#416 バレて、ますね
あなたに、見透かされるのが、好き。
あなたには、何もかも、バレバレ。
ここまで、バレバレだと、気持ちいい。
私の好きなことが、全部、知られている。
私のしてほしいことが、全部、知られている。
今、こうしてほしいと思うと同時に、あなたにされている。
伝わるどころか、同時にバレている。
私より、速いくらい。
私がしてほしいことを、自分で気づかないうちに、あなたは気づいている。
先回りしている。
それが、快感。
隠さなくていいから。
隠しても、ムダ。
あなたのことが、大好きなこともバレている。
抱いてほしいと思っていることも、バレていた。
こんなふうに、してほしいということも、バレていた。
エッチが大好きということも、バレていた。
バレるって、こんなに気持ちいいんですね。
笑うしかないね。
委ねるしかない。
「バレて、ますね」
あなたに、言った。
あなたは、にっこり、笑った。
私の頭の中も、私の体の中も、全部、バレバレ。
声に出さない独り言も、全部、バレバレ。
初めて会った時、あなたに最初に言った言葉が、「バレて、ますね」だった。
駆け引きが要らないから、全部のエネルギーを、したいことに回せるのがいい。
駆け引きに、エネルギーを使うのは、エネルギーのムダづかい。
最初は、たまたま当たったと思っていた。
いまだに、バレ続けている。
バレていて、かわいがってくれる、あなたが好き。