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#335 心の声に、「いいよ」

あなたのテレパシーが、好き。
あなたと、女の子と、3人でご飯を食べた。
ご飯もおいしいし、会話も楽しい。
女の子が、楽しそうにしているのを見るのが、私は好き。
彼女は、この間会って、今日、まだ2回目とは思えない。
ご飯を一緒に食べるのは、初めて。
「ご飯、食べる?」
彼女は、即答。
お店に着くと、予約されていた。
なぜか食器が2人分でなく、3人分セットされていた。
あなただ。
いつ、電話したのかしら。
たぶん、誘う前に、予約の電話を入れている。
何も言ってないのに、私たちが食事を一緒にするのを予想して、お店に予約をしているのが、あなた。
自信というより、未来を予測する超能力。
あなたには、未来が見えている。
あっという間に、時間がたつ。
彼女のお家を、確認する。
じゃあ、近くの駅まで、送っていこう。
3人で、タクシーを拾える場所まで歩く。
この時間も、楽しい。
タクシーの中で、あなたが言った。
「いいよ」
言ったのは、あなた。
私は、何も言ってない。
彼女も、何も言ってない。
あなたは、誰と話してるの?
彼女は、笑っている。
「もう少し、一緒にいたいって、言ったでしょ」
彼女は、うなずいた。
あなたは、彼女の心の声を、テレパシーでキャッチしていた。
そう言えば、あなたはよく、私が何も言ってない時に、「いいよ」って言ってる。
あれは、私の心の声を、聞かれていたのね。
あなたの泊まるホテルに、方向を変えた。



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