『自分の本を出したい!』と思った時、出版社に原稿を持ち込む、コンテストに応募する……といった手順を踏むのが一般的ですが、自ら経費を負担して本を出版する“自費出版”という方法があります。
若者を中心に支持を集めている小説家の山田悠介さんは、2001年に自費出版した『リアル鬼ごっこ』が発行部数100万部を超える大ベストセラーとなり、一躍人気作家の仲間入りを果たしました。
しかし、実際に自費出版をしようとなると、どのような手続きを踏めばいいのか、どのくらいお金が掛かるのか、書店に並べてもらうにはどうすれば良いのか……など、様々な疑問や不安が湧いてくると思います。
そんな方におすすめしたいのが、電子書籍での自費出版です。
文章データさえあれば、手軽に、しかもほとんどお金を掛けずに、自分の本を電子書籍ストアで販売することができます!
今回は、そんな電子書籍のセルフ・パブリッシング(個人出版/自己出版)サービスをまとめてみました。
公式サイト:https://kdp.amazon.co.jp/
Amazon Kindleストアが運営するサービス。 Wordなどの文書データをアップロードし、作品情報を入力するだけという手軽さで、入稿から48時間以内に本が配信されるというスピード感が特徴です。 ロイヤリティ(いわゆる印税)は最大で販売価格の70%となっており、価格も自由に設定できます。 もちろん出版した本はKindleストアでしか配信されませんが、ユーザー数の多さを考えれば十分かもしれません。
公式サイト:http://books.rakuten.co.jp/e-book/rakutenkwl/
楽天Kobo電子書籍ストアが運営するサービス。 こちらもKindle ダイレクト・パブリッシングと同様、手順は簡単で、入稿から72時間以内に本が配信されます。 ダッシュボードから販売価格の調整やリアルタイムの売上確認を行うことができ、ロイヤリティはこちらも最大70%となっています。 また、本の予約注文期間を設けることができるので、ブログやウェブサイトを運営している方は、発売前に宣伝することも可能です。 さらにお得な利用方法を知りたい方は、楽天Kobo電子書籍ストアで配信されている『楽天Koboライティングライフ 公式ガイド』をチェックすると良いでしょう。
公式サイト:http://mangaonweb.com/pigeons.html
マンガ投稿サイト「漫画 on WEB」が運営する電子書籍の配信取次サービス。 Kindleストア、楽天Kobo電子書籍ストアのほか、iBooks、eBookJapan、DMM.com、LINEマンガ、ニコニコ静画など、合計50サイト近くの電子書籍ストアに作品を出すことができます。 手続きは、基本的に作品データと簡単な書誌情報を送るだけ。 配信の手配だけでなく、作品のプロモーションまで行ってくれるようです。 ロイヤリティについては、各ストア指定の割合から事務手数料を引いた額とされていますが、たくさんのストアに本を配信したい人にはありがたいサービスです。
公式サイト:http://p.booklog.jp/
Web本棚サービス「ブクログ」が運営するサービス。 電子書籍ストアも兼ねており、登録された本はサイト上で購入できるシステムになっています。 会員には無料版とプロ版(月額540円)の2種類があり、プロ版会員はKindleストア、楽天Kobo電子書籍ストアにも作品を配信できます。 ブクログと連携して本の宣伝・告知を行うことも可能なので、利用者は両方のサービスを上手く活用すると良いでしょう。 ロイヤリティはストア毎に異なり、パブーが70%、Kindleストアが30%、楽天Kobo電子書籍ストアが50%となっています。
公式サイト:https://bsworld.jp/
個人向けの電子出版・配信サービス。 無料の会員登録を行い、文書データと必要な情報さえアップロードすれば、Kindleストア、楽天Kobo電子書籍ストア、さらにAppleが運営するiBooksにも一気に作品が配信されます。 ロイヤリティはKindleストアが15%、楽天Kobo電子書籍ストアが40%、iBooksが43%となっていますが、煩わしい手続きもなく無料でたくさんのストアに本を出せる点は強みです。 電子出版のほか、Amazonのオンデマンドサービスを利用した紙書籍、CD/DVDの個人出版取次も行っています。
公式サイト:https://bccks.jp/
パブーと同様、電子書籍ストアを兼ねたサービスです。 外部ストアで本を販売する際は、5枚で540円(税込)のチケットを購入する必要があり、配信/更新申請時に5枚、配信停止時に3枚のチケットを消費するというシステムになっています。 配信先はKindleストア、楽天Kobo電子書籍ストアのほか、iBooks、紀伊國屋書店 Kinoppy、KDDI ブックパスなど全9ストアで、ロイヤリティはBCCKSが70%、Kindleストアは25%、その他の外部ストアは35~50%となっています。 作成した書籍のデータをもとに、紙の本を制作してくれるサービスもあります。