#324 あの子を、誘いたい
あなたのテレパシーが好き。
今日、かわいい女の子を、見かけた。
かわいい子を見る時の私の目線は、男の人の目線。
最初に、その女の子とのキスを思い浮かべる。
すべての女の子に、じゃない。
キスが思い浮かべる女の子と、そんなことは思い浮かばない女の子に、分かれる。
キスが思い浮かべた女の子とは、お話もしたい。
ご飯も、一緒に食べたい。
いろんなことを、一緒にしたいと思う。
キスを思い浮かばない女の子とは、嫌いというわけじゃないし、お話ししたいということでもない。
キスを想像するのではない。
キスを想像してしまう。
初めて会って、0.1秒の間に、もう想像してしまっている。
0.1秒で想像しなかったら、それ以降はない。
キスを想像してしまう女の子は、なかなか、いない。
だから、貴重。
今日、キスを想像してしまう女の子に出会った。
今日は、あなたとご飯を食べに行く。
「一緒に、行く?」って、誘おうかと思った。
あなたの許可なしに誘っても、あなたはきっと受け入れてくれるのもわかっている。
誘うタイミングを、外してしまった。
待ち合わせ場所。
あなたの姿が、見えた。
「あのね、今日ね、キスを想像しちゃった女の子がいたから、あなたも交ぜてくれると思って、誘おうと思ったんだけど……」
そう言いかけた時、あなたの後ろから、その子がニコニコ顔で、現れた。
思わず、笑ってしまった。
私の代わりに、誘ってくれた。
さすが。
速い。
私の心の声を感じて、誘ってくれるあなたが好き。