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2017年新成人に送るオススメ書籍

2017年新成人に送るオススメ書籍

2017年1月11日

1月9日は全国各地にて新成人を祝う、成人式が行われた。
20歳を迎えた、迎える新成人のみなさまにオススメしたい書籍を紹介する。
今回、紹介する書籍はすべて新成人のみなさま同様に、20年間歩み続けた1996年4月~1997年3月に発行されたベストセラー、新成”本”を紹介する。

『弟』

著者 : 石原慎太郎 (1996年7月)

石原慎太郎 弟著者の実弟である、故石原裕次郎氏をテーマにした著書である。実兄だから語ることのできる幼少期の兄弟の歩みや”石原裕次郎”という大スターの顔が垣間見ることのできる内容となっている。
家庭の経済的理由による生活の変化や苦労、また俳優として、プロダクションの社長として、企業人としての弟、石原裕次郎氏を描いている私小説となっている。兄弟の絆や愛といったものを感じさせてくれる内容である。

兄弟の物語を描く私小説のため、多くの方に共感できる描写が多いため読みやすい著書である。兄がいる方は、実兄を著者と模して読み進めることや一方、弟がいる方は自身が著者として、自身に置き換えて読み進めてみるとおもしろい濃い内容となっている。

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『あのころ』

著者 : さくらももこ (1996年7月)

あのころ さくらももこ今作は以後続く、「まる子だった(1997年)」「ももこの話(1998年)」の三部作のうちの一部にあたる著書である。主に幼少期から小学校三年生までが描かれており、以後続く二作品を読むにあたるベースとなっている。毒舌で辛口のまる子が今作では描かれておりテレビと差別化されている点もおもしろい。

現在も放映している、”ちびまる子ちゃん”の原作者である、さくらももこ氏の著書。
読者各々が経験した学校生活でも感じられる共通性を覚えるだけでなく、著者自身の独特な感性でユーモアを感じる。旧友との思い出に耽りながら読むことのできる一冊である。

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『猿岩石日記 Part.1』

著者 : 猿岩石 (1996年10月)

猿岩石日記 Part.1「進め! 電波少年」というテレビ番組で行われた、ヒッチハイクでユーラシア大陸横断するという企画を綴った著書である。この企画に挑戦した著者は有吉弘行氏と森脇和成氏の猿岩石というお笑いコンビである。
本作では、スタートの香港からイラクやイランといった西アジアまでの、この企画で最も苦汁をなめたアジア編の著書となっている。
表向きでは語ることのできない数々のトラブルやアクシデントなどのヒッチハイクに付随する苦労話も本作では多く著している。

今後プライベートで海外旅行する方やバックパッカーをしてみたい方は海外での”リアル”を知ることのできる著書となっている。また、それらに興味ない方にとっても海外の様々な環境を知っていただく機会としてオススメする一冊となっている。

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『7つの習慣』

著者 : スティーブン・R・コヴィー (1996年12月)

7つの習慣 スティーブン本作は著者が”成功”に関する文献研究および信仰経験を基に著している。
その研究から、成功を導くには各人の個性を活かすことではなくむしろ、当人の人格教育により育まれると著者は発見する。
本作は7つの習慣をグルーピングし4部に分けて著している。原理原則があり、私的・公的成功そしてそれらをさらに伸ばす自己再生の4つである。
さらに、著者は重要な考え方としてインサイドアウトつまり、失敗の要因などの負の原因は自身の内面にあり、外部環境には依存しないと著している。

20年経ってなお、読まれているビジネス書のベストセラーである。
今後、就職して仕事で成功を収めたい方や自身の成長を望むかた全般に通じる書籍である。大別された諸習慣は日常生活に取り入れるものも多数ある。
どう自分を成長させたいかを思い描き読み進めていってほしい。
しかし、本著を読みすぐに成長できるわけではないので、本著を基に行動を起こし続けることが重要である。20歳という大人の入り口に立つ今だからこそ、読んでいただきたい一冊である。

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『少年H』

著者 : 妹尾河童 (1997年1月)

少年H 妹尾河童舞台となるのは、1939年から1945年に行われた戦時中の神戸である。
主人公、妹尾肇(はじめ)は好奇心旺盛な小学校3年生。着用しているセーターの”H”から、周囲から”H”と呼ばれている。
肇の年齢が増すごとに隆盛になる戦争、それに伴い周囲の人間が戦争に駆り出される。
軍国主義に傾倒する世論に反して、”H”は次第に戦争に対して理不尽さを感じて反発的な態度をとる。
1945年8月15日、ようやく終戦し肇一家も以前の家庭環境を取り戻す。
しかし大きく変わったのは、世論である。戦時中の軍国主義から一変し、戦後の世論の思想は民主主義へと転じていく。
不条理な戦争、様変わりする世論・市民。
その変化に”H”は鬱憤がたまっていた。
そして、生命に対する諦念から死を決意し、家出をしてしまう。

日本史や社会科などで戦時中の日本、戦後の日本を学んでいるとは思う。
しかし、戦時中の家庭環境までは知ることは少ないのではないか?
本作では、一家庭の一少年が戦争に巻き込まれていくなかで葛藤し変化するさまを戦争の激化に比例し、描かれている。読み応えのある著者の代表作である。

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