東京工業大学大学院のMBAクラスでは教科書として使用されている著者の『優れた営業リーダーの教科書』(東洋経済新報社)からも、そのエッセンスを多数抜粋し、より的確かつ実践的な内容となっています!!

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