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#412 私と私の、気持ちいい押し合い

あなたのライオンの門が好き。
あなたが、私の、入り口に当たる。
その瞬間が、好き。
入り口に当たっただけで、大きさが分かる。
硬さが、分かる。
太さが、分かる。
優しさが、分かる。
気持ちよさが、分かる。
まだ、入り口に、当てただけなのに。
すぐに入ってきてほしい気持ちと、もう少し、味わいたい気持ちが戦う。
2つの気持ちが、押し合う。
その押し合いが、また気持ちいい。
あなたは、私の気持ちよさを、分かってくれる。
だから、急いで、入ってこない。
ゆっくり、入り口の押し合いを、味わわせてくれる。
そういうところが、好き。
あなたと私の、押し合いじゃない。
私と私の、押し合い。
あなたは、押し合いを、見守ってくれる。
押し合うって、気持ちいい。
結局、入っても、気持ちいい。
押し合っても、気持ちいい。
どうせ気持ちいいなら、少しでも、たっぷり味わったほうがいい。
まだ、入れてないのに、どうして大きさが分かるのか、不思議。
あなたが、そこだけではなくて、体全体で、私を愛してくれているからに違いない。
貴族のお屋敷に、ライオンが飾られているのを、思い出した。
ライオンが、お屋敷を守っている。
ライオンは、口輪をくわえている。
その口輪を鳴らすと、執事が現れる。
入り口で、気持ちいい押し合いを味わいながら、ヨーロッパのお城の門のライオンを思い浮かべている私がいる。



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