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ふじさわコラム第六回 「オンラインサロンは「放課後の体育館裏」だった。」

プロブロガーふじさわ別冊・書き下ろしコラム みんなインフルエンサーになりたかった。

ふじさわコラム第六回 「オンラインサロンは「放課後の体育館裏」だった。」

2018年5月10日

みなさんは「オンラインサロン」をご存知でしょうか?
そもそも「サロン」とは「応接室」「談話室」などの意味を持つフランス語です。
 
文化人が知的な会話を繰り広げる場所のことを「サロン」と呼びますが、現代ではインターネット上(オンライン)で行われていることから、それらを「オンラインサロン」と呼ばれています。
 
数年前からオンラインサロンは存在していましたが、そのどれもが、ベストセラーを何冊も出しているような「圧倒的な有名人」が運営するものでした。
 
そのようなオンラインサロンは「すごい人により近づける」、いわばファンクラブに近い場所でした。本来、語り明かされることのない、有料級の情報を得られる場所という認識でした。
 
しかしこの1、2年で「圧倒的に有名というわけではない人」も、オンラインサロンを運営するケースが増えてきています。
 
もちろん「全くの無名の人」が運営しているわけではなく、その界隈でのインフルエンサーが運営するのですが、いままでの「ベストセラーを何冊も出す著者」というレベル感ではない人の運営するオンラインサロンが増えています。
 
それらの中にはもちろん、メンバー集めに成功し、運営者、参加者ともにハッピーになっていることもあれば、そうではなく、途中で消えていくオンラインサロンもあります。
 
そして僕自身は「オンラインサロン」というものにひどく抵抗感がありました。


「わざわざブロガーになって独立したのに、また群れる必要なんてない」
「無料でも情報は十分だし、情報の質では書籍には勝てない」


 
などと思っていたので、このオンラインサロンブームでも一切サロンに所属していませんでした。
 
しかし、いろいろと思うところがあり、数ヶ月前に「サウナサロン」に、ここ最近では「伸びシロサロン」「ヤるサロン」に入会しました。
 
インフルエンサー文化を語る上で避けて通れない、よりディープな世界「オンラインサロン」とは、どのような世界なのかをレポートしたいと思います。
 

オンラインサロンは「放課後の体育館裏」だ。


冒頭で「サロン」の定義について書きました。それは貴族や学者、文化人などが高貴な会話を楽しむ場所でしたが、現代のオンラインサロンは少し毛色が違いました。
 
オンラインサロンは、まさに「放課後の体育館裏」でした。
「放課後の体育館裏」の対義語は、もちろん「教室」です。
 
教室では、成績がいい人や真面目な人、学級委員長などが影響力をもちます。
教室では、みんなが等しく友達になり、えこひいきなく交流します。
教室では、毎日同じような話題について、当たり障りなく会話します。
 
ここで言う「教室」とは、現代で言うTwitterやInstagramなどの主要SNSをイメージしてください。
 
一方、「放課後の体育館裏」では、教室では落ちこぼれている人や認められてない人が中心になったり、脚光を浴びます。
放課後の体育館裏では、気に入ったメンバーだけでグルになります。
放課後の体育館裏では、一番気になる話題について、本音で語り合います。
 
今までは主要なSNS(教室)が、オンラインサロン(放課後の体育館裏)的な役割を果たしていました。現実社会からの逃避としてのSNSでした。
 
しかしここ数年でSNSの社会性が高まり、自由に発信し、好きな人と繋がる、SNS本来の役割が失われつつあります。そのため、自由でコアな新しいコミュニティを探す人が増えた結果、オンラインサロンが生まれました。
 
なので、近年のオンラインサロンブームの背景には、SNSでのコミュニティ作りに限界を感じている人が増えつつあると言えます。
 

「分科会」でさらにコアなメンバーと繋がる


オンラインサロンの興味深いところは、サロンの中に「分科会」という呼び名で、さらにコアなコミュニティが頻繁に生まれる事です。
 
「放課後の体育館裏メンバーの中で、さらにグループが分かれていく」ようです。コアなコミュニティでも、人数が増えすぎると快適さが減ります。
 
そこで、オンラインサロン内で特に一つの話題について話すためのグループ、似た価値観を持つもの同士のグループなど、多くの分科会を形成するのです。ひとつのオンラインサロンでも、複数の分科会が生まれていくこともあるのです。
 
現実社会→SNS→オンラインサロン→分科会
 
という風に、どんどんとコアなコミュニティや密度の高い人間関係を築くために、オンラインサロンに入会するのです。
 
もちろん、それらで生まれた人間関係が現実社会や主要SNSに持ち込まれることもあります。教室と放課後の体育館裏の例えからもわかるように、人間は本能的に、
「開かれた大きなコミュニティ」と「閉じられた小さなコミュニティ」を求める性質があるようです。
 

SNSに飽きてきた、疲れてきたらオンラインサロンへ


SNSの使い方も距離感も人によるので一概には言えませんが、現代でオンラインサロンが急速に増えていることは「既存のSNSでは満足できない」人が増えているからと言えます。
 

「もっとコアな話がしたい」
「この話題についてもっと語り合いたい」
「この人のファン同士で繋がりたい」


このような気持ちを感じる方に、オンラインサロンはピッタリです。
 
いまは様々な種類のオンラインサロンがありますので、「自分の興味ある話題 サロン」などで検索してみて、ぜひあなたにとっての「放課後の体育館裏」グループを見つけてみてくださいね。
 
藤沢篤

Twitter→@fujisawatsushi
ブログ→http://iphonedocomoss.com/



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