» page top
yamatowaki

『劇場版 はいからさんが通る』公開直前!大和和紀先生が語る『はいからさんが通る』制作秘話とその魅力
2017年11月10日


『はいからさんが通る』、『あさきゆめみし』等の時代を超えて愛される作品を生み出し、画業50年を超えた今でもヒット作品を生み出す大和和紀先生。
11月11日(土)よりアニメーション映画『劇場版 はいからさんが通る 前編 〜紅緒、花の17歳〜』を公開されるのを記念して、大和先生に映画化に経緯と『はいからさんが通る』の当時の制作秘話をお伺いしました。

他の人が絵を描くのだから、映画の絵は変わると思っている

⑪劇場版アニメはいからさんが通る1
(C)大和和紀・講談社/劇場版「はいからさんが通る」制作委員会

―― 『劇場版 はいからさんが通る 前編 〜紅緒、花の17歳〜』が11月11日(土)から公開されます。『はいからさんが通る』はテレビアニメ、ドラマ、実写映画と何度も映像化されています作品です。改めてアニメーション映画の公開が決まった時の心境を教えてください。

大和和紀(以下 大和):ありがとうございます。前に一度テレビアニメ化した時は、途中で終わっているんですね(※)。その放映終了後にアニメ制作会社の方から、「最後まで作りたい。」という事でお話を何度か頂いていました。私もアニメ制作会社さん同様に「完結はさせたいね。」と想っていました。その想いが実り、3年ほど前からアニメーション映画の企画が動き出して、この度公開する運びとなりました。

※テレビアニメ版『はいからさんが通る』は、1978年6月3日から1979年3月31日の期間で放映された。しかし、諸事情により伊集院少尉が記憶喪失となりロシア貴族として帰国したまでのストーリーとなっている。

―― 今回、アニメーション映画を拝見し、原作と趣が少し異なるような印象を受けました。特に、絵が原作当時のものではなく、今風のタッチになっていると感じました。

大和:そうですね。やっぱりアニメ化作品での絵は他の人が描くので、多かれ、少なかれ絶対に絵は変わります。自分の絵ではなくなります。実際テレビアニメ化の時など相当違うものではあったんです。だから、始めから「現代的な絵で構わないよ」と。自分の絵にはこだわらず、今風の可愛い顔にしてもらいました。
というのも、やっぱり私自身がその当時の絵を描けるかといったら描けないんですよ。そのぐらい私の絵も変わってきているので。

―― そうなんですね。絵が変わることにはこだわらないと。では、大和先生が映画化される際にこだわった点はどこでしょうか。

大和:大きなことから小さなことまで色々なお願いはしています。ただ、尺の関係でギャグはあまり使えない、小さいキャラクターも出せないので、キャラクターや作品の持つ明るさとか、軽妙さなどのイメージを崩さないでほしいとお願いしました。

―― 具体的にはどういった所でしょうか?

大和:『はいからさんが通る』は、ストーリーだけを取り上げると、凄いシリアスな話です。戦争で恋人と引き裂かれて、記憶喪失になって、自分が誰だか分からなくなっちゃって……。このようなストーリーを並べると、本当に暗い話なんですよ。
『はいからさんが通る』の良さは、そのシリアスさを例えばギャグなどのちょっとした要素で救っていくシーンがないまぜになっているのところだと思っています。なので、原作のキャラクターの明るさや軽妙さをなくさないで欲しいということをお願いしました。

次ページ>紅緒は主人公を壊しても読者はついてくるはずという、私の中の実験



過去記事はこちら!

ラブコメ王・瀬尾公治先生が描く少年漫画編集部の熱い現場が舞台の『ヒットマン』

51W+hCWmhzL (1)
 『涼風』、『君のいる町』、『風夏』と3作連続アニメ化され、ラブコメ王ともいえる瀬尾公治先生。  今回は、最新作で新人編集者♂と新人マンガ家♀が少年漫画編集部を舞台に週刊20Pに命を懸ける情熱を描いた『ヒットマン』が10月17日に発売された。...(2018年10月29日) >もっとみる

どうして目がよくなると若返るの? 著者・日比野佐和子先生と、監修・林田康隆先生に聞いてみた

4
  関連記事一覧【立ち読み連載】日比野佐和子先生の新刊『目がよくなると 10歳若返る』 ←毎日17時更新!!//   10月に発行されたゴマブックスの新刊『目がよくなると、10歳若返る』。この本の著者である日比野佐和子先生は、『眼トレ』をはじめ累計55万部を超える著書のほか、アンチエイジング専門医としてテレ...(2018年10月25日) >もっとみる

直木賞受賞島本理生さん 『ファーストラヴ』というタイトルに込めた想い

IMG_4328(I)のコピー
今回は芥川賞に4回、直木賞に2回ノミネートされ、第159回直木賞が念願の受賞となった島本理生さんです。 受賞作の『ファーストラヴ』は、ある事件をきっかけに見えてきた家族間の闇に迫るミステリー風の作品となっている。 電子書籍ランキング.comでは、受賞した思いから作品への思いまでをお伺いしました。...(2018年09月28日) >もっとみる

「テレビゲームを一生懸命やっていれば、褒め称えられる世界になってほしい」国内eスポーツの第一人者・筧誠一郎氏の想い

ReIMG_4316
昨今、「eスポーツ」という言葉を耳にする機会が増えていますが、なぜ「テレビゲーム」が「eスポーツ」と呼ばれているのか疑問を持たれているかたも多いと思います。そのような疑問について、日本のeスポーツ第一人者である筧誠一郎さんにお話をお伺いしました。...(2018年08月30日) >もっとみる

マンガビジネスはどう転換していけばいいのか?『マンガ雑誌は死んだ。で、どうなるの?』著者・飯田一史さんに聞く

アイキャッチのコピー
 2017年、コミックスの売上は、紙が1666億円、電子が1711億円となり、ついに電子の売上が紙を越えた。またマンガ雑誌の売上は1995年をピークに当時の3割未満に落ち込んでいる。その状況を横目にマンガアプリが浸透し、次々と大ヒット作品が生まれている。...(2018年08月24日) >もっとみる