» page top
0_topIMG_1444h

インタビュー企画第4回
「マンガ大賞」の発起人、ニッポン放送アナウンサー・吉田尚記氏
2016年5月10日


4_IMG_1401h

読みたくてしょうがないっていう本だけ読めばいいんだと思うんです

―普段から電子書籍リーダーを持ち歩いているとのことですが、端末は何を使っているんですか?

台湾製の電子ペーパー端末*を使っています(笑)。これ、OSがAndroidなんですよ。Kindleも、ブックウォーカーも、hontoも入る。ガジェット好きなので、思わずこういうのを買ってしまうんです。Androidの電子ペーパー端末を探していたら、インターネットでこれを見つけて。ページめくりボタンが両サイドについていて、意外によくできているんです。

*吉田さんが今使っている電子ペーパー端末は「BooxC67MLCarta2」! 詳細はこちら

 

―珍しいリーダーを拝見させていただきました……! 普段からマンガや本はどのくらい読まれているんですか?

マンガは年に300~500冊ぐらい読んでるのかなあ。
忙しくても読みやすいという意味では電子書籍はとてもいいですね。かさばらないし。
それで言うと、もう自宅が大変なことになっていますね! 弟が僕に輪をかけてオタクなので、2人の蔵書を合わせると、絶対に1万冊はあると思う!

最近は、前に読んだあの本を人に貸そうとしても、この山の中からは見つけられないので、Amazonで買ったりしてますからね。
マンガ大賞を始めた10年前は、電子書籍なんてまず使ってなかったんですよね。でも去年は、ほとんど全てのノミネート作品を電子書籍で買いました。電子書籍も使い始めて1〜2年ですけど、hontoだけでライブラリーが425冊ありますよ。

5_2016-01-19 19.32.57h

―もうそんなに! では、最近読んだマンガや本の中で、おススメの本があれば教えてください。

ベストセラーとか関係なく、気になったものを読んでいますね。

僕、文芸評論家の福田和也さんと一緒に番組をやらせていただいていたんですけど、福田さんは『ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法』という本を出しているんですよ。この中のすごいエピソードは、どこまで本当かなと思うけど、きっと本当なんでしょうね(笑)。

福田さんから「本には読み方がある」と聞いて。「読み方で大切なのは、速読とかではなくてその本を自分は何のために読むのかというのをはっきりさせて読め」と言ったんですよ。福田さんがおっしゃる通りで。今こういう理由でこの本を読みたい、自分の中で、その本へのテンションあがっているときに、その本を読めるんです。逆に、テンションが上がってないときは、その本を読んでもなかなか読み進められない。読みたくてしょうがないっていう本だけ読めばいいんだと思うんです。

あと、全然読む気がなかった本を突然すすめられることってあるじゃないですか。今、自分で本を書いているんですけど。そこでのテーマを「ニコ生」で話していると、リスナーの人から「それはアダム・スミスを読んだ方がいい」と言われるんです。一生で読むことがないと思っていたアダム・スミス! でもそのタイミングですすめられると読みたくなりますよね。やっぱり本はモチベーションが大切です。

6_IMG_1499h

最近読んだ本で言うと今はプログラマーの人が書く本は面白いなあと思いますね。落合陽一さんの『魔法の世紀』は、すごく面白かったです。

あと、清水亮さんというプログラマーの方が書く、コンピューター系の話が全部面白いです。すごいいいなあと思ったのは、コンピューターが開発された理由の話で。昔、アメリカで5年に一度の国勢調査を行なって、でもその調査は人力で集計すると6年かかってしまうので、5年に一度のペースに追いつかない(笑)。それで、対応策としてパンチカード式のコンピューターができたっていう話があって。「なるほど!」となりましたね。

 

—なるほど。読みたくなってきてしまいますね!

でしょう! あと、矢野和男さんの『データの見えざる手: ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則』。これも面白かったです。この方は、ウエアラブルセンサというものをつくっている人なんですよ。

歴史上のいろんな人が、人間の幸福と連動する数値についていろんなことを考えてきたと思うのですが、統計的に一番優位な値というのを矢野さんが見つけ出して。それが、「左手の動き」だったっていう! これは面白いなって思いました。

マンガでは、「マンガ大賞」でノミネートの時にまだ2票くらいしか入っていなかった『辺獄のシュヴェスタ』が、超面白いと思っていて。魔女狩りがテーマの、サンデー系というかそれほど濃くない絵なんだけど、ストーリーが激濃い! 福本伸行作品を思わすようなストーリーが展開しているので、もうめちゃくちゃ面白いです。まだそんなに知られていないみたいなので、早めにどこかで「俺は推していた」と言いたい(笑)。今度3巻がでるのかな。

あと、やっぱり科学系が好きなんですよ。『ハルロック』という電子工作のマンガ。これは、話を読めば読むほどおかしくて。描いている方が、女性なんです。それで、「専業主婦になって暇すぎる」と思って絵を描き始めたのだとか。もう動機のレベルが違うんですよ! 暇だから面白いことやろうって考えて「マンガだ!」って。ほかの作家とまとっている空気が違いますね(笑)。

>次ページ「本屋って本質的にはテーマパークだと思うんですよね」



過去記事はこちら!

「映画には人生を変える力がある」『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』前田哲監督インタビュー

20181130_155606
講談社ノンフィクション賞と大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』が、今月28日(金)に公開されます。本作は、筋ジストロフィー症を患っている主人公・鹿野靖明と鹿野さんを支えるボランティアの克明な記録とともに「生きる」とはど...(2018年12月26日) >もっとみる

本は日用品 『本屋の新井』の著者・新井見枝香さんの哲学

unnamed
 「新井さんがプッシュした本はヒットする!」という都市伝説(?)もあるほどのカリスマ書店員が三省堂書店にはいる。それが今回『本屋の新井』を出版した新井見枝香さんだ。 本を読む人が減り、書店も年々減り続ける状況のなか、それをもろともせず、独自のアイディアで本を売り、テレビやラジオなど...(2018年11月16日) >もっとみる

ラブコメ王・瀬尾公治先生が描く少年漫画編集部の熱い現場が舞台の『ヒットマン』

51W+hCWmhzL (1)
 『涼風』、『君のいる町』、『風夏』と3作連続アニメ化され、ラブコメ王ともいえる瀬尾公治先生。  今回は、最新作で新人編集者♂と新人マンガ家♀が少年漫画編集部を舞台に週刊20Pに命を懸ける情熱を描いた『ヒットマン』が10月17日に発売された。...(2018年10月29日) >もっとみる

どうして目がよくなると若返るの? 著者・日比野佐和子先生と、監修・林田康隆先生に聞いてみた

4
  関連記事一覧【立ち読み連載】日比野佐和子先生の新刊『目がよくなると 10歳若返る』 ←毎日17時更新!!//   10月に発行されたゴマブックスの新刊『目がよくなると、10歳若返る』。この本の著者である日比野佐和子先生は、『眼トレ』をはじめ累計55万部を超える著書のほか、アンチエイジング専門医としてテレ...(2018年10月25日) >もっとみる

直木賞受賞島本理生さん 『ファーストラヴ』というタイトルに込めた想い

IMG_4328(I)のコピー
今回は芥川賞に4回、直木賞に2回ノミネートされ、第159回直木賞が念願の受賞となった島本理生さんです。 受賞作の『ファーストラヴ』は、ある事件をきっかけに見えてきた家族間の闇に迫るミステリー風の作品となっている。 電子書籍ランキング.comでは、受賞した思いから作品への思いまでをお伺いしました。...(2018年09月28日) >もっとみる