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電子書籍ランキング.com編集部が選ぶ2016年の本・漫画

電子書籍ランキング.com編集部が選ぶ2016年の本・漫画

2016年12月29日

いよいよ2016年もあと少しで終了です。
そこで、電子書籍ランキング.com編集部員それぞれが今年読んだ本、漫画の中から3冊だけ紹介。
年末年始の休暇に、ぜひ参考にしてみてください。

また、来年、話題に作品がありましたら、「このサイトは既に目をつけていた」などと広めていただければ幸いです。

編集部Sが選ぶ今年の本・マンガ

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ハリー・ポッターと呪いの子 校閲ガール この世界の片隅に 人生を危険にさらせ!
J・K・ローリング 宮木あやこ こうの史代 須藤 凜々花、堀内 進之介

ハリー・ポッターと呪いの子
ハリー・ポッターシリーズの最終巻『ハリー・ポッターと死の秘宝』が日本で発売されてから約8年。なんと、あのハリー・ポッターシリーズが復活!
本編終了から19年後を描いたこの作品は、2016年7月にロンドンで上演された同名の舞台の脚本を書籍化したものです。主人公は、ハリーの息子のアルバスとドラコ・マルォイの息子のスコーピウス。19年後の世界だが、1作目からのエピソードが挟まれているので、ハリー・ポッターシリーズを読んできた読者にはたまらない作品となっている。ぜひ、ハリー・ポッターシリーズが好きな方には、オススメしたい作品。なお、時期は未定だがこの脚本に原作のJ・K・ローリングが加筆する愛蔵版の発売も予定されている。

校閲ガール
『校閲ガール』は、今年の秋のクールに石原さとみさん主演でドラマ化され、話題になりました。
お仕事小説は多くありますが、「校閲」という仕事をテーマに書かれた作品はなかなかないと思います。ちょっとありえないみたいな話もありますが、ドラマ同様に非常に楽しめる作品となっております。なお、こちら含めて3作出ており、3作で完結となっています。仕事に恋にハラハラ、ドキドキの展開が続きます。また、最後だけでなく、設定もドラマとは異なっていますので、気になった方はぜひ!

この世界の片隅に
『この世界の片隅に』は、今年の11月にアニメ映画化され、じわじわと話題になっています。2009年に第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞しています。
戦時中の呉を舞台に、戦時中の日常を描いた作品です。戦争ものは、戦場か空襲、広島では原爆をテーマに描かれることが多いが、この作品は、本当に淡々と日常を描いている。日常をこうの史代さんのあの柔らかい画で描いているからこそ、空襲の怖さや戦争の悲惨さが、じわじわと伝わってきて、考えされられることが多い作品となっている。また、史実を忠実に再現しているので、その当時のことをよく知ることができます。
こうのさんの作品で、原爆を扱った『夕凪の街 桜の国』があるが、こちらもそれまでの原爆を扱った漫画とは一線を画している作品なので、オススメです。

人生を危険にさらせ!
『人生を危険にさらせ!』は、NMB48の須藤凛々花さんと政治社会学者の堀内進之介の共著となっているが、実質須藤凛々花さんの本といえる。
須藤さんは、AKB48グループの一つで大阪の難波を中心に活動しているNMB48のメンバーである。しかし、入った当初より、アイドルどころか一般社会で生きる人たちにもなかなかいないような哲学が好きなことを公言しているちょっと異色なメンバーである。
そんな須藤さんが、政治社会学者の堀内さんから講義を受けたものを一冊にまとめたのがこの本である。この本は「哲学」と聞くと難しく考えてしまいがちだが、普遍的な「愛」とか「正義」、「自由」などを2人で議論しつつ、先人を紹介するという形式なので、入門書としてはもってこいである。
今年はNHKの紅白歌合戦にNMB48は出場はしないが、アイドルには、NMB48にはこんな面白い子がいるんだと思って貰えれば幸い。

(筆:編集部S)

編集部Hが選ぶ今年の本・マンガ

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ゴールデンカムイ トランプ後の世界 東京タラレバ娘
野田サトル 木村太郎 東村アキコ

ゴールデンカムイ
「マンガ大賞2016」の大賞を受賞した、「冒険(バトル)」×「歴史(ロマン)」×「狩猟(グルメ)」と銘打つ、人気マンガ作品だ!サイトでも「マンガ大賞」の発起人である吉田尚記さんにインタビューさせていただいたが、その際まだ読んでいなかった私に、「(大賞なのが)読んでもらえばわかるんです!」と力強くおっしゃってくださった。あれから8ヵ月。「めちゃくちゃ面白いです!吉田さん!!」と鼻息を荒くして伝えたいくらい、本当に面白い! 登場する個性的なキャラクターたちと、雄大な地・北海道を舞台に繰り広げられる命がけの争奪戦に、思わず惹き込まれる。
作品の魅力はそれだけではなく、物語と密接に関わってくるアイヌの慣習や狩猟文化の描写だ。それが本当に面白い。アイヌ料理が全部おいしそう! 毎巻、奥付手前のページにびっしりと載っている参考文献の量を見て、苦労して作っている現場を想像してしまう……。
先月新刊が出たばかり! 来年1月には、「『ゴールデンカムイ』とアイヌ文化展」が丸の内で開催される。勢いのとまらないカムイワールドに、読んだら必ずハマるはず!

トランプ後の世界
おそらく今年一番の「衝撃」だったといえる「米大統領選トランプ氏の勝利」。誰もがヒラリー当選を予想していた中で、唯一トランプ氏の勝利を予想していたジャーナリスト・木村太郎氏。本著は、なぜ木村氏は1年も前から確信できたのかを一端に、「トランプ後の世界」について紐解いていく。そしてトランプ勝利の要である、暗に隠され続けてきた、現在の「米国の真実」がつまびらかに書かれている。
トランプ就任による、「ビフォー・トランプ」と「アフター・トランプ」に世界が分けられるといったグローバリズムの終焉や、激変するだろう日米関係、世界情勢への影響などの未来予測についても必読。アメリカの大転換がおころうとしている今、一読必至!

東京タラレバ娘
「このマンガがすごいエグい!」(注:編集部評)こと『タラレバ娘』! 東京を舞台に、行き遅れ30代未婚女子の恋愛事情を描いた痛快ラブコメディ。「タラレバばかり言ってたらこんな歳になってしまった」。毎晩、女子会と称して愚痴りながら酒を飲むうちに、30代を迎えた主人公たち。その姿が、思わず(未来の)自分と重ね合わせてしまうほどにリアルで、心にグサグサと刺さるセリフが、あまりの痛さに吐血ものだ。
しかし、血を吐いてでも読みたくなってしまうのが『タラレバ娘』! 「第4出動!」など、東村アキコ先生らしいコミカルなギャグは、読んでいて爽快感がある。切れ味抜群の展開やシーン、辛辣なセリフも、東村先生が軽妙なタッチで描くからこそ、クセになる爽やかさが入り交じり、また読み返したくなる。
来年1月には、吉高由里子さん主演のテレビドラマが放送予定。連載当初と同様、女子の悲鳴とともに話題になること間違いなし! 現在、最新が6巻と、まだまだ追いつけるので、この年末年始にぜひご一読を!

(筆:編集部H)

編集部Tが選ぶ今年の本・マンガ

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それでも町は廻っている 第七女子会彷徨 そして誰もいなくなった
石黒正数 つばな アガサ・クリスティー

それでも町は廻っている
先日最終回を迎えた『それでも町は廻っている』通称『それ町』。主人公が名探偵にあこがれる女子校生ということで、ミステリ好きにはムフフなあるあるネタが散りばめられているのがたまらない。日常ものではあるのですが、宇宙や霊的な話などSF(すこしふしぎ)感がいい塩梅でアクセントに。
掲載順と時系列がバラバラになっている為、後々、「この話は、あの巻のあの話につながるのか!」という驚きがあり、同じ話の見え方が変わるのも楽しみ方のひとつ。ネタ・伏線が随所に盛り込まれているので、何度でも読み直したくなる作品です。

第七女子会彷徨
今年完結した作品から『第七女子会彷徨』。セリフの使い方、言葉回しがすごく良い。『それ町+SF度30%×ふんわり感』という感じで、『それ町』好きな人はきっと気に入ると思います。『それ町』もそうですが、江戸川乱歩の「うつし世はゆめ よるの夢こそまこと」という言葉が非常にしっくりとくる作品です。

そして誰もいなくなった
3作目はミステリの巨匠アガサ・クリスティ作『そして誰もいなくなった』。先日、BSプレミアムで放送されたドラマの出来が非常に良く、何度も読み返しボロボロになった本書を再び読み返しました。「絶海の孤島」「見立て殺人」「ミッシング・リンク」などなどこれぞ推理小説!という要素がこれでもかと詰まった傑作です。ミステリをあまり読まないという方にもぜひオススメしたい1作です。

(筆:編集部T)

編集部Iが選ぶ今年の本・マンガ

1989 hiphop sayonara
1989年のテレビっ子 ヒップホップ・ドリーム さよなら私のクラマー
戸部田誠(てれびのスキマ) 漢 a.k.a. GAMI 新川直司

1989年のテレビっ子
最近流行りの「◯◯年の××」シリーズ、テレビ版です。読んだあとは『いいとも』のグランドフィナーレがもう1回見たくなります。

ヒップホップ・ドリーム
最近では『フリースタイルダンジョン』でもおなじみのヒップホップMC、漢 a.k.a. GAMIさんによる初の自伝。本書で明かされているエピソードはまさしく秘伝。常にリアルな新宿スタイルを貫く漢さんを支援。生半可な覚悟で読んだら起こすぜ胃炎。アーイ。

さよなら私のクラマー
『四月は君の嘘』の新川直司先生による、高校の女子サッカー部が舞台の新連載。ファンタジスタ、爆速ウイング、インザーギ型ストライカーと、サッカー好きの心をくすぐるキャラがいっぱい。おそらく本作の主題となるであろう「女子サッカーに未来はあるのか?」というセリフには震えましたが、ギャグパートでは“ブス!”“豚が!”“髪燃やすぞ”など容赦のない罵詈雑言が飛び交う、爽やかな青春ストーリーです。

(筆:編集部I)

編集部Aが選ぶ今年の本・マンガ

bleach kasa syokuryo
BLEACH 傘をもたない蟻たちは 食糧人類
久保帯人 加藤シゲアキ 蔵石ユウ、イナベカズ、水谷健吾

BLEACH
『BLEACH』が今年連載終了してしまったので読み返していたんですが、今までずっと気になっていた伏線も回収されすっきりしました。『BLEACH』は背景がシンプルに描かれていて絵がきれいで、登場人物もおしゃれだなーと感じています。

傘を持たない蟻たちは
『傘を持たない蟻たちは』はアイドルグループNEWSの加藤シゲアキさんの4作品目で、短編集なんですがそれぞれテイストが違うので飽きることがなく、どんどん読み進めていました。

食糧人類
今までホラーやグロイ漫画が苦手だったんですが、『食糧人類』は、環境や人物に謎が多かったり、ストーリーがあまりにも面白くて、ドはまりしました。単行本でいうとまだ1
巻しか出ていないのでこれからの楽しみです。

(筆:編集部A)