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#268 行ってきますのキスを、しながら

あなたの、「朝の6時前」が好き。
翌日、朝から、仕事だった。
朝、5時に起きて、6時の始発で出なければならない。
それでも、あなたは、受け入れてくれる。
朝、5時に起きる時も、リゾートでお昼まで寝ているような旅行でも、あなたは全く同じように、くつろいでいる。
そういうところが、好き。
少しでも、睡眠を取らないといけない人なのに。
朝、できるだけ、小さく目覚ましをかける。
それでも、大きく感じる。
急いで、目覚ましを消して、支度を始める。
あなたは、すやすや眠っている。
バスルームで、支度をしながら、さっきまで見ていた、素敵な夢を反芻する。
現実なのか、素敵なエッチな夢なのか、区別がつかない。
危ない。
反芻していると、ブラッシングしている手が止まっている。
時計を、見た。
セーフ。
あなたのおかげで、私は、朝の準備が早くなった。
スーツの着替えも、早くなった。
よし、準備OK。
あなたの寝顔に、「行ってきます」のキスをする。
気がつくと、熟睡しているはずのあなたが、抱きしめてくれている。
温かい。
ごめんなさい、私、支度してたから、冷たいでしょ。
スーツのタイトスカートを、たくし上げて、あなたの体の上に、乗ってしまっていた。
少しでも寝かしてあげないといけないのに。
時計を見ている私がいた。
少しだけ、入れていいですか。
朝の支度が早くなると、素敵なごほうびがあるのを、あなたの上で感じていた。



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