どーもー、麒麟の田村です!
ありがたいことに、1月7日に第二子となる娘が産まれました。母子ともに健康で病院に着いてから100分で産まれるというスーパー安産でした。
名前もわかりやすく「100分」(ひゃっぷん)ちゃんと名付けようかと考えています!!
しかもですね、立ち会いを希望していた僕なんですが無事に立ち会えまして早くも親孝行な娘に感謝です!
今回、立ち会った経験でわかったことがありまして……。
きっと僕以外にもわかっていない男性はいるのではないでしょうか??
それは“安産を舐めていた”ということです。
なんか安産はスルッと出て来て、「はい、楽チン♪ お疲れ~♪」みたいな感じと想像してました。
だから、知り合いが子供産んだ時でも安産だったと聞くと、軽々しく「良かったね~」なんて言うておりました。
出産に立ち会いながら助産師さんが「トントン拍子やね~」「早いね~」「これは安産ですね~」なんて言うので、あっ今回は安産なんや、良かった~、楽チン~!!
と思ったら大間違い!!
「安産と言えども、産む苦しみは一緒だぁぁ!!!」
初産の時は病院着いてから産まれるまで9時間掛かった(上の子の名前は540分ちゃん!?)のですが、限界まで体力を使い体の全身の感覚がブッ飛ぶほど頑張って産んだので、奥様自身意識が遠のきほぼほぼ気絶に近い状態で、赤ん坊が出た後のことはそこまで覚えていなかった様子。
ところが今回は早くて体力が残っているために感覚が残っていて産んだ後の処理が痛い痛いと……。
赤ん坊産む時って産んで終わりではないのです。
色んなところが細かく切れたりとかするらしく、その辺を縫ったりと終わってからも処理が大変なんです。
それが感覚残ってるからもー大変で、見ていても可哀想で可哀想で……。変わってあげられるもんなら変わってあげたいけど……、でも正味の話ほんまに変われるとしても実際、怖くて勇気が出ないかも……ってぐらい痛そう……。
全ての処理が終わっても結局動く気力が湧かず、分娩台からしばらく動けない奥様。
引かない痛みにじっと耐えながら、寝られるわけもなく気絶するほど体力が無くなっている訳でもなく、じっとうずくまっているのみ……。
安産やったのに……、今だけ見たら前の時より辛そう……。
うずくまる嫁の背中をただただ眺めながら僕は何も出来ずに突っ立っていた……。
しばらくしてやっとのことで病室に戻りそっと一言……。
「もう出産はこりごりやわ……」
見ているだけの男、田村は直立不動で言いました。
「そら、そーでございます!!! 奥様! ごもっともでございます! もうやめときましょう!! もうやめときましょう!!」
(本当は男の子も欲しいので、もう1人欲しいなんて本心は砂底に一瞬で隠れるヒラメの様に見えなくなりました。)
しかぁーし!
女性の強きこと男の想像を遥かに上回る!!
たったの2日後!!
産まれたばかりの赤ん坊を見つめながら……、
「こんなに可愛いならあれぐらいの痛み忘れられるなぁ~♪」
えぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
僕は耳を疑いました!
ヴィクトル・ユーゴーはよくぞ言いました。「母は強し!」本当に女性には敵わないと思いました。
女性って、母親って本当に強くてすごい生き物です。改めて尊敬します。
そして、母親は出産だけでなく子育てにおいても非常に大きな存在です。
僕は小学校5年生の時に母親が他界しているのですが、大きな存在の母親を失った悲しみは計り知れず、子供の自分では受け止め切れなくてずいぶんと引きずったものでした。
なんとか受け入れるべく色んな想いを巡らせていくのですが、一つの願いが産まれてきます。
それは大好きなお母さんのことをたくさんの人に褒めてもらいたいという、褒められるだけで単純に嬉しい、なんとも子供らしい願いでした。
しかし、どーすればお母さんが褒めてもらえるかなんて子供の自分にわかるはずもなく、歯痒い想いを抱きながら日々を過ごし成長していきます。
兄の影響で漫画が好きになり、姉の影響でお笑いを好きになり、明るい性格を育む反面、母親を失った悲しみを乗り越え切れず、どこか闇を抱え生きていく。
闇が大きくなりすぎて死にたいと思う気持ちばかりが大きくなった高校生の時、生きる気力を失った僕を、その時の恩師が一つの手紙で僕に生きる意味を与えてくれる。(詳しくはホームレス中学生を読んでね♡)
やっと生きる気力が湧いた僕はまた運命に導かれるよう様に一つの漫画と出会う。
それは、むつ利之先生の『Dr.NOGUCHI』である。
言わずと知れた野口英世さんの物語を、むつ利之さんが描く。世界史に名前を残す偉人の物語である。
野口英世さんに興味がある方はもちろん、偉人の勉強にも良い漫画である。ぜひ皆さんに読んでもらいたい。
この漫画を読んでいると母親のシカさんの話が出てきて、いかに素晴らしい母親だったかが記されているのである。
僕はそれを読んで思いました。野口英世さんぐらい有名な学者になれば、いつか自分の生い立ちが漫画になり母親の話をたくさんの人に読んでもらって褒めてもらうことが出来るのかもと。
頭の悪い僕に学者は無理だ。しかし何かで有名になれば母親の話を書いてもらえるかも知れない。
その時の夢はいくつかありました。
お金持ちになりたい。
女にモテたい。
蒸発した父親を探したい。
優しく素晴らしかったお母さんの存在をたくさんの人に知ってもらいたい。
お笑いが好きだった僕は直ぐに一つの答えにたどり着く。
お笑い芸人になって、売れて有名になれば全てが叶うのではないかと。
その後芸人の道に進み、相方のお陰でM-1で決勝に残り、少しずつ名を上げ、『ホームレス中学生』という本を出版させてもらえることになり、母親の話を書くことができ、父親とも再会させてもらい夢が叶っていった。
一時的にはお金持ちにもなった。
本当に一時的だった……。
どうしてあんなに一瞬で終わってしまったのか……。
一冊屋という悲しいあだ名が僕の中でこだまする……。
お金……、どこいった??
僕のお金……。
返せ……、あの時奢った後輩達よ!
このコラムを読んでてくれ!
そして僕と会うたびに千円ずつ返してください!
お願いします!!
千円ずつでいいですから!
540分ちゃんと100分ちゃん、2人の娘を育てなければならないんです~!!
よろしくお願いしますぅ~!!
なんとか!!なんとかなりませんかぁーー!!
(次回は、1月20日掲載予定です!)