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#467 私の体の、地図を描いて

あなたの描く地図が好き。
小学生のころから、地図が好きだった。
地図帳が、宝物だった。
地図は、知らないところへ連れて行ってくれる魔法の道具だった。
あなたは、話しながら、地図を描いてくれる。
スラスラ描く。
私の大好きな地図。
地図が好き。
地図をスラスラ描くあなたが、好き。
私にとって、地図をスラスラ描ける人は、魔法使い。
あなたと初めて会ったとき、カフェのナプキンに描いてくれたイタリアの地図を、私は持って帰った。
あなたが地図を描いているとき、私は、あなたと一緒に空を飛んでいる。
空から、海岸線を眺めている。
あなたと飛行機に乗ったとき、窓から海岸線を見た。
あなたが描いてくれた地図と同じ形。
地図だから当たり前なのに、地形があなたの地図をまねているように感じた。
地図は、知らない街を教えてくれる。
ベッドの中で。
あなたは、私の体の地図を描いてくれる。
私の中に、こんな場所があったなんて。
自分では、知らなかった。
こんなところに、湖。
こんなところに、川。
こんなところに、海岸。
こんなところに、沼地。
こんなところに、火山。
こんなところに、洞窟。
もっと、あなたに私の体の地図を、描いてほしい。



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