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2016年10月にソロファーストアルバムを発売! 歌手・高橋みなみ本気の「愛してもいいですか?」
2016年9月27日


今回は、ソロシンガーとして活躍をされている高橋みなみ(以下たかみな)さんにインタビューしました。2012年から総監督をつとめたAKB48を16年4月に卒業し、10月12日にはソロファーストアルバム『愛してもいいですか?』の発売を控えています。グループ卒業から約半年が経ち、ソロのアーティストとして歌に込めた想いとはどのようなものなのでしょう。現在の、たかみなさんの等身大の気持ちを教えていただきました。また、マンガを愛読していることでも有名なたかみなさん。大勢の人を惹きつける話し方のコツや生き様、人生論など、マンガから学ぶことも多いのだとか。たかみなさんのマンガ愛についても熱く語っていただきました。


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アルバムタイトルは、私からの問いかけなんです

――今回、本格的にソロ歌手デビューするにあたって、ソロファーストアルバム『愛してもいいですか?』が発売されますが、11名の超豪華アーティストから楽曲提供されたとのことで、聴き応えのありそうな内容ですね! どのようなアルバムになっているんでしょうか?

たかみな AKB48にいたときは、ずっとプロデューサーの秋元康先生がいて、詞は基本的に秋元先生でした。AKB48を卒業して、ソロ歌手として活動していこうとなったときに、秋元先生から、アルバムをまず出した方がいいだろうとアドバイスをいただきました。さらに「俺が関わってなくて、たかみなが自分で関わりのある人や作ってほしい人に曲をお願いした方がいいんじゃないか」と提案もいただいたんです。それじゃあということで、自分の関わりの深い方や、曲を作って頂きたい方をピックアップしてお願いしたら、みなさん快諾してくださって、気づいたらこんなにすごいアルバムになっていたっていうのが正直なところなんです(笑)。

――作曲をお願いしたアーティストはどのようにして、決めたのでしょうか?

たかみな 自分の中で作ってほしい人は誰か考えました。まず、音楽テレビ番組の「新堂本兄弟」で本当に仲良くしていただいている槇原敬之さんや高見沢俊彦さんに、ぜひお願いしたかったんです。それから、子どもの頃から中森明菜さんが大好きだったので、作詞家・来生えつこさんと作曲家・来生たかおさんたちにもお願いしました。ある意味自分のわがままを詰め込んだ感じになりました(笑)。
みなさん本当にお時間のない中、素敵な楽曲を作ってくださったので、感謝の気持ちしかないです。

――レコーディングを通して、これまで自分でも出会ったことのない自分を感じることができたとのことでしたが、それはどのような自分でしたか?

たかみな AKB48はやはりアイドルなので、かわいい曲が多いんです。でも、自分がメインで歌う曲は、できるだけかっこいい曲を選んでいました。だから、自分がソロで歌うなら、絶対にかっこいい曲にしようという強い思いが、自分に中でありました。でも、こうして11名のアーティストの方に曲を提供していただくと、私がどう見えているのかということがとても伝わってきました。
曲の内容はそれぞれのアーティストさんにお任せしていたので、みなさんが私に対してこういうイメージを持っていたんだと思いました。それが、自分でも出会ったことのない自分との遭遇ですね。新しい自分を知り、さらに成長することができたように思います。

――ではレコーディングは、それらすべてを一気に受け止める大変な作業だったのではないでしょうか?

たかみな いえ、楽しかったですね! 例えば、デモテープの曲をいただくと、みなさんご自身の声で入れてくれてるんです。槙原さんの曲「カガミヨカガミ」を槇原さんご自身で仮歌を入れてくださったんです。「もう曲ができあがってる!」ってその時点で、興奮がすごいんですよね。もちろん、みなさんが作ってくださった曲を、自分の声で歌わなきゃいけないし、ここからちゃんと作らなきゃいけないんだと思いながらデモテープを聴きました。

明菜さんの曲をたくさん手がけてこられた来生さんは「アンバランス」という哀愁の雰囲気漂う切ない曲を作ってくださいました。この曲を歌うときは、どうしても明菜さんっぽく歌いたくなっちゃって、そこを抑えるように工夫もしました。一曲ずつ、その楽曲と対峙するという作業が、すごくおもしろかったですね。

「カガミヨカガミ」のレコーディングのときは、槇原さんご自身が来てくださって、ディレクションもしていただきました。そこで「新堂本兄弟」で一緒にコーラスをさせていただいた、加藤いづみさんも当日いらしてくださって、本当に感激でした。AKB48ではコーラスをあまりやってこなかったので、「新堂本兄弟」でコーラスの難しさに直面したんです。どうやって声を出したらいいのか悩んでいたら、槙原さんや加藤さんが「たかみなちゃん、こういうふうに歌った方がいいかも~」ってとても親身に教えてくださったんです。今回のレコーディングでも、一音一音丁寧にディレクションしていただきました。
私にとってソロアルバムのレコーディングは初めての経験です。一曲を録るのに、4〜5時間はかかるのですが、その中ですごく成長できたと思います。いろいろと思い起こすと、これだけ一度に新曲が増えるということに、すごくワクワクしています。早く皆さんに聴いてほしいなと思ってます。

――今回、アルバムタイトルを秋元先生に考えてもらったとお伺いしました。『愛してもいいですか?』というタイトルに決まったのは、どうしてですか? 高橋さんがこのタイトルに込めた想いも、教えてください。

たかみな 秋元先生にもボーナストラックを含め12曲すべて聴いていただきました。それでタイトル案を10個くらい考えてくださっていたんですけど、一番上に書いてあった「愛してもいいですか?」に私がピンときて、すぐに決まりました。いろいろな角度から捉えられる、意味深なタイトルになっていて、すごくおもしろいなって思っているんです。
このタイトルは、ファンの方たちへのメッセージというよりも、文字通り、私からの問いかけなんです。その答えを、アルバムを聴いていただいた方たちがそれぞれ出してもらえたらと思っています。

>次ページ「“卒業”は、私にとってやっぱりすべてが変わったと思います」



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