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インタビュー企画第3回
電子書籍で出版された『架空の歴史ノート』の著者、設楽陸氏
2016年4月29日


ノートに妄想の世界設定のゲームを書いては独り遊びしていたのが、今の『架空の歴史ノート』のルーツ

―『架空の歴史ノート』は、RPGのような世界観が話題となりましたが、ご自身が影響を受けたと思うゲーム、マンガやアニメはありますか?

小さい頃はTVゲームが禁止されていて、ゲームを持ってなかったのに攻略本を買ってはノートに妄想の世界設定のゲームを書いては独り遊びしていました。それが、今の『架空の歴史ノート』のルーツなのですが……。その時に良く買っていた攻略本はファイナルファンタジーシリーズ『クロノ・トリガー』でした。架空の世界地図とかキャラ設定、町のイラストを参考にしていたので、そういう意味ではかなり影響を受けたと思います。高校生の時、授業中に漫画『ベルセルク』を教科書に挟んで夢中になって読んでました。あの救いようのないダークな世界観にビリビリ来る感覚は、男の子なら良く分かると思います。アニメでは学生時代『攻殻機動隊』にハマりました。重厚で何だか分からないけど、哲学的でカッコいい近未来的な世界観に魅せられ、全作見ました。あれは良い意味で中二病的世界の極致だと僕は思っています。

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―電子書籍を出版されてみて、電子書籍のメリット、デメリットを感じた部分があればそれぞれ教えてください。

電子書籍の一番のメリットはやはり素人でも出版できること。売れるとか注目されるとかのビジネス的な厳しくて険しい設定などがなくても、「面白そうだからとにかくチャレンジしてみよう!」と思って少し頑張れば個人でできるということです。敷居はかなり下がったと思います。
デメリットは個人的には無いと思います。電子書籍のビジネス的な観点だけでいうと、まだいろいろ難関はあると思いますが。新しい道が開けているのですから、電子書籍というかウェブでの出版の展開の可能性はどんどん広がってゆくと思います。

 

―設楽さんは普段からどのような本や、コミックを読まれますか?

月に何十冊も読むようなヘビーなタイプではないのですが、読書は電子書籍と紙の本両方使い分けて読みます。紙の本で買うのは本当にほしいと思った本、歴史書や芸術書、哲学書ですね。もしくはフラッと立ち寄る行きつけのブックオフで108円くらいの激安の小説を買う感じです。最近電子書籍で購入したのは紙の本だったら絶対買わない、買いづらいタイプの本です。芸能人のエッセイ、官能小説、エッチな漫画、自己啓発とか俗っぽいというかジャンクっぽい物が多い気がします……。電子書籍でなかったら手を出してない領域ですね。そういった意味で読書の幅が広がったと思います。

 

―最後に、オススメの本があれば教えてください。

Amazonで販売されている『コデックス・セラフィニアヌス』です。これは絶対誰にも読めない本。イタリア人の建築家ルイージ・セラフィーニが描いた架空の文字で記された架空の世界の百科事典で、すごく面白いです。一冊数万円しますが。あとは、『ヴォイニッチ手稿』という数百年前ヨーロッパで描かれた作品です。架空の文字と架空の植物で記されたオーパーツ的な奇書が今PDFで無料ダウンロードできます。最近読んだ本では、ホリエモンの最新著書『君はどこにでも行ける』です。

 

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『架空の歴史ノート-1 帝国史 分裂大戦編』
設楽陸著
2013年5月7日発売
レベルアップ出版
価格304円(※2016年4月28日時点)
ほか7冊も発売中!

プロフィール写真2

設楽陸(したら・りく)
愛知県出身。2008年名古屋造形大学を卒業。2012年、名古屋市美術館にて展覧会「ポジション2012」にアーティストとして参加。それをきっかけに、電子書籍から『架空の歴史ノート』を出版。
現在、油絵の制作や公開制作などの現代美術の制作活動を行っている。
設楽陸WEB http://wwwbakudanrobocom.blogspot.jp/

 



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