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「第77回小学館新人コミック大賞 少女・女性部門」大賞を受賞!! 14歳でマンガ家デビューのときわ藍先生の素顔とは!?
2016年7月22日


今回のインタビューは、マンガ界最大級の新人賞「小学館新人コミック大賞 少女・女性部門」で14歳という若さで大賞を受賞した、ときわ藍先生です。
受賞作の『アイドル急行』は、「ちゃお」2016年4月号に掲載されましたが、審査員の作家陣からも、「可愛い絵柄で、キャラの個性も分かりやすく描かれています。これからの成長が楽しみです」(『失恋ショコラティエ』の水城せとな先生)、「分かりやすい話の構成でスラスラ読めました!盛り上がるシーンもしっかり読者をひっぱり上げてくれます」(『終わる世界でキミに恋する』の能登山けいこ先生)などと大好評で、大きな話題を呼びました。そして、そのデビュー第2作目が、「ちゃおデラックス」2016年9月号に掲載されます。
マンガ執筆と高校生活を両立させているときわ先生に、マンガ家になるきっかけや受賞作『アイドル急行』の誕生秘話、そして次回作の見どころについてもおうかがいしました。さらに、受賞作でもテーマとなったアイドルを見るようになったきっかけ、趣味の音楽鑑賞やプラモデル作成など、なかなか知ることができないエピソードや尊敬する藤子・F・不二雄先生についても語っていただいています。
次世代マンガ家として大注目のときわ藍先生の魅力が詰まったインタビュー記事となっていますので、最後までお楽しみください!

頑張っている子を描くことで「努力をすれば、いつか願いが叶うんだよ」ということを伝えたかった

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※『アイドル急行』より (c)ときわ藍/小学館

――ときわ先生は「小学館新人コミック大賞』で大賞を受賞し、マンガ家としてデビューされました。マンガ家を目指そうと思ったきっかけを教えてください。

尊敬している藤子・F・不二雄先生のようなマンガ家になりたいと思ったことがきっかけです。誰が買ったかわからないのですが、家にコンビニコミックスの『ドラえもん』が沢山置いてあり、最初はそれを読んでいました。『ドラえもん』がとても面白かったので、それから藤子・F・不二雄先生のほかの作品も色々と読むようになりました。昔から絵を描くことが好きで、初めて投稿したのは小学校3年生のときです。「月刊コロコロコミック」の漫画大学校というコーナーに投稿しました。描いてみて、とりあえず投稿したという感じです。当時、兄が毎月買っていた「月刊コロコロコミック」を読んでいるうちに、自分も描いて投稿してみたくなったんです。内容は、主人公が家出して無人島で漂流するというストーリーです。家出をした主人公が無人島で出会った少年と暮らし、なぜか親と和解するという支離滅裂な話でした(笑)。2作目は自由自在に過去の映像を映すことができるテレビが登場するという、これまた『ドラえもん』の影響を受けた作品です。当時「月刊コロコロコミック」で面白かったのは『ペンギンの問題』(永井ゆうじ)や『ケシカスくん』(村瀬範行)などです。また、現在は『妖怪ウォッチ』を連載している小西紀行先生が連載していた『ゴゴゴ西遊記』という作品も、毎月楽しみにしていました。

――「中学校を卒業するまでにマンガ家デビューする」という目標を掲げていたそうですが、この目標を立てたきっかけや理由などがありましたら、教えてください。

最初は色々と投稿しながら、いつかマンガ家としてデビューできればと思っていました。しかし、私が小学6年生だった2013年に、伊藤里先生が14歳で「なかよし」からデビューされたのを見て、尊敬すると同時に「負けていられない」と思って、「中学校を卒業するまでにマンガ家デビューする」という目標を立てました。今回の大賞決定の電話は、宿題が終わってちょうど家で寝ているときにかかってきました。電話に出たときは「夢じゃないかな」と思いましたが、担当の方と話しているうちに、だんだん頭が冴えてきて、現実だとわかってすごく嬉しかったです。両親にはマンガ家になりたいという話はしていなかったのですが、いろいろと投稿していたのは知っていたようです。デビュー前は本名で投稿していたのですが、母が「ときわ藍」というペンネームをつけてくれました。このペンネームの「ときわ」は、藤子・F・不二雄先生が若い時に暮らしながら執筆を行っていた「トキワ荘」から取ったものです。反対することもなく、やりたいことを応援してくれた家族には感謝でいっぱいです。

――その受賞作『アイドル急行』はアイドルが主人公ですが、この作品を描こうと思ったきっかけは何ですか?

身近にアイドルになった子がいて、応援をしているうちに私の生活も次第にアイドルが中心になっていきました。その子に憧れていた部分もあったので、その子をモチーフにしてアイドルを描きたいと思うようになりました。それが『アイドル急行』を書くようになったきっかけです。私自身がアイドルを見るのが大好きなので、描いていてすごく楽しかったです。描くときに意識したのはやはりAKB48グループですが、アイドルマンガを描くにあたって参考にしたのは、橋本環奈ちゃんのドキュメンタリーを描いた『ラブレボリューション!~Rev.from DVL物語~』(やぶうち優)でした。この作品を熟読して、見せ場を大きく描くということを学び取りました。

――『アイドル急行』で、一番気に入っているシーンがあれば教えてください。また、読者に伝えたかったことはなんでしょうか?

一番気に入っているシーンは、ダンスのレッスンで主人公のつぼみが悔しさを自信に変えていく場面です。このシーンは、読者の方にも是非注目してもらいたい場面です。あと、個人的にはマネージャーがM祭の仕事を忘れていたというエピソードですね。実はこのマネージャーは、昔一緒にマンガを描いていた幼なじみの子が描いていたキャラクターで、今回使うにあたって、わざわざその子に確認したんですよ(笑)。アイドルって、歌って踊るだけでなく、ときには人気争いをしたりと、大変なことがたくさんあると思うんです。その中でひたむきに頑張っている子を描くことで「努力をすれば、いつか願いが叶うんだよ」ということを伝えたかったんです。そういう想いで描いていたので、ファンレターで今習っているお稽古などに自分を重ねて、「私も頑張ろうと思いました」とか「励みになりました」というような内容が来たときは、私の努力も報われたように感じました。ファンレターは、小学生、中学生の子から頂くことが多いのです。中には、常磐大学の「ドラえもん研究部」という少女マンガとはあまり関係ない所からもファンレターを頂きました。たまたま大学名が私のペンネームと被っていて、さらに私が好きなドラえもんが研究会としてあったので、送って頂いたのかなと思うのですが、印象に残っています(笑)。すごく豪華なイラストが描かれたお手紙や、小さい子から「マンガ家になりたいから頑張る」というお手紙が来たりします。ファンレターは読んでいてキュンキュンして、私のエネルギーになっています。

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