» page top

#348 見えないはずの表情を、見ていてくれる

あなたに、見てもらうのが、好き。
あなたは、いつも見ていてくれる。
あなたに、見られると、感じる。
あなたが、後ろから、私をかわいがっている。
後ろからかわいがってもらうのが、好き。
あなたに顔を見られないから、思い切り、エッチな表情ができる。
私は、思い切り感じている。
「ピンクの舌がのぞいていて、かわいい」
えっ。
見られていた。
まさに、私は唇を開けて、舌をのぞかしていた。
あなたから、私の顔は見られていないはず。
なのに、私の顔は、あなたに見られていた。
気持ちよさそうな恍惚の顔していたかが、バレていた。
どこかに、鏡があったかな?
鏡はなかった。
あなたは、私の背中と、私の顔を同時に見ていた。
見られたくないのに、見られたい。
唇を、舌でなめていた。
「ペロリ」
そう言ったのは、私ではなく、あなただった。
あなたは、前にいるの?
とすると、後ろにいるのは?
「背中に汗をかいてるのも、かわいい」
後ろにいるのも、あなただった。
私のウエストをそっと包み込んでいるのも、あなただった。
こんなに優しい包み込み方ができるのは、あなたしかいない。
前と後ろに、同時にあなたがいる。
「乳首も、立ってるよ」
ほらね。
触らないで、言い当ててしまった。
まるで、見ているように、あなたは言う。
見ているようにではなく、見ているのだ。
あなたの目は、前と後ろだけではなく、私を360度から見つめてくれる。
私の中まで、見ていてくれる。



【中谷先生のおすすめ電子書籍TOP3】 紹介記事はこちらからどうぞ