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#299 「ね」で、通じた

あなたの「ね」が、好き。
あなたの講演を聴きに行った。
開場前から並んでいた。
一番前の真ん中に座った。
現れたあなたに、見惚れた。
写真ではわからないオーラを感じた。
お参りにいっているような気分だった。
見惚れているのに、いつのまにか、聴き入ってしまった。
あなたの話すエピソードに、まるで映画を見るように、まじまじと映像が浮かんだ
そうそう。
心の中で、相づちを打っていた。
なるほど。
考えたことがなかった。
さっそく、やってみよう。
無言で、返事をしていた。
「ね」
あなたの声が聞こえた。
「はい」と、大きくうなずいてしまった。
頭の中で、映像を巻き戻して、再生した。
今の「ね」は、会場全体に言ったのではなく、私だけに言ってくれた。
アイコンタクトが、あった。
あなたの目は、優しく、微笑んでいた。
「ね」の中に、いろんな言葉が入っていた。
「やっと、会えたね」
はい。
「早くから来て、真ん前を取ったね」
はい。
「この後、会おうね」
はい。
えっ?
そして、今、こうしてる。



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