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イノベーションの力で渋谷エリアに新しい書店の形を提案する。 BOOK LAB TOKYO代表、鶴田浩之さん
2016年8月31日


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「BOOK LAB TOKYO」はお客様との体験の中で作られていくお店

―― 鶴田さんは本がお好きだと思うのですが、普段どういうジャンルを読まれていますか?

鶴田 全部好きです。読み物が好きなので、ビジネス書のように新刊が出るとすぐ棚から消えてしまう本よりも自然科学系のサイエンス関連の本とかそういった本が好きです。今はビジネス書、技術書、自然科学系の本、あとは文芸作品をたまにという感じでローテーションしながら読んでいますね。

―― 一番好きな本は何ですか?

鶴田 それはちょっと答えられないですね(笑)。一つというのは難しいですね。

―― 普段、電子書籍は読まれますか?

鶴田 はい。気に入った本は、紙の本で読んで、その後電子書籍でも買ったりしています。
タブレットに300冊くらいは入っていますね。漫画のまとめ買いをしたりとか、新書は家に置いておく必要はないと思っているので電子書籍で買ったりしています。他にも本屋大賞とかを受賞した作品についてはどんな本なんだろうと思ったら、Kindleで買っていますね。ビジネス書も内容の薄そうなものはKindleで買っています(笑)。

―― 電子書籍は普及しにくいだろうとよく言われていますが、その点で電子書籍を普及させるにあたって、鶴田さんのご意見やお考えがあればお伺いできればと思います。

鶴田 多分、紙の本を買っても読みきっていない人って、多いんですよ。買ったけど、30ページくらいしか読んでない、みたいな。つまり、買った時点で満足しているんですよ。そういう人は、電子書籍であまり本を買わないと思うんですね。そういう意味で、「実際本を読んでいるんですか?」って僕思うんですよ。本屋さんで本を買った後に、本当に何パーセント読んでいるっていう数字がわかってないわけで。電子書籍だったら、サーバーに同期させたりして、何ページ読んだかみたいな把握できているはずですよね。
僕の場合、電子書籍の方が読むスピードが速いので、積読は比較的少なくなっています。
寝る前に読んでいるので、横になってスマホで読めるのがいいですね。画面輝度を最低にして、真っ暗にして。一度はまるとその読み方が読みやすいです。

前に電子書籍のデータをリサーチしていたんですけど、漫画や雑誌は、2020年にほぼ半々とかになるんじゃないかなと思います。漫画の成長率が33パーセントくらいで、雑誌が20パーセントちょい。
書籍が13~18パーセントぐらいです。書籍といっても、新書や文芸書というところじゃないですか、電子書籍化されているのって。
技術書や専門書が電子書籍化されるまでには、まだ時間がかかると思います。そういう意味で、紙の本屋さんはまだ生き残ると思っています。15年後はわからないですが、5年ぐらいはやっていけると思います。しかもAmazonで買うのもそうなんですけど、同じジャンルで複数冊候補がある時は、どの本が自分に合っているのかを本屋で比較したいと思っているお客様もいらっしゃいますね。

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―― 「BOOK LAB TOKYO」での今後のビジョンやこんな人に来てもらいたいというのはありますか?

鶴田 「どのような人に来てもらいたいですか?」という質問は多いんですけど、「ない」と答えています。お店のブランドは、最初のオープンの時点で提案はしています。しかし、実際にこのお店をどのように作っていくのかは、お客様との体験の中で作られていくものなのだと考えています。なので、こちらがどのようなお客様に来てほしいというのは、考えていません。
ただ一つだけ言えるのは、1~2年後とかに道玄坂にあるごく当たり前の本屋さん、ごく当たり前のカフェとして地域の人や、近隣で働いている人に愛される場所でありたいです。やっぱり、通りすがりの女性のお客様が多いですし、外国人の方もこれからたくさん来るのかなと思っています。ガイドブック掲載のお話もいただいていて、嬉しい限りです。
本屋さんって、基本的に夕方からしかお客さんが来ないんです。でも、うちは朝8時から営業しているので、今後は、モーニングやブランチなどのフードの提供もできるような工夫をしたいと考えています。「渋谷」という街に受け入れられる書店を目指していきたいですね。

 

鶴田浩之(つるだ・ひろゆき)
1991年、長崎県生まれ。10代前半からWebサービス開発・ブログ執筆などを開始し、慶應義塾大学環境情報学部在籍中にLabitを創業。2011年の東日本大震災直後に、監修本『PRAY FOR JAPAN – 3.11 世界中が祈りはじめた日』(講談社)を出版。Ruby on Rails、AngularJS等を用いたWebサービスの企画・開発をメインに新規事業開発に従事。
2016年6月25日に渋谷・道玄坂に「つくる人を応援する」というコンセプトで、書店兼カフェ「BOOK LAB TOKYO」を開店。また、今夏に古本のフリマアプリ「ブクマ!」をリリース。

BOOK LAB TOKYO
住所:〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂 2-10-7 新大宗ビル1号館 2F
※ 渋谷駅各線 徒歩 4分 井の頭線 徒歩 1分 / 渋谷フォーラムエイト横
営業時間: AM 8:00 – PM 24:00
公式サイト: http://booklabtokyo.com

ブクマ!
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公式サイト:http://ブクマ.com/

 
 



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