#476 凹みながら、幸せ
あなたの進化が好き。
あなたに会うまで、私はトレーニングしている。
少しでも、姿勢を直したいから。
少しずつだけど、変わってきている。
ピラティスの先生も、褒めてくれる。
なかば励ましかもしれないけれど、自分でも、変わってきている気がする。
ちょっと前の写真が、恥ずかしい。
ひどい姿勢をしている。
やっと、あなたと一緒に歩いて、恥ずかしくないようになれる。
「なれる」とまではいかなくても、近づいている。
ところが。
あなたに会うと、ショックを受ける。
あなたが、私以上に進化している。
あなたは、もう進化が要らないのに。
しかも。
私の進化のスピードより、あなたの進化のスピードが速い。
少しずつ追いつくどころか、離されている。
これには、凹(へこ)む。
エレベーターに乗る。
鏡がある。
あなたと一緒に映るのが、恥ずかしい。
自分は、なんて情けない姿勢なんだろう。
こんなはずでは。
たしかに、前より、私も進化しているはず。
あなたとの身長差が、また広がったように感じる。
私も、健康診断で計ったら、背が伸びていた。
看護師さんに、驚かれた。
なのに、あなたとの身長差が、開いている。
あなたは、涼しい顔で、笑っている。
凹んでは、いられない。
あなたは、会っていない間に、私以上のきついトレーニングをしていたのだ。
そう思うと、また次に会うまで、頑張れるから、幸せ。