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インタビュー企画第4回
「マンガ大賞」の発起人、ニッポン放送アナウンサー・吉田尚記氏
2016年5月10日


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「これ読まないで死なずによかった」って思える作品が毎回入っていて、それが楽しいんです

―その参加メンバーの半分が書店員さんということですが、それ以外は……?

全然マンガとは関係ない職業の人ばっかりですね。僕もそうですけど。例えば……デザイナーさん、イベンターさん。あと、ミュージシャンもいる。地方の高校の図書館司書とか。先生、市会議員もいたな。弁護士さんもいるし、バラバラです。

 

―「本屋大賞」と比べると、多種多様ってかんじですね。

僕らは全員、委員の誰かしらの知り合いなんです。そうじゃないと、マンガが好きな人ってどうやったら選べるのっていうのがありますからね。推薦だったとしても、一回ちゃんと会って話してからじゃないと、選考委員はお願いしていません。本当にマンガが好きじゃないと意味がないですからね。
自腹で全部やってもらうし、一ミリも儲からないですし。なので、「マンガ大賞」は、選び方が不偏不党でいられるんだと思うんです。
システムは「本屋大賞」とほぼ同じです(笑)。ノミネートを10作品挙げて、それを全部読んでから、1〜3位を投票。「本屋大賞」の方に許可をいただきに行きましたよ(笑)。

本当に、何あれって状態からスタートさせたので、「マンガ大賞」初めての年なんて、海のものだか、山のものだかもわかんなかったわけです。
なので、選考委員は全員実名が出ています。やり始めた時に、何コレと聞かれたら、この人がこうやっているんだとわかるようにと思って、今でも原則実名にしています。そうやって「マンガ大賞」をやってきました。

 

―今年の大賞は『ゴールデンカムイ』でしたが、今までとどこが違った、今年のノミネートされた作品は今までとここが違ったなど、そういったエピソードはありますか?

「マンガ大賞」は基本的に、評論とか審査は一切しないんですよ。全部投票で決めます。協議とかも一切しません。誰かが誰かを説得するではなくて、あくまで自由に読んで、投票して、上位だったものは上位だったよと発表しているだけ。……傾向とか一言とか、毎年聞かれるんですけど、ないんですよ!
だって、『ゴールデンカムイ』と『とんかつDJアゲ太郎』は、比べようがないじゃないですか。

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―本当ですね(笑)。

マンガ好きの選考委員なので、毎年10作品のノミネートができた時点で、7~8作品はすでに読んでいる作品なんです。その読んでない作品を読んで、「うわ、すごいおもしろい」となる。「これ読まないで死なずによかった」って思える作品が毎回入っていて、それが楽しいんです。

 

―今まで出会っていなかった作品を知ることができるということですね。

ブックガイドとしては、ノミネートの段階で完成だと思っています。ただ、今年はこの10作品ですと言っても、たぶん誰も10作品は憶えられないし、メディアでも多すぎて伝わらない。だから、大賞を選んでる。
なので二次選考に関しては、僕らとしては、お祭りですね。僕らも、「一生放置してたかも、このマンガ」という作品を、選考員をやることで読むので、それはいいことだなあと思っています。ほかのも読んでほしいですね。2位も面白いんだけどなってなるので……。

>次ページ「読みたくてしょうがないっていう本だけ読めばいいんだと思うんです」



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