第21回 ドラマは《困った》から始まる

小池一夫のキャラクターマンPiP!(ピッピ) ~全員集合!~

第21回 ドラマは《困った》から始まる

2016年7月27日

小池一夫です。

以前、「まず《悪》より始めよ」ということを言いました。

《悪》といっても、悪人のことだけじゃありません。
悪い事件、悪い事故、悪いトラブルということです。
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小池一夫
作家・漫画原作者
 中央大学法学部卒業後、時代小説家・山手樹一郎氏に師事。70年『子連れ狼』(画/小島剛夕)の執筆以来、漫画原作、小説、映画・TV・舞台等の脚本など幅広い創作活動を行う。  代表作に『首斬り朝』『修羅雪姫』『御用牙』『春が来た』『弐十手物語』『クライング・フリーマン』など多数。多くの作品が映像化され、その脚本や主題歌の作詞なども手がけている。  また、1977年より漫画作家育成のため「小池一夫劇画村塾」を開塾。独自の創作理論「キャラクター原論」を教え、多くの漫画家、小説家、ゲームクリエイターを育てる。  主な門下生としては、『うる星やつら』の高橋留美子、『北斗の拳』の原哲夫、『バキ』の板垣恵介、『サードガール』の西村しのぶ、『軍鶏』のたなか亜希夫など多数。  ゲームでは『ドラゴンクエスト』の堀井雄二、『桃太郎電鉄』のさくまあきらなど。

 2000年以降は学校教育でのクリエイター育成に力を入れ、大阪芸術大学、神奈川工科大学の教授を歴任。現在は大阪エンタテインメントデザイン専門学校でクリエイターの育成を行う。  また、『子連れ狼』は最も早くに海外でヒットした日本漫画の一つであり、2005年、漫画界のアカデミー賞といわれる「ウィル・アイズナー賞」の「漫画家の殿堂入り」(The Will EisnerAward Hall of Fame)を受賞。  現在も漫画原作を書きながら、コミックコンベンションや講演会などで、日本国内や海外を飛び回っている。

小池一夫先生の著書

過去記事はこちら!

第26回 クリエイターは常識にとらわれてはいけない!

1.「あり得ない」は「あり得ない」 小池一夫です。 いつの時代にも若者の「言葉の乱れ」というものを嘆く人がいるものです。 自分たちの知らない言葉、わからない常識……若者たちの言動を見て、上の世代の人間は眉をひそめますが、これはその人の「ス...(2016年08月31日) >もっとみる

第24回 物事の見方を変えよう!

小池一夫です。 大学の学生と話をしていたとき、こんな会話になりました。 「お笑い番組はばか騒ぎしているだけで、面白くないから見ない」 「お笑い芸人は何でも笑いに持っていくから好きじゃない」 確かに、そういう番組もあるかもしれません。...(2016年08月17日) >もっとみる

第21回 ドラマは《困った》から始まる

小池一夫です。 以前、「まず《悪》より始めよ」ということを言いました。 《悪》といっても、悪人のことだけじゃありません。 悪い事件、悪い事故、悪いトラブルということです。 僕は『24-TWENTY FOUR-』『クリミナル・マインド』『BONES-骨は語る-』『ER緊急救命室...(2016年07月27日) >もっとみる

第18回 キャラクターはメタモルフォーゼが必要!

小池一夫です。 キャラクターには「メタモルフォーゼ」が必要です。 「メタモルフォーゼ(Metamorphose)」とは、ドイツ語で「姿を変える」「変身」、あるいは「転生する」(生まれ変わる)という意味があります。 英語では「Transform」ですね。 「変身」。...(2016年07月05日) >もっとみる

第17回 動物キャラクターはなぜ愛されるか?

1.人間は本能的にキャラクターを求める 「キャラクター」とは、人間の《本能》なのだと私は考えています。 たとえば壁に「○」が描いてあるとしましょう。 あなたはその「◯」にどれくらい注目するでしょうか。 僕なら「何だろうこの丸は」と、一瞬、注目する程度かもしれません。 「ただの丸」ですから。...(2016年06月29日) >もっとみる

第16回 仏像はキャラクターのお手本である!

1.仏像とは何だ!? 小池一夫です。 前回、「温故知新」の大切さについて語りました。 長い年月をかけて愛されてきた文化というものは、それだけに洗練され、人間の心の「ツボ」をおさえたものである、ということです。 その「ツボ」を、学ばない手はありません。 さて、先週言いかけた、「仏像」についてお話しましょう。...(2016年06月21日) >もっとみる

第15回 「古いもの」の中に宝が埋まっている!

小池一夫です。 キャラクターの「見た目」と「中身」についてお話するとき、僕はよく「仏像」の話をします。 ところが、教室で、 「今日のテーマは仏像です」 と言うと、途端に顔が曇る人がいるんですね。 「なーンだ、仏像だって? ジジくせえ」 とでも思っているのかもしれません。...(2016年06月13日) >もっとみる

第14回 キャラクターをプロファイリングしよう!

小池一夫です。 今日のテーマは、「キャラクター・プロファイリング」。 漫画家やクリエイターを目指す人には、ぜひとも身につけてほしい技術であり、習慣です。 「プロファイリング」とは、何でしょうか? 『クリミナル・マインド』などの海外の刑事ドラマにもよく登場する、...(2016年06月07日) >もっとみる

第13回 「漫画」と「晩ごはん」

1.《余韻》が読者を惹きつける! 小池一夫です。 ♪チャララーララ、チャララララ 以前、インスタントラーメンのCMで、チャルメラと呼ばれるラッパの音を使っているものがありました。...(2016年06月01日) >もっとみる

第11回 大河ドラマは、どうして面白くないのか?(後編)

1.大河ドラマの限界とは 昔、僕と小島剛夕さんの『半蔵の門』が、大河ドラマの候補になりかけたことがありました。 徳川家康と彼に仕えた伊賀忍者の頭領・服部半蔵の活躍を、僕の独自の解釈で描いた物語で「Path of the Assassin」として海外でも人気があります。 しかし、結局この『半蔵の門』の大河ドラマ化の企画は実現しませんでした。...(2016年05月18日) >もっとみる

第8回 「くせ」と「しぐさ」で語れ!

小池一夫です。 人はそれぞれ、「くせ」を持っています。 無くて七癖、あって四十八癖。 「くせ」とは、隠そうとしても隠し切れない習慣や、思わず出てしまう「しぐさ」のことです。 外面に漏れ出す内面の個性です。 くせというのは隠し切れない人間くささなのです。...(2016年04月26日) >もっとみる

第6回 オーラとカリスマ

小池一夫です。 光と闇、善と悪、聖と邪、天と地、美と醜…… 真逆で正反対の性質を持ち、対極に位置する存在。 たとえば、キリスト教でいえば、 神の子・キリストに対して、悪魔という存在があります。 悪魔はとても強大な力を持ち、 キリストの邪魔をしますが、 しかし、キリストと互角なのかというと、そうでは...(2016年04月12日) >もっとみる

第5回 「起・承・転・結」は「主・謎・技・感」だッ!(後編)

(4)「結」 = 《感》 ~《感情》を動かし、《感動》を生み出すのは何だ! ~ 小池一夫です。 前々回、前回と2回にわたって「起・承・転・結」のそれぞれの局面で重要なもの《主》《謎》《技》《感》について語ってきました。 今回はそのラスト、「結」における《感》……すなわち、《感動》・《感情》について語りましょう。...(2016年04月05日) >もっとみる

第2回 心に残る2つの質問

こんにちは。小池一夫です。 質問というのは《リドル》すなわち、謎かけです。 人は問われると考えこんでしまう。 相手の心に入り込んで、思考を止めて、心いっぱいに広がって、その人を支配してしまい、その返答によっては、物事の流れを変え、歴史のあり方さえも変えてしまいます。 ですから、言葉による魔法のようなものでもあります。...(2016年03月15日) >もっとみる

第1回 「リドル」と「キャラクター」

こんにちは。小池一夫です。 これから毎週、「キャラクターマンPiP!(ピッピ)」と題して、「キャラクター」をキーワードに、創作論や、僕の好きな本、小説や漫画、映画の感想や批評など、ジャンルをこだわらずにいろいろとお話をしていきます。...(2016年03月08日) >もっとみる


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