スポーツ選手を引退後、飲食店などの異業種に進出する方は多いが、大成功を収めている方は数少ない。これまでスポーツを生業としてきた人間が急に異業種に参入するには高い壁があり、成功するのはほんの一握りのエリート、天才のみだ。
そんな高い壁に日本プロ野球界の異端児が挑戦しようとしている。
元千葉ロッテの正捕手で、2006年WBC優勝にも貢献した里崎智也氏だ。里崎氏は現在、野球解説者やキャスター、コラム執筆など様々な仕事に挑戦している。
今回は、同氏の2年ぶりとなる書籍『エリートの倒し方 ~天才じゃなくても世界一になれる僕の思考術50~』の発売を記念して’’里崎流エリートの倒し方’’を伺った。
自分が野球以外でどれだけの才能があるかを試してみたかった
―――プロ野球選手として、16年間ご活躍されました。引退を決意された時には、その後の仕事に対する方向性などは考えていらっしゃったのでしょうか。
里崎智也(以下、里崎) 仕事の方向性は全く決めていませんでした。今まで30年間、野球に打ち込んできたので、それ以外の世界は全く未知の世界でした。そのため、引退して自分が野球以外でどれだけの才能があるかを試してみたい気持ちが大きく、今後、自分がどうなっていくのかが楽しみでした。プロ野球選手時代に、仮に仕事が無くなっても生活できるだけの貯蓄はあったので、引退後の人生で、自分の才能を試すことに大きな意義があると思います。里崎智也として、世間から何を必要とされていて、どのように応えることができるかを見出していきたいと思っています。
―――現在は野球解説者、キャスター、コラム執筆など多方面でご活躍されていますが、特にその中でも千葉ロッテマリーンズのSA(スーパーアドバイザー)とロッテから出ているチョコレートお菓子のビックリマンの終身名誉PR大使を務めています。この仕事を務める経緯を教えて頂けますか。
里崎 ビックリマンチョコは、現役時代から行っていたので引き続き行っています。もし、これが明治さんのチョコなら話は変わりますけど(笑)。あと、僕が昔から好きなお菓子だったので、快く引き受けました。今の仕事に関して僕は、依頼されている仕事の日程や時間が合うなら断らないことにしています。先ほど話しましたが、依頼が来るということは世間から必要とされているからだと考えています。その仕事を引き受けた関係で、その後に別の仕事を受けることもあるので、仕事は基本的には受けています。