#364　眼差しに、受け止められて

あなたの優しい うなずきが、好き。
あなたのニュースの時の、コメントが好き。
あなたのコメントは、優しい。
常に、人間に寄り添っている。
社会的な悪を暴くのではなく、弱い人を抱き締めている。
あなたがいると、スタジオが明るくなる。
美人のコメンテーターが、辛口のコメントをする。
あなたは、体ごと、彼女の話を聴いている。
美人コメンテーターが、どんなに辛口なことを言っても、あなたが隣で微笑んでいると、嫌味にならない。
ギスギスした空気を、あなたの微笑みが、緩和してくれる。
VTRの間も、時折、あなたの表情が、小さな画面で映る。
その時に、真剣に、モニターを見ている顔がいい。
画面の下に、視聴者からのコメントが流れる。
あなたへのコメントは、好意的。
あなたが出ると、景気がいい、というコメントが流れると、当たり前でしょと、自慢してしまう私がいる。
美人コメンテーターが、辛口のコメントをした後、あなたをちらりと見た。
言い過ぎたかな、という感じ。
彼女は、辛口だけど、きっと優しい人だと感じた。
あなたが、うなずいた。
ちっとも、厳し過ぎないよと、あなたの目が語りかけていた。
それで、彼女がホッとしたのがわかった。
こんなに温かなニュース番組は、見たことはない。
あなたは、どこにいても、その場を上品な場にする。
テレビは、正直。
どんなにマネをしようとしても、あなたが醸し出す上品さはマネできない。
上品さを隠そうとしても、隠しきれない。
美人コメンテーターの、あなたを振り返った少女のような目が、焼きついた。
その少女の目を受け止めた、あなたの優しい眼差しに、朝から感じてしまった。
ニュースを見ながら、感じている私。