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#403 パジャマの上から

あなたのパジャマ姿が、好き。
お風呂上がり。
パジャマに、着替えた。
パジャマ・タイムが、私の贅沢な時間。
パジャマを着ていても、あなたは紳士。
スーツを着ていて紳士というだけでなく、パジャマを着ていても、お城に住む貴族に見えてしまう。
「パジャマ、似合うね」
あなたが、私に言った。
しまった。
また、先に言われてしまった。
私が、あなたに、先に言おうとしていたのに。
それとも、あなたは、私が言おうとしている言葉を、「こんなふうに、言おうとしてるでしょ」と言ってくれたのかしら。
あなたは、ほほ笑んでいる。
あなたは、パジャマを着ている間も、勉強している。
だらけていない。
リラックスしているのに、凛(りん)としている。
私が、あなたに言う言葉を先に言われたのは、あなたのパジャマ姿に見とれていたから。
あなたのパジャマ姿を見ることができる贅沢。
みんなは、スーツ姿のあなたしか知らない。
パジャマの下には、ギリシャ彫刻のような、たくましい体を隠している。
もったいないから、パジャマを早く脱がしたくない。
パジャマを、脱がしたい気分と、脱がしたくない気分と。
あなたが着ているものを、私が着ているパジャマと、同じ言葉で呼んでは、いけないんじゃないかと感じてしまう。
あなたにパジャマを着せたまま、上から、ギリシャ彫刻を味わう。
ふわふわのパジャマの下に、しなやかな筋肉を感じる。
下着は、着けていない。
薄い生地の下には、あなたの体がある。
直接、触るより、セクシー。
もう少し、触らせてね。



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