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新進気鋭の作家 住野よる×注目若手女優 浜辺美波 『君の膵臓をたべたい』対談インタビュー
2017年7月26日


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本作を観た全国の中高生男子が浜辺さんに恋する

—-映画についてお聞きします。『君の膵臓をたべたい』というインパクトが強く、目を引くこのタイトルを決めたのは執筆のどの段階ですか?

住野:一番初めですね。タイトルだけが最初にありました。
インパクトあるタイトルをつけたいなあと思っていました。そのタイトルを見て、興味本位で手を伸ばした方々に感動してもらえるようなものが描けたら面白いな、と思ってつけたタイトルです。

—-浜辺さんは、最初にタイトルを見た時の印象はどうでしたか?

浜辺:私は最初、本屋さんで見たのですが、やっぱりインパクトは凄いですし、どんなお話が広がっているのか想像がつかなかったです。あと、『君の膵臓をたべたい』っていう、凄くインパクトの強い言葉に対して、装丁の絵柄が桜でアンバランス感があって、忘れられない本だなと思いました。

—-タイトルだけ見ると、SF風ですよね。読んだ感想はいかがでしたか?

浜辺:私はそういう本を買う事が多いです。「君の膵臓をたべたい」という題名だからこそ手に取りやすかったです。

住野:ありがとうございます。嬉しいです。それを狙って描き始めたものなので、良かったです。



—-既に読んでいた作品で、映画のヒロイン・桜良役に選ばれた時の気持ちはいかがでしょうか?

浜辺:脚本と原作を同じぐらいのタイミングで読みましたが、原作を読んで涙を流しました。素晴らしい物語だなと思いました。こうやって出演する事、携われる事が、本当に嬉しかったです。職業的に本や漫画を読むので、どうしても演じたいなと思って読む事があります。だからこそ桜良の役は、私自身、大好きな役です。セリフも凄く魅力的なものも多いので、「これを演じたいな」、「お芝居したいな」と思って読んでいたので、嬉しかったです。

住野:嬉しいですね。浜辺さんのやる気のパワーになれた事が嬉しいです。

—-浜辺さんの印象に残っているセリフは、桜良の「桜は散ってから、実はその三ヶ月くらい後には次の花の芽をつけるんだよ。」とのことですが、このセリフに心を打たれた理由を教えて頂けますか?

浜辺:私が桜良役を演じて、【僕】に対してちょっと弱みを見せたり、想いを打ち明けたりするシーンです。桜やお花の言葉を使うなど、比喩表現をする所が桜良らしく感じました。演技する時も大切にした言葉でした。

住野:嬉しいです。ありがとうございます。このシーンは、「小説家になろう」に投稿していたときには無かったシーンです。このシーンは少しボリュームを増やしたいと思っていました。担当さんと話し合い、何の話にしようかと考えて2人の名前にまつわる話をしようと思いました。桜について何か他の花と違う所はないかと思って調べたら、そうらしいという事を知りました。

—-一方、住野先生自身が印象に残っているセリフは、スイーツバイキングが終わったあとの、「恋人を作る気があるって言ったら、どうにかしてくれるの?」ですが、執筆されている時に「ここを意識しました」という点を教えてください。

住野:よく桜良って、天真爛漫だと言われるのですが、桜良は凄くズルい子だと思っています。いろんな事を知っているから男の子を弄ぶような接し方や態度が取れると思うんです。そんな桜良のズルさが凄く出ているシーンが二点あって、一つは「恋人を作る気があるって言ったら、どうにかしてくれるの?」という所で、もう一つが、桜良の家で、【僕】と喧嘩する所ですね。桜良の人間としての奥行きが、この2つのセリフで出せたかなと思って、選びました。



—-浜辺さんは、いろんな桜良のイメージがあると思いますが、どうでしょうか?

浜辺:桜良の天真爛漫な所も含め、ちょっとあざとい所も可愛らしい、愛される所だと思っていて、私が好きな桜良ちゃんの一つです。そういう所に私も魅了され、ちょっとズルいからこそ可愛いなと思いました。

住野:ありがとうございます。そう言って頂けて、嬉しいです。

—-演じられる時に、桜良のズルさやあざとさを表現するにあたって、どんな所を心掛けて演じられましたか?

浜辺:私は現場で月川翔監督にご指導して頂く事が多かったです。私が最初に演じたときよりもあざとい動きを監督にプラスして頂きました。やっぱり可愛い桜良が好きだったので、出来るだけ可愛らしく演じ、あざとくなり過ぎないように演じることができたとは思います。博多のホテルでの演技は、しっかりと可愛らしくできたと思います。

住野:あそこ凄いですよね(笑)。

浜辺:監督も演技指導しながら、ゲラゲラ笑っていました(笑)。

住野:原作を描いた時も、「あざといな」と思いながら描いていましたが、あの演技は完全に100%の褒め言葉ですが、「あざとっ!」って(笑)。
試写を観て以来、「あざと可愛い」っていう言葉が、自分のお気に入りワードなっています。(笑)。
僕の作品で『か「」く「」し「」ご「」と「』という本があります。エルという女の子が出てきますが、その子が超あざと可愛いって思っていて、ずっと「あざと可愛い、あざと可愛い」となっています。浜辺さんが演じられている桜良を拝見して、「めっちゃあざといな」と思いました。次の日も、気づいたら、浜辺さんが演じられた桜良の事を考えていましたね(笑)。

浜辺:嬉しいです(笑)。

住野:本作を観た全国の中高生男子が浜辺さんに恋するのではないでしょうか?(笑)
双葉社の営業さんも「浜辺さんが可愛い」しか言ってなかったですし(笑)。

浜辺:良かったです、本当に嬉しいです。あのシーンを観て頂いて、私も凄くあざといなと思ったので、良かったです。

住野:何かを狙っての演技なのか、それとも浜辺さんがそういう方なのか、どちらなんだろうと思いました。

浜辺:私は桜良とは真逆の女の子なので、憧れている女の子を演じました。

住野:凄いですね。演じられる事が。女優さんは凄いなあと思います。

浜辺:桜良は本当に精一杯、可愛い女の子だったので。出来るだけそれを表現したいなと思って、演じました。普段の私は本当に暗くて(笑)。最近はお家の絨毯の毛玉を一人で取っています(笑)。

—-超インドア派ですと聞きましたが、最近は毛玉を取るのにハマっているんですか?

浜辺:そうですね(笑)。暇つぶしでやっています。相変わらずお家から出ないのは変わらないです。窓も締め切っていますし、電気もつけないです(笑)。

住野:僕は、担当さんが連れ出してくれないと外に出ないですね。いつも家でチータラをかじっています(笑)。
たまに人に会うと、今まで忘れていた寂しさが爆発しますね。

浜辺:分かります。喋る時は、凄く喋ります。なんか色々嬉しくなって。寂しいから喋るのかなあ(笑)。

住野:間違って、担当さんに「寂しい」ってメールを送ったりします(笑)。さすがに男性担当さんには送りませんけど(笑)。お姉さんたちに送っています(笑)。

浜辺:それ、素敵ですね。私もマネージャーさんたちにそれ送りたいです(笑)。

—-作中でも桜良が【僕】にメールを送って、呼びつけるシーンがありますね。あれは、演じていた側としては、やっぱり「怖いから連れ出して」というような心境なのでしょうか?

浜辺:病室の最後の方のシーンですが、「怖い、寂しい」という想いを吐き出して、何か想いを伝えられる関係になった事が、演技中も嬉しかったです。そう言えた事に少しスッキリしました。私は病室のシーンが一番共感出来ます。病室に一人でベッドの上で体育座りをしている感じは、自分に凄く似ているなというか、演じやすくて私に馴染みました。

住野:病室での桜良は可愛いですよね(笑)。

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