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#275 もっと、修行させてください

あなたに修行してもらうのが、好き。
いつから、あなたとつきあい始めたのだろう。
最初に会った時から、つきあっていた。
会う前から、つきあっていた。
生まれる前から、つきあっていた。
「つきあってください」とは、言わなかった。
あなたも、言わなかった。
そんな言葉は、必要なかった。
だって、もうずっと前から、つきあっていたから。
「つきあう」という言葉では、足りない関係だった。
「つきあう」という言葉では、表現しきれない。
「恋人になってください」
「恋人にしてください」
「恋人の1人に加えてください」
どれも、違う感じがする。
「恋人」という言葉が、なんか浅い気がする。
「あなたの生徒にしてください」
このほうが、ロマンティック。
「あなたの生徒です」
このほうが、近い。
「生徒」って、「使徒」という聖なる空気がこもっていて、ロマンティック。
神聖な事業に献身している。
まさに、献身。
吉田松陰のドラマに、あなたが重なる。
恋愛だけでなく、生き方全てを、あなたから学ぶ。
そして、献身する。
美術館で、修行僧の恋文を見た。
もっと、私に修行をさせてください。



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