#356 滝の奥の、洞窟に
あなたの修行が、好き。
あなたの頭上に、天から滝が降り注いでいる。
水墨画に出てくる聖なる滝。
あなたには、飽きない。
私は、飽きっぽいはずなのに。
すればするほど、もっとしたくなる。
あなたも、私に、飽きないでいてくれるのが、うれしい。
私が勝手にそう思ってるだけ?
感じる。
あなたも、飽きていないことが。
あなたは、正直。
我慢したりしない。
飽きた時は、はっきり顔に出る。
だから、安心。
不思議なことに、私には、飽きていない。
前よりも、ずっと、ずっと、優しくしてくれる。
ずっと、ずっと、かわいがってくれる。
私が、あなたに飽きないのは、当たり前。
あなたが、私に飽きないのが、不思議。
私は、前世で、多くの人助けをしたに違いない。
神様が、私を不憫に思って、ご褒美をくれた。
来世も、いっぱい、人助けをします。
こんなにあなたに、かわいがってもらってるから。
もちろん、現世でも、人助けをします。
しなければならないから、するのではない。
したくなる。
あなたがいるだけで、女の子は、人助けをしたくなる。
あなたも、いっぱい人助けをしている。
人助けって、こんなにセクシーな行為だったなんて。
人助けができるように、修行します。
修行までもが、セクシーな響きに聞こえてきた。
あなたのセクシーさは、修行僧のセクシーさ。
ストイックであればあるほど、あなたはセクシー。
滝の奥の洞窟が、冥界への入り口。
洞窟を抜けて冥界に連れて行って。