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「テレビゲームを一生懸命やっていれば、褒め称えられる世界になってほしい」国内eスポーツの第一人者・筧誠一郎氏の想い
2018年8月30日


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この本を入り口にeスポーツに興味を持ってもらえれば嬉しいです

 
―本書のカバー帯に書いてあるように、競技人口1億人はテニスなどと比肩するくらいなんですね。
 
:そういう分野なんですよ。eスポーツでも多くのタイトルは野球の競技人口(全世界で3500万人)を上回っているんですよ。プレイヤー人口が多いことはやはりひとつの力です。
 
2013年にレスリングがオリンピック競技から外れるかもしれないということが起こりましたが、レスリングの競技人口は約100万人なんです。オリンピック競技よりも競技人口が多くて、これからの時代を担う若者が熱中している、eスポーツムーブメントの一端を知ってもらいたくて書かせていただきました。
 
―本書『eスポーツ論 ゲームが体育競技になる日』のタイトルのとおり、オリンピック競技として採用されることは一つの到達点だと思います。そのようになるために重要だと思われることを教えてください。
 
:オリンピック競技に採択されるかどうかは、国際オリンピック委員会(IOC)が決めることなので、僕らがどうこう言うことは決してないんです。ただ、いまのオリンピックのメインスポンサー、ゴールドスポンサーと言われるカテゴリーには、Intelやアリババがいますが、二社ともれっきとしたeスポーツ関連企業なんですよね。二社がeスポーツに関係している以上、IOCがeスポーツを無視することはありえないだろうと個人的には思います。
 
IOCとしてはオリンピックを存続させていかないといけないので、そのためには若者に注目されないといけません。次世代からの支持も欲しいIOCがeスポーツを無視することは考えにくいです。
 
海外でも日本のように、フィジカルスポーツ=スポーツだという考えの人もゼロじゃないんですよ。とくに、スポーツで一時代を築いてきた人を中心に、スポーツという言葉が競技という意味だと分かっていても、デジタルゲームを仲間入りさせていいのかと思っている人は当然います。でも、IOCは若者を取り込もうと思ったら、eスポーツしかないと分かっているんですよ。だから、競技として採択する方向で進んでいるはずです。今はそのための地ならし期間だと思っています
 
―eスポーツ産業にIT企業や芸能事務所が資本参加していますね。プロサッカークラブの横浜F・マリノスはeスポーツの球団を作っていますね。
 
:F・マリノスにとって新しいビジネスなんですよ。最初にeスポーツチームを持った東京ヴェルディのeスポーツチームのユニフォームには、サッカーチームのときと違うスポンサーがついています。Lenovoや東京アニメ・声優専門学校などのスポンサーは、サッカーのときはつかなかった企業や学校です。若者が注目してくれるということでヴェルディは、格闘ゲームやカードゲームの選手を抱えているわけです。
 
このように、Jリーグのクラブが多角化経営している流れはあります。新潟アルビレックスなどは、総合型地域スポーツクラブとして様々なスポーツチームを持っています。
 
―最後に『eスポーツ論 ゲームが体育競技になる日』を手に取られるかた、インタビューをご覧のかたへメッセージをお願いします。
 
:この本はeスポーツってなんだろうと思っている人たちに向けて書きました。これを手に取って、eスポーツを少しでも知ってもらえればと思います。ゲーム全般に否定的なかたにも、今起こっている事を読んでもらえればなと思っています。
ここに書ききれないことはたくさんあるので、この本を入り口にeスポーツに興味を持ってもらえれば嬉しいです。
 
筧誠一郎(かけい・せいいちろう)
1983年電通に入社。おもに音楽・ゲームを中心としたエンタテインメント事業に従事。2006年にeスポーツの存在を知り、その魅力と可能性について全国の企業・大学・官公庁などで講演。2010年電通を退社し、様々なeスポーツイベントや施設をプロデュース。2016年にeスポーツコミュニケーションズ合同会社を設立し、全国フランチャイズチーム総当たりによる「日本eスポーツリーグ」を主催。 2018年に芸能事務所対抗の「eスポーツスターリーグ」開催。
 
また、日本初のeスポーツ専門ムック『eスポーツマガジン』(白夜書房)、eスポーツ専門番組『YUBIWAZA』(毎日放送)の監修にも携わっている。新著『eスポーツ論 ゲームが体育競技になる日』(ゴマブックス)は絶賛発売中!

『eスポーツ論 ゲームが体育競技になる日』

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<内容紹介>
テレビゲーム、PCゲームがスポーツに!? 世界の競技人口は1億人以上! メジャースポーツ団体が専門チームを抱え、賞金総額25億円超えの大会も出現!! 国内でもリーグが開催されるなど、いま話題沸騰のeスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)を、eスポーツ業界の第一人者である著者が詳しく解説! eスポーツの歴史、世界と日本の格差、オリンピック競技になる未来図を予想。日本がeスポーツ先進国になるために何をするべきかを提言する。
 
【目次】
第1章 eスポーツとはなにか
第2章 eスポーツの歴史
第3章 日本におけるeスポーツの流れ
第4章 プロゲーマーの可能性
第5章 eスポーツに関わる組織・大会
第6章 eスポーツの未来
 
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<内容紹介>
テレビゲーム、PCゲームがスポーツに!?
世界の競技人口は1億人以上! メジャースポーツ団体が専門チームを抱え、賞金総額25億円超えの大会も出現!!
国内でもリーグが開催されるなど、いま話題沸騰のeスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)を、eスポーツ業界の第一人者である著者が詳しく解説!
eスポーツの歴史、世界と日本の格差、オリンピック競技になる未来図を予想。日本がeスポーツ先進国になるために何をするべきかを提言する。
 
【メニュー】
●Chapter1 eスポーツとはなにか
●Chapter2 ワールドワイドに盛り上がるeスポーツ
●Chapter3 日本のeスポーツシーン
●Chapter4 プロゲーマーという職業
●Chapter5 eスポーツ関連団体・大会・リーグ
 
購入はこちらから
 

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