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人気シリーズ『花鳥風月シリーズ』が初の電子書籍化!!綾崎隼先生が明かす裏側事情
2017年2月3日


 

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自分が書いた小説を、手に取ってもらうのは、決して当たり前のことではない

―― 先生は後書きやブログなどで塾講師と作家を兼業されているお話が度々出てきますが、現在も兼業で作家業をなされているのでしょうか。

綾崎 実は、少し前から専業作家として活動しています。塾では十年ほど、小学生から高校生まで教えていたので、あらゆる学年の生の感覚に触れていられました。青春小説を書くにあたり、現実に即して書くかどうかはともかく、実際の子どもたちの感覚を理解しているというのは貴重なアドバンテージだと思います。多い年には百人以上の生徒を担当していましたし、中学二年生と三年生の微妙な感覚の違い、高校一年生と二年生の繊細な感覚の違いを、今でも認識出来ているつもりでいます。各学年で子どもたちが何月にどんな勉強をしているかも理解しています。そういった知識が単純に役立つ場面もありますし、教職という仕事も自分にあっていたので、出来れば続けたかったですが、さすがに執筆時間を確保することが難しくなり、決断しました。

―― 作家業に専念なされたお話も初耳という方は多くいられそうですね。ここで、先生の好きな作家さんや作品をお伺いできればと思います。

綾崎 人生で一番沢山読んだ作家さんは森博嗣さんです。新人賞に落選していた頃、心がすさみ、純粋な気持ちで小説を楽しめなくなっていたことがありました。しかし、私が文系なこともあり、森先生の本は登場人物の考え方からして別世界の物語で。私なら死ぬまで、こんなことは絶対に言わないなという台詞も満載で。ただただ純粋に、物語を楽しむことが出来て幸せでした。
漫画では森薫さんの作品が大好きです。単行本として販売された漫画はすべて読んでいますが、作品はもちろんのこと、あとがき漫画から滲み出る森先生の人間性も本当に素敵で。その感性で綴られる物語を、いつまでも読んでいたくなります。私は森薫さんの作品であれば無条件に買うのですが、自分も誰かにとってそんな小説家になれたら素敵だなと思っています。

―― 現在は、「ノーブルチルドレン」シリーズの続編を執筆中ということですが、内容としてはどのような内容になっていくのでしょうか。お話しできる範囲内でお伺いできればと思います。

綾崎 シリーズ未読の読者でも読めるよう、主人公(視点主)を吐季でも緑葉でもない新キャラクターに設定した作品になります。そのため、『ノーブルチルドレン』の名前を継続するかから悩みました。ただ、どう考えてもノーブルな彼らの物語なので、名前を変えるのは不親切ではと担当編集に指摘されまして、シリーズ新作のつもりで書くことにしました。年内には発表出来たら良いなと思っていますが、ちょっと、発売時期はまだ分かりません。
新作でも「話は聞かせてもらったわ。あたしに任せなさい!」と、緑葉に言わせたくて。そんなシーンから考え始めた物語で。千桜緑葉という子は、本当に困った子なので、頼まれてもいないのに難題に首を突っ込んで、善意で相手を振り回しちゃう人なんですけど、そんな彼女の真っ直ぐなバイタリティに色んな人たちが救われていきます。緑葉ほど一巻の時に嫌われていたヒロインもいないんですが、本編が完結した今では、逆に、書いてきたすべての物語の中で一番愛されている子かもしれなくて。そんな彼女や吐季の姿をもう一度、読者の皆様にお届けしたいと思います。自分の本を好きでいて下さる皆様への感謝の一冊にしたいです。
ノーブルチルドレンや、それ以降に発表した作品については、この新作が完成しましたら、発売のタイミングで電子書籍を同時にリリースしてもらいたいと考えています。

―― 今後こんな作品を書いてみたいなどあれば教えてください。

やはり、レッドスワンのセカンドシーズンを書きたいというのが一番の願いです。単行本なので難しいかもしれませんが、どうか応援よろしくお願い致します!!そして、そのためにも、「サッカーの試合で勝つための戦術的な部分でのアイデアよ、早く降りてきて!」と、思っています(笑)。
完全新作だと、もう四年くらいでしょうか。ずっと、ある夫婦の話をシリーズで書きたくて。それは<世界で一番可哀想な夫婦の話>で、その物語を書くための伏線も既に他作品に仕込んであるのですが、なかなかラストシーンまでの構想がまとまらず、東京オリンピックまでくらいには書けたら良いなと、気長なことを思っております。という話を、今、初めて公の場で喋りました(笑)。

―― レッドスワンのセカンドシーズンのお話は、『レッドスワンの奏鳴』の後書きでも書かれていたお話ですね。私もセカンドシーズンを楽しみにてしています。最後にファンや、読者の方々へ、メッセージをお願いします!

自分が書いた小説を、手に取ってもらうということ。それは、決して当たり前のことではなく、特別なことだと、いつも思っています。本当に、本当に感謝していて。直接、想いを伝えられないのが口惜しいのですが、少しでも面白い小説を書くことで、恩返し出来るのではないかと思うので、これからも誠心誠意、物語を紡いでいきたいです。どうぞ、今後ともよろしくお願い致します!

綾崎隼(あやさき・しゅん)
1981年生まれ。新潟市出身、在住。第16回電撃小説大賞<選考委員奨励賞>受賞作の『蒼空時雨』でメディアワークス文庫よりデビュー。受賞作を含む『花鳥風月シリーズ』、『ノーブルチルドレンシリーズ』、『INNOCENT DESPERADO』などの著作がある。

『命の後で咲いた花』

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私は命をかけて貴方のものになる――。
書き下ろし後日譚を含む完全版がメディアワークス文庫で登場!

 

 

 

 

 





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