
『マロニエ王国の七人の騎士』の七人兄弟
若いイケメンをたくさん描きたくて始まった『マロニエ王国の七人の騎士』
―― その取材が活かされるのが、現在連載中の『マロニエ王国の七人の騎士』ですが、こちらについてもお伺いさせてください。この作品はどういった経緯で始まったのでしょうか。
岩本 これも『金の国 水の国』と同様に「読み切りを描いてください。」って言われて、すぐ描けるファンタジーを描いたら案の定長くなってしまったという感じです。そもそも、前作におじさんばかり描いて、それが嫌になって若いイケメンを描きたいなと。で、イケメンを7人ぐらいだしておけばいいかなと。まぁ、7人も出したら終わらないですよね(笑)。
―― 7人の設定は深い意味があったりしたのではなくて?
岩本 まぁ、5人以上出そうと思って、7人になった感じです。なので、設定などは後付けの要素が強いです。
編集 担当としては、岩本先生の新連載であれば表紙と巻頭カラー、特集をドーンとやりたかったのですが、読み切りということだったので、巻中カラーで掲載枠を取っていました。そうしたら、話が終わらず連載になってしまって、前回同様にひっそりと新連載が始まるという…
―― まんま前作と同じパターン(笑)。
編集 ただ、読み切りの予告を載せたいのでタイトルを教えて下さいと連絡したら、このガチファンタジーなタイトルが来たので「これは大作になるわ!」って瞬間に思いました。
―― 編集担当としては、もう大作の予感がしたと。タイトルにある「マロニエ」ってセイヨウトチノキという木なのですが、先生はそもそもこの木をご存知だったのですか?
岩本 木自体は知っていました。ただ特に意味はなくて、いくつかの候補の中からマロニエが一番落ち着くなという感じで決まりました。

『マロニエ王国の七人の騎士』の七人兄弟と名前。
―― では、登場人物7人と同じように上手くハメ込んだ感じですね。7人の名前が「眠くない」とか「博愛」、「暑がりや」などとなっていますが…
岩本 いや、読み切りだと思っていたので、適当につけてます。適当につけているので、週に2回くらい後悔しています。変な名前付けちゃったなって。
―― この名前はそれぞれが訪問する国と逆になっています。例えば、「眠くない」が訪れるのは「夜の長い国」です。この設定も名前ありき?
岩本 そうですね。なので、今、すごく困っていますね。読み切りの予定で、ちょいちょい出て、すぐ終わる予定だったので。
今、それぞれの国のモデルとなる国の資料を集めるのに必死です。例えば、夜の長い国だと北欧のイメージですので、白夜の資料をという感じです。
――この作品でやりたいことなどありますか?
岩本 色々な風景を描きたいなっていうのと、ものすごくエンタメで行きたいなっていう事です。あとは、今まで全然ラブシーンを描いた事がないので、めちゃくちゃイチャイチャする漫画を描きたいなと思っています。
―― 現在はマロニエ王国のお姫様と新しく出てきた黒髪のエレオノーラだけですが、これから女性がもっと増えてくると。
岩本 はい。今回はさいとうちほ先生を目指しているので(笑)。一巻の発売日も決まっていて、2017年8月10日の予定なので、よろしくお願いします。
―― 最後に先生のファンや読者の方々に一言いただければと思います。
岩本 『金の国 水の国』が2年半ぶりの単行本で、気長に待っていてくれた方も沢山いらっしゃったのと、この作品から読み始めてくれた方も結構いらっしゃるみたいで、本当に大変ありがたいなと思っています。これからも気長に待っていてくれたら嬉しいなと思います。
岩本ナオ(いわもと・なお)
1月10日生まれ、岡山県出身。月刊flowers 2004年5月号『その彼女の存在』でデビュー。
『町でうわさの天狗の子』で第55回小学館漫画賞 受賞。
『金の国 水の国』は[このマンガがすごい!2017オンナ編] 第1位を受賞した。
現在、月刊flowersで『マロニエ王国の七人の騎士』を連載中。
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