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#431 私の内臓が、喜んでいる

あなたの内臓が好き。
あなたと会うと、おなかが鳴る。
おなかが空いているわけではないのに、鳴る。
あなたに会うと、必ず鳴る。
普段、私は、おなかが鳴ることなんてない。
「あっ、これがおなかが鳴るっていうことなんだ」と分かった。
厳密に言うと、あなたに会うことを、想像するだけで鳴る。
会うことだけでなくて、あなたのことを考えるだけで、鳴る。
おなかのどこが鳴っているのだろう。
「ここ」って、指さすことができない。
体の、深い深いところが、鳴っている。
鳴っているだけではない。
動いている。
内臓が動いているのが分かる。
ピラティスの先生に「インナーを意識して」と言われても、インナーがどこなのか、意識できなかった。
あなたが動かしてくれる内臓は、インナーより、もっと奥深くのところにある。
確実に、動いている。
動かしているわけではないのに、動いている。
私の内臓が、あなたを求めている。
あなたは、私の内臓を、愛してくれる。
これまで、レントゲン写真を見ても、自分の内臓なんて、意識したことがなかった。
私の中には、内臓があるということを、あなたは、教えてくれた。
あなたのキスは、私の内臓にキスしてくれる。
あなたの体が、私の中に入ってくる。
私の内臓の全てが、あなたの体を、喜んで迎え入れる。
内臓のダンスが始まる。
私があなたを好きなだけではなくて、私の内臓が、あなたの虜(とりこ)になっている。
私は、あなたの内臓も、好き。
内臓同士で、愛し合いたい。



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